Optimize Nextとは?使い方や特徴を解説
Google Optimizeが2023年9月に終了し、代替するABテストツールを探しているマーケターの方も多いのではないでしょうか。
Optimize Nextは、Google Optimizeを代替するABテストツールです。シンプルな操作で簡単にABテストを実施できます。
本記事では、Optimize Nextの使い方や特徴について解説します。
Optimize Nextを導入してコンバージョン率を向上させましょう。
目次
Optimize Nextとは
引用元:https://optimize-next.com/
Optimize Nextは、PROJECT GROUP株式会社が提供する無料のABテストツールで、Google Optimizeの後継として開発されました。
UI/UXの優れた操作感や日本語にも対応しており、2024年6月時点で2,500以上のWebサイトで導入されています。 施策管理機能を搭載した有料プランも提供されています(2024年6月1日正式リリース)が、基本的なABテスト機能は引き続き無料で提供されています。
Optimize Nextはサーバーレスで安定性が高く、Google Tag Managerの仕組みを活用しているのが特徴です。
Optimize Nextが導入されている理由

Optimize Nextが導入されている理由は、以下の4つが挙げられます。
- Google Optimizeの代わりが見つからなかった
- UI/UXがすぐれている
- 優れたフリーミアム戦略がある
- 日本語に対応している
それぞれ見ていきましょう。
Google Optimizeの代わりが見つからなかった
Google Optimizeの代わりが見つからなかった理由は、代替ツールの導入や実施にコストや手間がかかると感じた人が多かったためです。
実際、Google Optimize廃止後の株式会社キーワードマーケティングの調査では45.7%の人が代替ツールを見つけられなかったと回答しています。
参照:Googleオプティマイズ廃止後、利用経験者の約半数が「代替ツールを探したが見つかっていない」と回答|株式会社キーワードマーケティング
この状況から、Optimize Nextのシンプルな操作やUI/UXの優れた点が選定時の決め手となり、最終的にOptimize Nextがもっとも多くの人に選ばれた理由となりました。
UI/UXがすぐれている
Optimize NextのUI/UXが優れている理由は、操作感が優秀であり、誰でも簡単に操作できる使用感を提供しているためです。
特にGoogle Optimizeの操作感を継承した、優れたUI/UXを提供しており、ユーザーが代替ツールを選定する際にUI/UXの優れた点が重要な要素となっています。
Optimize Nextは、ABテストやツールに関するスキルがない人でも、直感的な操作で使用可能です。
優れたフリーミアム戦略がある
フリーミアム戦略とは、基本的なサービスを無料で提供し、さらに高度な機能や特典については有料で提供するビジネスモデルのことです。
フリーミアム戦略は、製品やサービスをユーザーが体験しやすくすることで顧客の母数を増やし、口コミ効果やプロモーション活用を促進します。
Optimize Nextは無料サービスですが、ここを起点にPROJECT GROUP株式会社のDiscoadコミュニティの参加などにつながっている側面もあります。
日本語に対応している
Optimize Nextは日本語に標準対応している点も導入のしやすさにつながっています。
Googleアナリティクスと連携し、日本語表記が分かりやすいため、ABテストツールを初めて使う場合もスムーズに理解が進むでしょう。
日本国内向けのWebサイトを作る際に、日本語に標準対応したツールは強みとなります。
Optimize Nextの初期設定6ステップ
引用元:https://optimize-next.com/
Optimize Nextの初期設定は以下の6ステップです。
- コンテナを新規作成
- アナリティクスと連動させる
- 対象のWebページにインストールさせる
- エクスペリエンスを新規作成
- 変更箇所を編集する
- 有効化してテストを開始する
初期設定は、5分程度で設定できます。
1:コンテナを新規作成
始めにOptimize Nextの管理画面に入ります。
続いて「コンテナを新規作成」をクリックし、コンテナを作成しましょう。
なお、コンテナの作成には、数分かかる場合があります。
2:アナリティクスと連動させる
コンテナの作成が終わると、設定画面が表示されるので、「GA4プロパティ」と「ストリーム」を選択してください。
3:対象のWebページにインストールさせる
アナリティクスの設定が終わったらタグを設置します。
注意書きにもあるように、GTMには対応していないので、直接ページに設置しましょう。
このスニペットはソースコードに直接記述することを強く推奨いたします。
Googleタグマネージャーなどのタグ管理ツールを利用して設置する場合は、「アンチフリッカーを有効化」をOFFにしてからスニペットをコピーしてください。
参照:スニペットの設置
4:エクスペリエンスを新規作成
続いて、画面上部の「エクスペリエンスを新規作成」をクリックして、ABテストの設定をします。
エクスペリエンス名とABテストするURLを入力してクリックします。
5:変更箇所を編集する
エクスペリエンスの新規作成をすると、続いてスケジュール、ターゲティング条件、パターンなどを設定しましょう。
テキストの差し替えは、Google Optimizeと同様の操作で差し替え可能です。
画面右上の「変更数」をクリックすると変更内容を修正できます。
CSS変更が反映されないときは、「important」のチェックをオンにすると反映されることが多いです。
6:有効化してテストを開始する
パターンの作成が完了したら、プレビューを有効化して表示確認を行います。
プレビューの確認が終わったら、「開始」ボタンをクリックしてテストを開始してください。
テストを開始したらレポート画面に移動して、「目標」と「指標」を設定します。
目標の設定が完了すると、レポートがアクティブになりデータが蓄積されます。
以上でABテストの設定は完了です。
Optimize Nextの特徴や注意点
引用元:https://optimize-next.com/
Optimize Nextの特徴や注意点は以下の5つが挙げられます。
- 無料で利用できる
- 使用制限がない
- カラーの変更はCSSで設定が必要
- レスポンシブページ画像はMHLチェックが必要
