Klaviyo(クラビヨ)とは?利用料金や使い方について徹底解説
マーケターの皆様、こんな悩みはありませんか?
- メルマガの配信は実施しているが、大きな効果を実感できない
- 顧客理解が追いつかず、適切なアプローチができているか不安だ
- 他社との差別化を図るために、画一的ではない施策を打ちたい
こうした課題を抱えるマーケターにとって、Klaviyoは心強い味方となるでしょう。メール配信の自動化や顧客データの統合管理など、優れた機能を備えたKlaviyoは、効果的なコミュニケーションを実現するための土台となります。
しかし、メールマーケティングの成功は、Klaviyoの導入だけで完結するわけではありません。送るべきメッセージを的確に設計し、タイミングよく届ける。そのためには、顧客1人ひとりの行動や嗜好を丁寧に汲み取ることが重要です。
加えて、メールで培った顧客との関係性を、サイト全体のCX向上へとつなげていく視点も欠かせません。サイトを訪れた顧客が抱く「また利用したい」という気持ちを、確かな体験として積み重ねるには、組織を横断した取り組みが不可欠だからです。
本記事では、Klaviyoの特徴や活用方法を解説しながら、メールマーケティングを起点としたCX改善の進め方についても探っていきます。マーケターに必要とされるスキルや心構えにも触れつつ、Klaviyoを導入済みの企業様や導入をご検討中の方に向けて、有益な情報をお届けできればと思います。
ぜひ記事を通して、Klaviyoを活用し、CX改善のさらなる一歩を踏み出すためのヒントを見出していただければ幸いです。
目次
Klaviyo(クラビヨ)とは
Klaviyoは、メルマガ配信や顧客データの分析、デジタル広告における集客支援・分析などを持ち合わせたメールマーケティングアプリです。
顧客属性や行動履歴を分析して、セグメント分けをすることで個々に最適なメルマガ配信を行えます。仮にECサイトを運営するうえでは、Klaviyoのようなメールマーケティングアプリは重宝されるでしょう。
Klaviyoには多くのテンプレートが用意されており、こだわりのメルマガ配信が可能です。配信したメルマガの開封率やECサイト内のクリック率も分析できるため、よりよいメルマガ配信が可能です。
Klaviyoの主な機能
Klaviyoの主な機能は以下のとおりです。
- メルマガの作成と配信
- カゴ落ち後のメール自動送信
- デザイン・テンプレートとメールビルダー機能
- メーリングリストの自動セグメント分け
- 独自のセグメント作成
- メールの開封率やクリック率などの測定
- SMSでのメルマガ配信
- サインアップフォームの作成
Klaviyoは顧客情報をインプットし、自動でメールを送信したり、セグメント分けしたりできます。また、SMSでのメルマガ配信も可能です。
Klaviyoの特徴
Klaviyoの特徴は以下の5つです。
- セグメント配信機能
- パフォーマンス計測機能
- 自動化(オートメーション)機能
- デザイン・テンプレート機能
- ノーコードで利用できる
Klaviyoの特徴を理解し、顧客属性や行動履歴を分析することで、CVRやビジネス成果の向上につながるでしょう。それぞれ詳しく解説します。
セグメント配信機能
Klaviyoの特徴としてセグメント配信機能が挙げられます。
セグメントとは、多様化した顧客ニーズや商品、サービスを提供するターゲットを分けることです。
ECサイトの既存顧客に対するマーケティング活動において「顧客の行動やどのような商品を購入しているのか」といった行動データを活用するセグメント配信は、重要な機能になります。
また、KlaviyoではShopifyとデータ連携して、注文データを使うことで顧客セグメントの作成も可能です。
パフォーマンス計測機能
Klaviyoは他のマーケティングツールと同様に、メルマガの開封率やECサイト内のクリック率の計測が可能です。また、メール作成時にUTMパラメータ(Webサイトを訪問したユーザーの流入経路を計測するURLの末尾)の設定ができるため、売り上げを正確に計測できます。
その他には、Klaviyoで作成した顧客セグメントごとにメールの開封率やクリック率などの指標を比較できるのが特徴です。なお、個別キャンペーンごとの比較はできないので注意しましょう。
自動化(オートメーション)機能
Klaviyoの自動化機能は、Flow(フロー)という名前になっています。
Flowは特定のアクションやイベントに応じて、メールの自動送信を設定できる機能です。
たとえば、メルマガを登録したときや商品の購入、カゴ落ちしたときなどが挙げられます。
