【初心者向け】コンバージョン率最適化(CRO)とは?基礎知識と実践的な施策7選
多くの訪問者が集まるサイトなのに、問い合わせや購入に繋がらない…そんな悩みを抱えていませんか?
コンバージョン率最適化(CRO)は、そんな課題を解決する強力なマーケティング手法です。データ分析に基づいて、サイトデザインやコンテンツ、導線を改善することで、コンバージョン率を飛躍的に向上させることができます。
本記事では、CROの基礎知識から、すぐに実践できる具体的な施策までをわかりやすく解説します。
目次
CRO(コンバージョン率最適化)とは?
CRO(コンバージョン率最適化:Conversion Rate Optimization)とは、最終的に達成したい目標(コンバージョン)に至った割合を最適化することです。
ここでいうコンバージョンには以下のようなものが挙げられます。
- 商品購入
- 資料請求
- お問い合わせフォーム送信
CROは自社サイトに訪問した人のうち、狙ったゴールまで進んだユーザーがどのくらいいるかを示すため、売上に直結しやすい指標のひとつです。
CRO(コンバージョン率最適化)が重要な理由
CROが重要な理由は、集客と教育につながる大事な指標だからです。
CRO改善に取り組むと以下のメリットがあります。
- 顧客を理解できる
- より良いユーザー体験を提供する
- データ主導の意思決定文化をつくる
- コンテンツとSEOランキングの向上
これらのメリットにより効率の良い集客ができて、プロダクト・サービスの価値が伝わるサイトとなります。
効率よく集客につなげるため
CROを改善すると効率の良い集客ができます。
なぜなら、顧客理解とデータに基づく改善ができるようになるためです。
効率の良い集客のために、部分最適ではなく全体を見ながらCVRの向上を図っていくCROの考え方が主流です。
プロダクト・サービスの価値を伝えるため
CROを見直す際に顧客理解を深めると以下のようなコンテンツの問題が生じるケースがあります。
- 探している情報が見つけにくい
- 興味を惹かれる決定的な情報がない
その場合は自社のプロダクトやサービスの価値が伝えきれておらず、CROを下げる要因と考えられます。CROを改善すると、ユーザー目線でサイトの見直しが可能となりプロダクトの価値をしっかりサイト訪問者へ伝えることが可能です。
CROと似ているその他の指標
CROと似ている指標があり、以下に列挙します。
マーケティングの基礎用語を理解し、施策をスマートに打ち出せるようにしましょう。
- CV(コンバージョン)
- CVR(コンバージョン率)
- LPO(ランディングページ最適化)
- EFO(入力フォーム最適化)
CV(コンバージョン)
CV(コンバージョン)とは、企業や広告主が定めた最終目標に至った成果のことです。
何を指標にするかは企業ごとに異なります。
CROを改善するとCVも向上するため、売上にもつながるので取り組んでみましょう。
CVR(コンバージョン率)
CVR(コンバージョン率:Conversion Rate)とは、特定のページに流入したユーザーのうち、コンバージョンに至ったユーザーの割合です。
ちなみにCVRはコンバージョンしたユーザー数を特定のページに流入したユーザーで割って100をかけると算出できます。
LPO(ランディングページ最適化)
LPO(ランディングページ最適化:Landing Page Optimization)はランディングページの内容やデザインなどを改善して、CVRを高める施策です。
LPOの際には以下を見直して、ランディングページからのCVを増やす施策を打ち出してください。
- キャッチコピー
- ボタンの位置
- ボタンの色
- 説明文のライティング
LPOはCROに含まれるため、サイトの効率的な運用を目指して取り組みましょう。
EFO(入力フォーム最適化)
EFO(入力フォーム最適化:Entry Form Optimization)とは、資料請求や会員登録のための入力フォームを最適化する施策です。
興味があるユーザーでも申し込みフォームが煩雑で手間に感じると離脱する可能性が高まります。EFOにより見込み顧客の離脱を防ぎましょう。
CROに効果的な施策7選
- ABテスト
- コンバージョン動線の見直し
- ページスピードの改善
- チャットボットの導入
- CTAボタンの改善
- EFO(入力フォーム最適化)
- 広告や画像の見直し
自社にとって必要なところから見直しましょう。
ABテスト
ABテストとは、異なる複数のものを比べてどちらが効果的か判定する方法です。
例えば、バナーを2種類用意して、どちらの方がCVするかを比較検討するなどの際に使われます。
コンバージョン動線の見直し
CROの際にコンバージョンの動線がユーザーファーストになっているか確認しましょう。例えばCTAボタンの改善などが動線の見直しに必要です。
動線がわかりにくいとユーザーが離脱する原因になるので、客観的にサイトが使いやすいか検討する必要があります。
ページスピードの改善
ページスピードが遅い場合は改善しましょう。
ページのスピードが遅いとユーザーの離脱につながり、CVにつながりません。
画像サイズを変える、WEBフォントを見直すなどの対応で読み込み速度をあげましょう。
チャットボットの導入
お客様からの問い合わせ対応が悪く、CVに繋がらない場合はチャットボットの利用を検討しましょう。AIまたはシナリオ登録したチャットボットで定型的な問い合わせ対応が時間を問わずできます。
その結果として読者のニーズを取りこぼさなくなるため、CROに有効な施策といえます。
CTAボタンの改善
CTAボタンを工夫すると、CROに効果的です。
