ABテストツール「Juicer(ジューサー)」とは?機能や導入メリット
簡単にABテストを実行できる「Juicer(ジューサー)」は、どのようなツールなのか、機能や使い方、導入方法など知りたい方は多いのではないでしょうか。
本記事では、Juicerがどのようなツールなのか、主な機能や登録方法などを解説します。
ぜひJuicerを活用して、効果的なコンテンツ作成を成功させましょう。
また、Google Optimizeがサポート終了し、代替のABテストツールをお探しの方は、下記レポートもご覧ください。
本レポートでは、累計7500回以上のABテスト実績をもつ専門チームによる、実際に「触って確かめた」比較結果をもとに、あなたのビジネスに適したABテストツールを選ぶことができます。
Googleが切り替え先として指定した「AB Tasty、Optimizely、VWO」を中心に比較しています。
ABテストツールをお探しの方は是非こちらからダウンロードください。目次
Juicerとはどんなツール?
Juicerは、Webサイトのユーザー分析やABテスト、顧客のロイヤルティを図るNPS調査などを行える無料ツールです。
Webサイトへの来訪者1人ひとりの属性やデジタル行動、欲求や願望を分析し、ユーザーが何を望んでいるのか、何に期待しているのかを調べることができます。
使いやすいUIや直感的な操作はもちろん、各CMSやGoogleアナリティクスとの連携も可能です。
ほかにも下記のような特徴があります。
- 基本機能が無料で利用できる
- 登録サイト・アクセス数も無制限
上記のポイントを、それぞれ紹介します。
基本機能が無料で利用できる
Juicerは下記の基本機能を無料で利用できます。
- ペルソナ分析
- NPS
- ABテスト
- BtoB分析
- リードスコアリング
- ポップアップバナー
- ユーザー分析
- アクセスログ分析
それぞれの機能の詳細は以下のとおりです。
ペルソナ分析 | どのようなユーザーがメイン層であるのかを分析し、自動で生成する機能 |
NPS | 商品・サービス・コンテンツに対して感じる信頼度や愛着度を調べる機能 |
ABテスト | 複数のパターンを調査して最も効果的なクリエイティブを見つける機能 |
BtoB分析 | どのような企業から注目されているのかを分析する機能 |
リードスコアリング | コンバージョンにつながりそうなホットリードを見つけ出す機能 |
ポップアップバナー | 各ユーザーやリード別合わせたバナーやクーポンなどをポップアップさせる機能 |
ユーザー分析 | ユーザー全体ではなく、1ユーザーごとに細かく傾向を分析できる機能 |
アクセスログ分析 | Webサイトパフォーマンスをページ・チャネル単位で分析できる機能 |
これらの機能を使用して、ウェブサイトの訪問者を分析し、サイトの改善やマーケティング施策の実行が可能です。
基本プランは永年無料であり、利用期間やデータ量による制限もありません。
ただし、より詳細な分析機能はオプションとして提供されており、利用するには追加の料金が必要です。
登録サイト・アクセス数も無制限
Juicerは、アカウント数・サイト数・アクセス数・データ量による制限は一切ないことも特徴です。
ご登録いただけるアカウント数やサイト数に制限はありません。サイトのアクセス数やデータ量による課金も一切ございません。 何サイトご登録されましても無料でお使いいただけますので、ご安心ください。
参照:よくある質問|Juicer
Juicerの主な6つの機能
本章では、Juicerの主な機能をピックアップして紹介します。
主な機能は以下の3つです。
- ABテスト機能
- 画像の保管庫
- データ活用オプション
- NPS機能
- BtoB分析
- リードスコアリング
それぞれ紹介します。
ABテスト機能
1つめは、ABテスト機能です。
Webサイトやアプリ、コンテンツなどを2パターン以上用意して、どちらの方がクリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)が高いかを検証する手法のことです。
Juicerは、最短1分でABテストを実行できる手軽さが魅力の1つ。
実施したいページや、クリエイティブの登録、成果指標や条件の設定まで、すべてクリック操作のみで行えます。
また、統計的に効果が低いと判断したパターンを自動的に非表示にする「サバイバルモード」を搭載しています。
これは、成果が良いパターンだけが自動的に生き残るシステムで、効率的にABテストを実施することが可能です。
また、過去のABテストで最も成果を出した勝利パターンを引き継いで「過去の勝利パターンvs新しいクリエイティブ」というABテストも作成できます。
ただし、JuicerのABテストでは、画像やテキスト、ボタンなどのコンテンツを置き換えるタイプのテストにのみ対応しており、複数箇所を変更する多変量テストには対応していません。
画像の保管庫
2つめは、画像を保管できる機能です。
Juicerの画像の保管庫機能では、Juicer上にアップロードした画像が自動で「画像の保管庫」にストックされます。
保管機能を活用すれば、過去の勝ちパターンを管理・確認できるため、必要なときにピックアップして活用することが可能です。
データ活用オプション
3つめは、データ活用オプション機能です。
データ活用オプションは、ユーザー1人ひとりの属性・興味関心・サイト内行動・検索キーワード分析などを行える機能です。
蓄積したデータから自由にセグメントを設計したり、レポートを生成したりすることも可能です。
また、毎月分析レポートを自動で生成できるので、社内やクライアントとの共有にも活用できるでしょう。
NPS機能
JuicerのNPS(Net Promoter Score)機能は、顧客のブランドやサービスに対するロイヤルティを測定するためのツールです。
例えば、ユーザーに「〇〇を友人や同僚に薦める可能性はどれくらいですか?」などの質問を投げかけ「なぜそのスコアを付けたのか」「顧客は何を望んでいるのか」などの情報を収集できます。