Flowの設定によってメールを一定期間送信できる点や、ひとつ前のメールの内容を踏まえたテキストに変更もできるため、長期的な運用が可能です。また、KlaviyoのFlowは「Trigger(トリガー)」「Filter(フィルター)」「Action(アクション)」の3つで構成されているのが特徴です。
TriggerはFlowのきっかけになるイベントで、Filterはその人がメールを受け取るべきかを判断する条件、Actionはメールの送信をさします。
デザイン・テンプレート機能
Klaviyoには他のメールマーケティングツールと同様に、多くのデザインテンプレートが用意されています。他のユーザーが作ったテンプレートの使用も可能ですが、1から自由にオリジナルのデザインを作ることも可能です。
特に以前の開封率・クリック率が高かったテンプレートを読み込んで活用することも可能です。
ノーコードで利用できる
Klaviyoでは、ノーコードで直感的にHTMLメールを作成できるのが特徴です。
メール本文をカスタマイズするためには、ある程度のHTMLやCSSの知識が必要になると思われがちですが、Klaviyoならドラッグ・ドロップだけの操作で作成できます。
そのため、コードをまったく触ったことがない人や、知識がない人など、どのような方でも作成可能です。
Klaviyoの利用料金
Klaviyoは月間メール配信数が500件(250名)であれば、無料で利用できます。
なおKlaviyoでは、従量課金制が導入されています。
たとえば1万件のコンタクトがある場合は、約2万5,000円/月、5万件では約11万円/月です。(2024年4月時点)またEメールとSMSでは、料金体系が異なるのでKlaviyoの料金プランを参照ください。
Klaviyoを利用する際はメール配信アプリにとどまらず、さまざまな機能をフル活用できるのであれば、充分に料金を支払う価値があると言えます。
Klaviyoを導入するメリット
Klaviyoを導入するメリットは以下の3つです。
- Shopifyデータと自動連携できる
- EメールやSMSを利用したマーケティングができる
- 分析・レポートが充実している
Klaviyoのメールマーケティングアプリは、それぞれの顧客に合わせたメールキャンペーンを作成できます。
直感的に操作できる仕様になっているため、今までメールマーケティングを行ったことがない場合でも、比較的すぐにKlaviyoを使いこなせるでしょう。
Shopifyデータと自動連携できる
ShopifyストアがKlaviyoを導入する理由の1つは、自動で連携できる点です。
Shopifyの商品データや顧客リストと連携できるため、Shopify上のメールアドレスをKlaviyoへ移行する手間が大幅に省けます。
また、Shopifyの顧客情報をインプットすることで、自動的にセグメントを行います。メールの内容も大切ですが、どのような属性に対して最適化されたメールを配信できるかが、メールマーケティングでは重要です。
EメールやSMSを利用したマーケティングができる
Klaviyoはメルマガだけでなく、EメールやSMSを活用したマーケティングができます。
シナリオメールやステップメールは、メールマーケティングにおいて有効な配信手法です。
メルマガ配信をしながら、あらかじめ設定したスケジュールに沿って自動配信する「ステップメール」や、あらかじめ作成したメッセージをシナリオに沿って段階的に配信する「ドリップマーケティング」を展開していきましょう。また、SMSを活用してコミュニケーションやセールスも可能です。
分析・レポートが充実している
Klaviyoでは、ECサイトに設置するメルマガ登録フォームのABテストができます。
異なるメールバリエーションを配信して、どちらのメールがより有効かテストを行うことで、より効果が高いメールマーケティングが可能です。
Klaviyoのレポーティングツールを利用して、メールの開封率やコンバージョン率などの重要指標を確認しましょう。レポートを日々チェックし、改善を繰り返してスピーディーにPDCAを回すことが大切です。
Klaviyoの使い方
Klaviyoの使い方は簡単で以下の3ステップで初期設定できます。
- Shopifyストアでアプリをインストールする
- Klaviyoのアカウントを作成する
- ShopifyとKlaviyoを同期する
始めにShopifyアプリストアのKlaviyoページにアクセスし、アプリをインストールします。
続いて、手順に従ってKlaviyoのアカウントを作成しましょう。
最後に、ShopifyストアとKlaviyoのアカウントを同期させます。KlaviyoダッシュボードにShopifyストアが表示していれば、初期設定は完了です。
