noindexの効果的な使い方とSEOへの影響

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2024/03/30

noindexとは、特定のURLを検索エンジンにインデックスさせないためのタグです。
HTMLに記述すれば、対象ページが検索結果に表示されなくなります。

noindexを適切に使用することで、サイトの信頼性が向上しますが、使い方を誤ればSEOに悪影響を及ぼすため注意が必要です。本記事ではnoindexの効果的な使い方や、SEOへの影響などを詳しく解説します。

検索上位表示を増やし、サイトの評価を高めたい方はぜひ参考にしてください。

noindexとは

noindexとは、特定のページを検索結果に表示させないためのタグのことです。HTMLコードへの記述により、検索エンジンのクローラーに「このページはインデックス登録しないでほしい」と伝える効果があります。

ページを検索結果に表示させないことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
本章ではnoindexの使用目的について、検索結果表示の仕組みとあわせて解説します。

検索結果が表示される仕組み

Googleなどの検索エンジンで検索結果が表示される仕組みは次のとおりです。

  • クロール
  • インデックス
  • ランキング

クロールとは、検索エンジンのロボットがWebサイトを巡回することです。

クロールにより収集したサイト情報は検索エンジンのデータベースに登録され、取り出しやすいようにインデックスとして保存。検索エンジンはインデックスされたページをアルゴリズムによって評価し、順位を決めて検索結果に表示します。

noindexはインデックスを拒否する設定であり、クロールは制御しません。
つまりページを認識してもらいつつ、検索結果には表示させないという対応を可能にします。

noindexを使用する目的

noindexの使用目的は、サイトの評価を下げるページがインデックスされるのを防ぐことです。
コンテンツが重複しているページや情報量の少ないページは、検索エンジンから低品質なページであると判断されるリスクがあります。

noindexの設定は、サイトに悪影響を及ぼしそうなページを評価対象から除外するのに効果的です。
検索エンジンに対して評価してほしいページを明確に示すことで、高品質なページのみインデックス登録を促せます。

高評価のページが増えればサイト全体の評価が高まり、結果として検索上位表示につながります。したがって、noindexはSEO対策に有効です。

nofollowとの違い

nofollowとは、クローラーにリンク先をたどってほしくない場合に設定するタグのことです。

クローラーは通常、ページ内に設置したリンク先をたどりSEO評価の受け渡しを行います。
しかしリンク先によっては、自身のサイトの評価を下げてしまう可能性もあります。

例えば次のようなリンクです。

  • 信頼性に欠けるサイトへのリンク
  • 広告や宣伝を目的とした有料リンク
  • コンテンツとは無関係のリンク

サイトとの関連性を持たせたくないリンクにnofollowを設定することで、サイトの信頼性を確保できます。
noindexだけではリンク先までクロールされてしまうため、リンク先への巡回を止めたい場合はnofollow設定も合わせて行うことが必要です。

ただし長期間にわたりnoindex設定をしていると、クローラーはリンク先をたどらなくなり、実質nofollow状態になります。

robots.txtとの違い

robots.txtとは、特定のページをクロールさせないために設定するテキストファイルのことです。
クロールの不要なページにrobots.txtを設定することで、サイト内を効率よく巡回してもらえます。

noindexはクロールを行いますが、robots.txtはクロールそのものを制御する点で異なります。
つまり検索エンジンは、robots.txtが設定されたページの内容を認識しません。

ただし、robots.txtの対象ページでも検索表示される可能性はあります。
例えば次のようなケースです。

  • すでにインデックス登録されているページ
  • 外部リンクからのクローラー巡回により、インデックス登録されたページ

したがって、確実にインデックス登録をさせたくないなら、noindexの設定が必須です。インデックスと同様にクロールも止めたいなら、noindexによりインデックスを解除してからrobots.txtを設定しましょう。

noindexを使用するケース

noindexを使用するのは、主に次の7つのケースです。

  • コピーコンテンツ
  • 重複コンテンツ
  • 情報量が少ないページ
  • エラーページ・サンクスページ
  • HTMLサイトマップページ
  • 管理ページ・限定ページ
  • テストページ

