インサイドマーケターが選ぶ、GWに読むべき本【5選】
年間100冊読破。
学生時、有名な経営者が年間100冊読書する習慣があるとの記事を読みました。それを見て「自分もいけるでしょ!」と勢い任せに年間100冊プロジェクトを開始。
なんとか年間108冊読みきった読書大好きマーケターの原澤です。
今回は「マーケティング」に関するオススメ本を4冊、そしてぜひともまとめ買いしてほしいマンガを1作ご紹介します。
マーケティングって何だ…と思ってる人が最初に読むべき1冊!
窮地にあったユニバーサル・スタジオ・ジャパンを見事なるV字回復を果たし、今はコンサルティング会社「刀」で代表取締役CEOを務める森岡毅さん。
私は、2014年放送のHNK放送”プロフェッショナル 仕事の流儀”で彼を見て、その瞬間「あ、自分は将来マーケターになる」と決め、今に至ります。
前置きが長くなりましたね。
まずおすすめしたい1冊。それは、彼の2作目となる「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」です。
これを読めば、マーケティングの基礎を抑えることができます。
例えば、みなさんは下記の質問に対して、明確に答えられますでしょうか?
- マーケティングとは?
- 戦略とは?
- ブランディングとは?
一瞬ドキッとした方もいるのでは?このような基礎が具体的な例と共に紹介されています。
マーケティングの基礎を学びたい方、もう一度基礎に立ち返りたい方、部下やチームメイトにマーケティングを理解してほしい方にとって、非常に汎用性の高い1冊。
ぜひ、ご一読を。
“確率”を軸に、戦略を構築する。
これまた、森岡さんの1作。「確率思考の戦略論」です。
こちらの本は先ほど紹介した「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」を読んだ後にトライすることをおすすめします。
なぜか。
それは、土台のマーケティング思考がなければ、内容を深く理解することが難しいため。「確率思考の戦略論」では具体的な数式を使った確率論に基づく戦略構築手法が紹介されています。
そのため、数式がマーケティングにおける何を補っているのか、ここを理解できないと「確率思考ってなんだか難しいな」で終わってしまうかもしれません。
ちなみに、私はこの本で学んだことを実務に転用しています。
マーケティング施策を行う際は必ず細かなデータを蓄積しておき、後々それらを確率に置き換え、意思決定時に活用しています。
社内や上司、また社外への説得材料として”確率”ほど説得力のある要素はありません。
確率思考を取り入れ、ぜひ、マーケティング施策に転用してみてください。
戦略的思考を学ぶ
〇〇戦略、XX戦略…こういった、”戦略”という言葉はどこか聞こえがよく、プレゼン資料等にサラッと入れがちです。
では、本質的な戦略。ないし戦略的思考とはどういったものでしょうか?
マサチューセッツ工科大学で博士号を取得後、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インクで活躍された大前研一さんの1作、「企業参謀 戦略的思考とはなにか」。
具体的なフレームワークや実数値を用いながら、戦略的思考に必要な要素を解説しています。具体的な戦略手法も注目ですが、本書に出てくる名言の数々に心打たれます。
今回は、私が個人的に好きな一文を引用し、次の本の紹介へ移ります。
戦略家は頭脳の明晰さではなく、結果のみを問われる淋しい職業である。しかも将軍であれば臨機応変にアドリブができるのであろうが、参謀は将軍のアドリブがなるべく少なくすむように考え抜いてあげなくてはならない。将軍と、その兵の力量と判断力を評価できなければならない。
引用元:企業参謀
全てを定量化し、データ・ドリブンな組織を構築する
Amazon CEOのジェフ・ベゾス氏の愛読書としても有名な一冊が「データ・ドリブン・マーケティング 最低限知っておくべき15の指標」です。
財務情報ばかり追うのではなく、デジタル上の定量データ、また顧客生涯価値までも定量化し、データを元としたマーケティング組織を展開することの重要性を具体例と共に説いています。
15の指標に関する記述ももちろん重要ですが、個人的に面白かった実証データがあります。
それは、テクノロジーの導入と企業の業績の間には有意な相関がない、という点。
テクノロジーの導入は自社を変革に導き、業績をあげるキーファクターであることに間違いありません。しかし、それはマーケティング組織が正常にワークしていることが条件としてあります。
つまるところ、ただテクノロジーを導入するだけでは業績は伸びず、伸ばすためにはまず、テクノロジーがキチンと活用できるマーケティング組織を構築することが重要と、この本では説いています。
データを軸としたマーケティング思考。マーケター必見の一冊です。
マンガから音が聞こえてくる!?
ぜひ、GWにまとめ買いして頂きたい一作です。
「BLUE GIANT」。不思議なことにこのマンガ、読み手の気持ち次第であたかもマンガから音が聞こえてきます。ほんとです。そんな錯覚を起こすほど、リアルな描写が特徴的な一作。
主人公は田舎生まれの青年、宮本大。
彼が世界一のジャズサックスプレイヤーを目指すべく、田舎で大成して東京へ。そして東京で最も有名なジャズステージで大成し、次は海外挑戦と孤軍奮闘するジャズマンガ。
かなり、熱い漫画です。読んでいる際、自然と涙が出てきます。
特に泣ける「BLUE GIANT 10巻」。とある大事が起きて、とてもじゃないがジャスをやっている場合ではない状況に陥ります。普通なら演奏するなんてありえない。状況的にも、精神的にも。私ならできません。
ただ、宮本大はそれでも舞台でサックスを吹きます。なぜか。それは、彼の目的はただ一つ、世界一になりたいから。世界一になるためには何があろうと、吹きます。
ただそれは慢心を抱いたり、倫理に反してでも世界一を目指すのではなく、常に「人としての姿勢」を重きに置きながら、がむしゃらに世界一を目指します。
一つ、予言をして文を締めくくります。
BLUE GIANTを読み終わった後、あなたは必ず、近所のジャズバーを探し始めるでしょう。
MarTechLab編集部
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