このようにWebサイト改善のヒントを集めることが容易にできるでしょう。
BtoB分析
JuicerのBtoB分析では、サイト訪問したユーザーを企業単位で分析し、見込み顧客を明確にできます。
どんな企業がいつアクセスしているかに加えて、その企業から何人くらいがアクセスしているかまでわかるため、より細かなマーケティングに役立つ機能です。
コンバージョン見込みのある企業を5つの段階に分けて分析でき、顧客のステージに合わせたアプローチにつながります。
集めた情報はユーザーごとに紐づけされるため、ほかの年齢、性別、その他の属性と組み合わせて活用可能です。
リードスコアリング
Juicerのリードスコアリング機能は、見込み顧客とのコミュニケーションを最適化するためのマーケティング手法です。
この機能を使用すると、訪問者を自動的にスコアリングし、将来的な顧客獲得の可能性を把握できます。
具体的には、見込み顧客の属性やWebサイト上での行動に基づいてスコアリングが行われ、例えば1ヶ月以内に顧客になる可能性が高い訪問者を特定可能です。
この機能を活用することで、効果的なマーケティング施策の立案や顧客獲得につなげられます。
Juicerを導入するメリット4つ
Juicerを導入するメリットは以下のとおりです。
- ABテストを簡単に実行できる
- 基本機能が無料で利用できる
- Googleアナリティクスと連携できる
- ペルソナ分析ができる
上記のメリットを把握することで、Juicerをより有効活用できるでしょう。
それぞれ解説します。
ABテストを簡単に実行できる
JuicerのABテストは誰でも簡単に実行できるため、どのような人もで操作が可能です。
使い方は、クリックのみ。
難しいコードや煩雑な手順も不要で、非エンジニアでも活用できます。
そのため、エンジニアやWeb知識がある人材のリソースが割けない企業や、これからマーケティング部門を強化していきたい企業などはおすすめのツールといえるでしょう。
基本機能が無料で利用できる
Juicerの基本機能は無料で制限なく利用できます。
ABテストツールや分析ツールの導入を検討しているのであれば、導入ハードルが低いため検討する価値はあるでしょう。
まずは無料版を導入し、さらに高度な機能を使いたい場合は有料版に移行するという段階的な使用がおすすめです。
ただし、プランの切り替えはJuicerのお問い合わせフォームのみでしか行うことができないので注意しておきましょう。
Googleアナリティクスと連携できる
JuicerはGoogleアナリティクスとのデータ連携が可能です。
Juicer導入前の過去データを、Googleアナリティクスのデータで補填できます。
Googleアナリティクスと連携させることでより包括的なデータ分析が可能です。
マーケティングに力を入れたい、より詳細にデータを活用したい担当者や企業では、活用の幅がひろがりCVRの向上につながるでしょう。
ペルソナ分析ができる
Juicerでは、自動的にペルソナを作成できます。
Webサイトの代表的なユーザーの年齢・性別・家族構成・職業・趣味嗜好・価値観などをAIで推定し、リアルな人物像としてペルソナを抽出します。
マーケティングに最も重要なペルソナを作成してくれるため、いままでどのようなユーザーに刺さっているのかなかなか判断がつかずに迷っていた担当者や企業では特に活用できる機能でしょう。
また、直近30日間の行動データや環境情報が使用されるため、鮮度の高いペルソナである点もメリットの1つです。
より確度の高い訴求でホットリードを確実に掴むことができるでしょう。
Juicerの導入方法3ステップ
Juicerの導入方法は以下の流れです。
- 登録を行う
- タグを設定する
- 初期設定を行う
上記の手順を把握しておくと、スムーズにJuicerを導入できます。
ステップ1:登録を行う
Juicerの登録方法は以下のとおりです。
- Juicerの公式ウェブサイトにアクセスする
- 画面右上にある「無料で利用する」をクリックする
- 必要事項を入力し、アカウントを作成する
上記の手順でJuicerに登録できます。
ステップ2:タグを設定する
Juicerのタグ設定方法は以下のとおりです。
- Juicerにログイン後、右上の歯車アイコンをクリックし、「タグ設定」ページからJuicerタグを取得する
- 取得したJuicerタグをサイトのソースコード内の要素に貼り付ける
Juicerタグを正しく設置した後は、GoogleやYahoo!のタグマネージャを使用して確認することが推奨されています。また、Juicerのサポートページやお使いのCMSやブログサービスにプレビュー機能があれば、動作を確認可能です。
ステップ3:初期設定を行う
Juicerの初期設定方法は以下のとおりです。
- Juicerにログインする
- 画面右上の歯車アイコンをクリックし、「タグ設定」ページからJuicerタグを取得する
- 取得したJuicerタグをサイトのソースコード内の要素に貼り付ける
上記の手順でJuicerの初期設定ができます。初期設定時には、A/Bテストを実施するページの指定やクリエイティブの登録、成果指標や条件の設定といった情報が必要です。
まとめ:Juicerを活用してabテストを実施しよう
ここまでJuicerの概要や機能、導入のメリットなどを解説しました。
Juicerは無料で利用できるサイトのユーザ分析DMPでABテストをはじめとした、サイトが競合に勝つための情報収集・分析ができるツールです。
100万PVまで無料で利用できるため、個人で運営しているサイトの成長を目指す際に適しています。
Juicerは公式サイトから簡単に登録できるため、ABテストツールを使用したことがない初心者でもスムーズに利用可能です。
今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。