低評価を受ける可能性の高いコンテンツにnoindexを設定し、サイトのSEO対策を行いましょう。
それぞれ解説します。

コピーコンテンツ

コピーコンテンツとは、他サイトのコピーとみなされるコンテンツのことです。

内容のほとんどが類似する場合、検索エンジンは対象ページを低品質と評価します
まずは当該ページを残す必要があるのかどうかを検討してみましょう。

たとえば、プライバシーポリシーや問い合わせのページは、ほとんどのサイトに存在します。
どれも内容は類似するものの、サイトの信頼性確保のためには欠かせないページです。noindexにより検索エンジンからの評価を止めましょう。

重複コンテンツ

重複コンテンツとは、サイト内で複数存在する類似ページのことです。

サイト運営を続けていると、意図せずコンテンツの似たページを作ってしまう場合があります。
重複コンテンツはコピーコンテンツと同様、独自性に欠ける低品質なページと判断されるリスクがあるため注意が必要です。

また、システムにより多数のURLが自動生成され、重複コンテンツとみなされる場合もあります。
例えば、会員登録の情報入力ページや申し込みページなどです。

リライトや削除が困難な場合は、代表となるページ以外にnoindexを設定して評価の分散を避けましょう。
1つのコンテンツに評価を集めることで、サイト全体の信頼性を高められます。

なお、重複コンテンツ対策には後述のcanonicalタグを使う方法もあります。
SEO評価とユーザーの利便性を同時に保つための参考にしてください。

情報量が少ないページ

検索エンジンに評価されるのは、ユーザーに価値を提供するページです。
そのため、情報量が少なく有益性に欠けるページは、低評価につながります

広告やリンクばかりでオリジナルコンテンツが少ないページなどは、内容を見直し充実させましょう。
現状のページを残す必要がある場合は、noindexの使用をおすすめします。

たとえば、商品掲載前の一覧ページは、一時的に情報量が少ない状態です。
コンテンツを増やしていき、情報量が充実した時点でnoindexを解除してください。

エラーページ・サンクスページ

エラーページとは、URLが存在しないことを表すページです。
検索したページが削除されている場合などに表示されます。

一方でサンクスページとは、商品購入などの手続き完了時に表示される「ありがとうございました」「完了しました」という挨拶ページのことです。エラーページとサンクスページにはそれぞれ「URLの不在」「手続きの完了」をユーザーに伝える大切な役割があります。

しかし、いずれも情報コンテンツとしての価値はなく、検索結果に表示させる必要のないページです。
noindexを設定すれば、ユーザーの利便性を損なわずに検索エンジンの評価対象から除外できます。

HTMLサイトマップページ

HTMLサイトマップページとは、サイト内すべてのコンテンツへの内部リンクが記載されたページのことです。

サイトに訪れたユーザーが目的のページを簡単に探せるよう、コンテンツがカテゴリごとにリスト化されています。ユーザーのサイト内移動を効率化させる重要なページですが、検索結果からの自然流入は目的としていません

したがって、HTMLサイトマップページにもnoindexを設定し、他のページへのインデックス登録を優先させましょう。

管理ページ・限定ページ

管理ページとは、サイト運営者だけが閲覧できるページのことです。
WordPressのログイン画面などは通常、noindex設定やBasic認証(IDとパスワードを入力する認証)によりアクセスを制限しています。

一部のユーザーに限定して公開するページも、同様にnoindex設定が必要です。
検索結果に表示され、一般ユーザーの目に触れてしまわないよう注意しましょう。

テストページ

テストページとは、デザインのリニューアルにあたってテスト用に作成したページのことです。

内容が既存のページと一致するため、重複コンテンツとみなされる可能性があります。
テストページにはnoindexに加えて、クロールを拒否するrobots.txtも設定しておきましょう

テストページをリニューアルページとして使う際には、noindexとrobots.txtの設定を必ず解除してください。

noindexの設定方法

noindexを設定する方法は主に次の3つです。

  • HTMLファイルに直接記述する
  • WordPressのプラグインを利用する
  • HTTPレスポンスヘッダーに記述する

ページやサイトの特徴をふまえて、適切な方法を選択しましょう。

HTMLファイルに直接記述する

対象ページのHTMLファイルに、noindexタグを直接記述する方法です。
以下のメタタグをHTML内のヘッダー部分(<head>〜</head>)に記述します。