工夫する点としては例えば以下の3点です。
- 色の工夫
- 具体的なアクションの明示
- 商品のメリットなどの記載
読者の目につきやすく、アクションやメリットが明確だと読者の購買意欲を掻き立てられます。
EFO(入力フォーム最適化)
CROと似ている擁護のところでも説明してますが、EFOは見込み顧客を逃さないために必要な施策です。以下の点を検討しましょう。
- 入力例を示す
- 最低限の入力項目にする
- 自動入力機能をつける
ポイントはなるべくユーザーの負担を減らしてストレスを減らす工夫をする点です。
最後の入力フォームで離脱しないように客観的な視点から見直しましょう。
広告や画像の見直し
広告や画像を見直しするとページスピードが改善し、読み込みに時間がかからなくなります。さらにページスピードだけでなくユーザー心理に基づいた以下の改善も有効です。
- 色の工夫
- 具体的なアクションの明示
- 商品のメリットなどの記載
CTAボタンの改善とともに動線を確認し、改善しましょう。
CROにおける各チェックポイント
本章では、CROにおける各チェックポイントを紹介します。
ただがむしゃらにCROに取り組むよりも、チェックポイントを決めて重点的に行いましょう。確認するべき点は以下の項目です。
- キーワード設定
- CTA
- 事例紹介
- 価格表記
- 広告
- ランディングページ
- 入力フォーム
CROに絶対の正解はありません。
一度見直したら定期的に見直し、時代やその時に最適なサイトになるように運用することがポイントです。
キーワード選定
リスティング広告を出向している場合はキーワードが適切かチェックします。
運営者側がユーザーのニーズとして想定しているものが、きちんと実態を捉えられているか確認してください。
実際のクエリ(ユーザーの検索語句)はもちろん、掲載する内容自体とも合致する必要があります。適切なキーワードでCROを行いましょう。
CTA
CTAはユーザーからCVを引き出す重要なポイントです。
CTAボタンが見えやすいか、押しやすいかなどのデザインも確認しましょう。
ユーザー目線でストレスがないか、複数人で確認するのも効果的です。
事例紹介
事例紹介が具体的な商品イメージにつながり、カタログの役割を果たします。
魅力がない・伝わりにくい事例紹介のページでは申し込みを獲得しにくく、CRO施策を行う必要があります。
価格表記
価格表記がわかりやすいかどうかも、CVに影響を与えます。
価格表記のわかりやすさはユーザーからサイトへの信頼感にもつながるため、しっかりとチェックしましょう。
価格は読者にとって購買を決める重要な要素です。必ずチェックしましょう。
広告
外部へ向けて行う集客施策も、コンバージョン率を大きく左右します。
広告施策に取り組む際は、配信内容や広告を表示するターゲットの設定をまずしっかり決めることがポイントです。費用対効果も含め、広告運用の方向性が間違っていないか確認しましょう。
ランディングページ
ニーズを満たすものがあると期待してランディングページを訪れたものの、ランディングページがその期待にそぐわないものだった場合、ユーザーはコンバージョンどころか簡単にサイトを離れてしまいます。
そのため、ランディングページをしっかりと作り込みましょう。
入力フォーム
ストレスなく感じているかユーザー目線で見てみましょう。
煩雑だったり、不必要な情報も含まれていて膨大になっていると入力フォームで離脱してしまいます。
入力フォームまで進んだ強い見込み顧客を逃さないように、ユーザーファーストを心がけましょう。
CRO施策時の注意点
CRO施策を行うときには、以下の注意点に気をつけましょう。
- 長期的に取り組む
- リソースを確保する
この2点を念頭に置くことで、CRO施策が途中で頓挫せずにすみます。
効果判定は長期的に行う
CRO施策は長期間にわたってPDCAサイクルを回すことで成果が出ます。
改善点がわかっても、サイト改修や広告制作などで工数がかかるケースも珍しくありません。効果判定を確実に行うために、数ヶ月単位で見通しを立てましょう。
適切なリソースを確保しておく
長期的な分析と施策を実施するためには、ある程度の予算と人員が必要です。
ツールや施策の実施範囲、優先順位などを決めておき、計画を立てて進めましょう。
CRO施策は結果が出るまで時間がかかるので、リソースの確保ができるような計画で進めるのがベストです。
まとめ|CROの改善で効率的に売り上げを伸ばそう
CROとは、コンバージョン最適化のことをいい、売上に直結する可能性が高いCV(コンバージョン)を増やす目的で施策を考えます。
CROを改善する方法としては、以下の方法があります。
- ABテスト
- 動線の見直し
- ページスピードの改善
- チャットボットの活用
- デザイン等の見直し
また、CRO施策は効果判定を中長期的に行う必要があるため、時間と人員のリソースに注意しながら進めていきましょう。自社内でどこを直したらCRO施策として成功するかわからないマーケターの方は、ぜひ外部の専門サポートへ相談してみるのも良いでしょう。
ギャプライズでは、貴社にとって必要なCRO施策を抽出し、効果的なマーケティングを行います。各業種やサービスごとに適切な施策立案やツール紹介など、専門的な立場から、マーケティングを総合的に支援いたします。
CVR向上のための施策が分からない、次のステップが分からず壁に当たった際には、ぜひギャプライズまでご相談ください。皆さまのマーケティング活動を精一杯サポートいたします。まずはお気軽にお問合せください。
今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。