- 目標設定はテスト開始後に行う
上記の5つのポイントを理解して、Optimize Nextをうまく活用していきましょう。
無料で利用できる
Optimize NextはABテストを民主化することをミッションとし、Google Optimizeの後継として無料提供されています。
Optimize Nextはサーバーコストがかからないため、無料で提供されており、安定性が担保されている点が特徴です。
本家であるGoogle Optimizeを継承しており、Googleアナリティクスと連携し、ABテストの結果を簡単に確認できます。
使用制限がない
Optimize Nextは無料で利用できるだけではなく、テスト回数や機能などに制限がありません。
ほかのABテストツールは、プランが分かれており無料では多くの機能が利用できなかったり、テスト回数などが限られていたりするケースが多いです。
Optimize Nextは無料で完全版を利用でき、負担なくサイト改善を進められます。
カラーの変更はCSSで設定が必要
テキスト色や背景色については、カラーバーによる設定ができないため、CSSで設定する必要があります。
レスポンシブページ画像はMHLチェックが必要
「HTMLを変更」の画面で「srcset=”・・・”」などのレスポンジ用の画像指定があると、変更が反映されないので、修正か削除する必要があります。
目標設定はテスト開始後に行う
Google Optimizeと違い、目標の設定はテスト開始後に行います。テスト終了後に目標を変更・追加して別の数値を見ることも可能です。
Optimize Next以外のおすすめABテストツール5選

Optimize Next以外のおすすめABテストツールは以下5つです。
- ABTasty
- KARTE Blooks
- ミエルカヒートマップ
- SiTest
- VWO(Visual Website Optimizer)
それぞれ詳しく解説します。
AB Tasty
ABTastyは、Webサイトやアプリの最適化を可能にします。
このツールは、さまざまな条件を組み合わせた詳細なターゲティングが可能であり、例えばロイヤリティプログラムやログインページなどの改善を行う際に効果的です。
AB Tastyは国内外の多くの企業で利用されており、ドラッグ&ドロップで操作ができAI機能を備えているため、ユーザーの興味やエンゲージメントに合わせたUXの改善もできます。
ABテストや複数ページテスト、多変量テスト、リダイレクトテストなどを行うことができます。なお、料金については公開されていないので問い合わせが必要です。
KARTE Blooks
KARTE Blocksは、Webサイトにタグを導入するだけで、ノーコードで瞬時にコンテンツを編集・ABテストなどができるプラットフォームです。
このツールはWebサイトやアプリ機能の最適化を可能にし、スプリットテストや複数ページテストにも対応しています。
KARTE Blocksは、顧客中心の企業活動に不可欠なプロダクトを提供し、顧客理解を基に適切なWeb接客を実施します。なお、事業成長を実現するための機能も豊富です。
非エンジニアの小規模な体制でも利用可能であり、ABテストをノーコードで簡単に実装し、直感的な操作性を提供しています。
ミエルカヒートマップ
ミエルカヒートマップは、株式会社Faber Companyが運営するヒートマップツールであり、Webサイトやアプリの改善に役立ちます。
このツールは熟読、離脱、クリックの3つのヒートマップを提供し、ページ内の課題を可視化し、コンバージョン最大化のための機能を備えています。
自社サイトに訪れたユーザーの興味や行動を可視化し、サイト改善に役立つツールとして注目されているツールです。
無料プランから利用可能で、初期費用がかかりません。
さらに、無料トライアルも提供されており、コストを抑えて導入することが可能です。
ミエルカヒートマップは、ユーザー行動の分析やコンバージョン率の改善に役立つ高度な機能を備えているため、Cookieレス時代でも効果的なUI/UXの解析ができます。
SiTest
SiTest(サイテスト)は、Webサイトやランディングページの解析と改善を行うためのツールです。
このツールは、ヒートマップや録画機能を活用して訪問者の閲覧状況を分析し、ABテストやフォーム最適化機能を通じて改善の効果を測定できます。
また、ユーザーのページ内行動を計測し、滞在時間やマウスの動きなどを可視化する機能を提供しており、サイト改善に役立つ豊富な機能が特徴です。
Webサイトの課題発見から改善までを一元化し、PDCAサイクルを回しながらサイトの収益最大化に貢献します。
SiTestは、豊富な機能と使いやすいUIで初めてLPOツールを導入する方にもおすすめされており、70万以上のサイトで導入されているツールです。
VWO(Visual Website Optimizer)
VWOは世界でもっとも利用されているABテストツールの1つで、Optimize Nextと同様にFreeプランからスタートすることができます。
Webサイトやアプリを分析し、最適化やパーソナライズ化を行うことができます。
VWOは豊富な機能を備えており、ユーザーの行動を理解し、実験を行い顧客が求める体験を提供するためのデジタルユーザージャーニー全体を最適化することが可能です。
顧客データプラットフォームによって支えられ、リアルタイムの顧客データを活用して即座に意思決定が行えます。
VWOはGoogle Cloud Platform(GCP)などの高度なテクノロジーを活用して、高速な最適化を実現し、セキュアかつスケーラブルなインフラストラクチャを提供しています。
ABテストやパーソナライゼーション機能を通じて、UXの改善やコンバージョン率の向上に貢献し、幅広いチームによる効果的な最適化プログラムの構築をサポートしているツールです。
まとめ:Optimize NextでABテストを効率よく行おう
Optimize Nextは、簡単にABテストができる無料のツールです。
ABテストを行うことで、Webサイトのリニューアルと比べると、コストを抑えながらコンバージョン率のアップが可能です。ぜひ、Google Optimizeの後継ツールのOptimize Nextをはじめとして無料で利用できるABテストツールを活用して、マーケティング活動を最適化しましょう。
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今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。