<meta name=”robots” content=”noindex”>

もしGoogleのクローラーに限定する場合は、name=”robots”の部分をname=”googlebot”に変更します。

<meta name=”googlebot” content=”noindex”>

さらに、nofollowを同時に適用させたい場合は、組み合わせた記述も可能です。

<meta name=”robots” content=”noindex, nofollow”>

対象ページのインデックス登録と、ページ内リンクの巡回をともに制御できます。

WordPressのプラグインを利用する

WordPressを使っている場合は、プラグインにより簡単にnoindex設定ができます。
SEO対策で活用できる主なプラグインは次の3つです。

  • All in One SEO Pack
  • Yoast SEO
  • SEO SIMPLE PACK

たとえば、SEO SIMPLE PACKの場合、投稿ページ下部のプルダウンで「インデックスさせない」を選択するだけで設定できます。HTMLへの直接記述が難しい場合は、プラグインを利用しましょう。

HTTPレスポンスヘッダーに記述する

PDFや画像ファイルなど、HTML以外のリソースにnoindexを設定する場合は、HTTPレスポンスヘッダーに記述します。使用するのは「X-Robots-Tag: noindex」という記述です。

利用するサーバーによって設定方法が異なるため、詳細はサーバー管理者に確認してください。

noindexの確認方法

サイト内でnoindex設定ページを確認する方法は次の2つです。

  • ブラウザで確認する
  • Google Search Consoleで確認する

noindexの設定や解除を忘れていないか確認し、つねに正しく適用しましょう。

ブラウザで確認する

ブラウザでページのソースを表示し、noindexタグを探す方法です。
画面上で右クリックからメニューを開き「ページのソースを表示」を選択します。

表示されたHTMLの中に、noindexのメタタグがあるかどうか確認しましょう。
なお、Google ChromeにはNoFollowという拡張機能があります。

表示しているページのnoindex設定を簡単に確認できる機能なので、参考にしてください。

Google Search Consoleで確認する

Google Search Consoleを利用し、サイト内でnoindexが設定されたURLを一覧表示させる方法です。
ブラウザでの確認は各ページを開く必要がありますが、Google Search Consoleによる方法なら一度にすべてのページを確認できます。

確認手順は次のとおりです。

  • 画面左側のメニューから「カバレッジ」を選択
  • 「除外」にチェック
  • ページ下部「詳細」中の「noindexタグによって除外されました」を選択

noindexの設定ページが表示されるので、適切に設定されているか確認してください。

noindexを使用する際の注意点

 

noindexを使用する際の注意点は、主に次の4つです。

  • 過度な使用は控える
  • 不要な設定が残っていないか確認する
  • 反映までに時間がかかる
  • クロールの制御はできない

noindexは便利な機能ですが、使い方を誤るとSEOに悪影響を及ぼす可能性もあります。
注意点をおさえて正しく活用しましょう。

過度な使用は控える

アクセスが少ないページや上位表示されないページに、noindexタグを乱用するのは避けるべきです。
むやみにnoindexを設定した場合、自然流入の減少によりサイト全体の評価を下げるリスクがあります。

集客を増やすためにはどのように改善すべきか、まずは分析の徹底が大切です。
noindexの必要性をページごとに見極め、過度な使用は控えてください。

不要な設定が残っていないか確認する

noindexが不要になっても、解除するのを忘れてしまうことは多いです。
例えば次のようなケースが該当します。

  • サイト構築段階の低品質コンテンツにnoindexを設定し、解除しないままコンテンツを充実化させている
  • テストページにnoindexを設定したまま、リニューアルページとして公開後も解除していない

インデックス登録されるべきページにnoindexが設定されていると、サイトの集客の可能性が大きく減少します。不要なnoindexが残っていないか確認しましょう。

反映までに時間がかかる

noindexの設定や解除が反映されるまでには時間がかかります
クロールの巡回により検索エンジンに認識されるのを待つ必要があるためです。

誤ってnoindexを設定した場合は、Google Search Consoleから登録リクエストを行い回復を促せます。
ただし、回復するまでの間はサイト流入の減少を止められません。noindexの誤設定には十分注意しましょう。

また、何らかの理由でインデックスの削除を急ぐ場合は、Google Search Consoleから削除リクエストができます。削除リクエストは、対象ページの検索結果表示を約6か月間ブロックする暫定措置です。noindexとの併用により、効率よくサイトを運営できます。