Klaviyoをより活用できるShopifyアプリ
Shopifyアプリは、無料・有料あわせて多くのアプリが用意されており、Shopifyオーナーは誰でも利用できます。しかし、類似するアプリも多数あるため、Klaviyoと相性のいいアプリを探すのは困難でしょう。
本章では、Klaviyoをより活用できるShopifyアプリを2つ紹介します。
アプリをうまく活用して、業務を効率化していきましょう。
RuffRuff 予約販売
RuffRuff 予約販売は、ノーコードで予約販売を実施でき、無制限に予約注文の受け付けが可能なShopifyアプリです。
3日間の無料トライアルを試してから、適したプランに切り替えられます。
RuffRuff 予約販売の主な機能は以下のとおりです。
- 期間限定販売や期間限定セール
- 発売前の予告
- 繰り返し販売
- 受注生産品の予約
- 会員割引
- VIP会員の限定販売
- ブラックリスト会員への販売制限
予約販売アプリとして唯一「Cart and Checkout Validation API」を採用し、注文制限を実現しています。
Klaviyo Reviews
Klaviyo Reviewsは、Klaviyoと連携することに特化したレビューアプリです。
レビューデータをKlaviyoで管理することで、レビュー依頼をKlaviyoから配信したり、キャンペーンメールを活用したりできます。
Klaviyo Reviewsの主な特徴は以下のとおりです。
- Klaviyoとシームレスに連携できる
- レビュー依頼を自動化できる
- デザインを変更できる
- Googleショッピングと連携できる
Klaviyoと組み合わせることで、メールマーケティングを強化できるでしょう。
KlaviyoでCVRを向上させるコツ
KlaviyoでCVRを向上させるためには、以下の3つを意識しましょう。
- 初回設定のままで放置しないこと
- SNSマーケティングと組み合わせる
- カスタマージャーニーの精度を高める
Shopifyストアの売り上げアップにおいて、Klaviyoとの組み合わせによるメールマーケティングは欠かせない要素です。
KlaviyoでCVRを向上させて売り上げアップを目指しましょう。
初回設定のままで放置しないこと
KlaviyoでCVRを向上させるコツは、ShopifyとKlaviyoを連携した後に、初回設定のまま放置しないことです。
ShopifyストアとKlaviyoを連携した後は、基本的な「ウェルカムメール」や「カゴ落ちメール」を設定しましょう。その他にも、商品レビュー依頼メールや休眠顧客に向けたメール配信も設定します。
定期的にレポートを確認し、分析・改善をしながらPDCAを回しましょう。
SNSマーケティングと組み合わせる
オンライン販売においてメールマーケティングは、顧客との関係を深める効果的な手段の1つです。
メールマーケティングにSNSマーケティングを組み合わせることで、ユーザーエンゲージメントをより一層高められます。特に、年齢関係なく日常の一部になっているSNSでのアプローチは有効です。
X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどの投稿を積極的に行いましょう。
カスタマージャーニーの精度を高める
Klaviyoを利用するうえで、カスタマージャーニーの精度は常に意識することが大切です。
カスタマージャーニーとは顧客が商品を購入し、利用、継続、再購入する道のりです。
Klaviyoは顧客のショッピング行動や購買履歴に応じて、パーソナライズされたメールを作成でき、効率的にメールマーケティングが可能です。
個別のニーズや興味に合わせたコンテンツを配信することで、開封率やクリック率を向上させ、売り上げアップにつながります。まずは基本的なセグメント配信を開始し、徐々にターゲットを絞ってシナリオを組んでいくとよいでしょう。
まとめ:Klaviyoの機能を理解して効果的なメルマガを配信しよう
ここまで、Klaviyoの利用料金や使い方について解説してきました。
Klaviyoの機能を理解するためには、まずは基本的な「ウェルカムメール」や「カゴ落ちメール」から設定しましょう。基本を押さえつつ、徐々にターゲットを絞ってシナリオを組むことで、効果的なメルマガ配信ができます。
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今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。