設定が反映するまでのタイムラグを考慮したうえで、noindexを使用してください。

クロールの制御はできない

noindexはあくまでインデックス登録をさせない設定であり、クロールの制御まではできません

インデックスだけでなくページの認識も不要である場合は、robots.txt設定が必要です。
robots.txtの設定は、noindexの設定有無をクローラーに認識させてから行うようにしましょう。

noindexが認識されないうちにrobots.txtでクロール拒否した場合、インデックスを拒否したページであることが検索エンジンに伝わりません。クロールの制御はrobots.txtの設定により行いますが、noindex設定との順番に注意してください。

noindexを使用する前に考慮すべきこと

noindexを使用する前に考慮すべきことは、主に次の5つです。

  • 不要なページは削除する
  • 高品質な記事にリライトする
  • ユーザーの利便性を優先する
  • 検索クエリを調べてみる
  • canonicalタグの使用を検討する

いずれもnoindexの過度な使用を避けるために重要です。
ぜひ実践して、サイトの評価を高めましょう。

不要なページは削除する

ユーザーおよび管理者の双方にとって不要なページは、思い切って削除しましょう。
例えばキャンペーンが大幅に過ぎているページや、リライトの難しい重複コンテンツなどが該当します。

低品質でユーザーに価値を提供しないページは残す意味がありません
ページごとに必要性を検討し、厳選された記事で効率よくサイト運営を行ってください。

高品質な記事にリライトする

改善の余地があるページは、リライトをおすすめします。
独自性を追記するなど、高品質なページになるよう手を加えてみてください。

記事の品質については、Googleが発表しているガイドラインが参考になります。
ガイドラインによると、評価基準のポイントは次のE-E-A-Tです。

  • Experience(経験)筆者の経験が伝えられている
  • Expertise(専門性)筆者の知識が豊富である
  • Authoritativeness(権威性)筆者やサイトの社会的評価が高い
  • Trustworthiness(信頼性)正確性が担保された内容である

評価基準の詳細は公表されていませんが、リライトの際には上記4つのポイントを意識してみましょう。

参照:品質評価ガイドライン|Google 検索セントラル

ユーザーの利便性を優先する

一見不要なページでも、ユーザーに高い価値を提供する可能性があります。
たとえば、売り切れた商品ページです。商品名を検索した際、売り切れたという情報を伝えるためには検索表示する必要があります。

WordPressなどで生成されるカテゴリページやタグページについても同様です。
検索エンジンに重複コンテンツとみなされる可能性もありますが、ユーザーにとって有益に働く場合は検索流入が増えます。

もしカテゴリやタグの乱用がペナルティにつながっているなら、整理して見やすいサイト作りを目指すことも効果的です。やみくもにnoindexを使用せず、ユーザーの利便性を優先して判断しましょう。

検索クエリを調べてみる

狙ったキーワードでアクセス数が伸びなくても、別なキーワードで上位表示されている可能性があります。
ユーザーが何を求めて対象ページにたどり着いたのかを調べるには、検索クエリ(検索エンジンで調べものをする際に入力する文章)の確認がおすすめです。

Google Search Consoleを利用すれば、サイトに訪れたユーザーの検索クエリを調べられます。
ユーザーにとって有益な記事を検索表示し続けられるよう、さまざまな視点からnoindexの適否を判断しましょう

canonicalタグの使用を検討する

canonicalとは、類似ページが存在する場合に「このURLが代表ページです」と検索エンジンに伝えるためのタグです。

たとえば、ECサイトで商品の色やサイズごとにURLを区別する場合、コンテンツはほとんど重複します。
しかしユーザー視点ではすべてのページが重要であるため、何らかの対策が必要です。

noindexの場合は正規URL以外のページのインデックスを拒否しますが、canonicalは類似ページと正規URLとの関係性を検索エンジンに伝えます。つまり、類似ページへの評価を保ちつつ重複コンテンツ対策が可能です。

canonicalを設定する際は、類似ページにおけるHTML内のヘッダー部分(<head>〜</head>)に次のとおり記述します。

<link rel=”canonical” href=”正規ページのURL”>

正規URLを検索エンジンに正しく示すための参考にしてください。

まとめ:noindexを活用してサイトの評価を上げよう

noindexは、低品質なページを検索インデックス登録の対象から除外するために使用します。
高品質なページのみがインデックスされ、結果的にサイトの評価を上げることが可能です。

ただし、乱用によってサイトへの流入が減り、信頼低下につながる可能性があるため、設定する際には必要性をよく検討しましょう。noindexを正しく活用し、SEOに強いサイト作りを目指してください。

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今本 たかひろ/MarTechLab編集長(仮)

料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。

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