WEBサイトをリニューアルすると9割のサイトはアクセスが下がる!? 必ず知っておきたい注意点
SEO対策会社ユナイテッドリバーズの沢辺です。
今回は、サイトリニューアルの注意点について書きたいと思います。サイトリニューアルというと、当然「アクセスが良くなる」「コンバージョンが増える」と考えている方が多いと思うのですが、実は最もアクセスやコンバージョンが悪化しやすい施策の一つです。
また、SEO対策会社の方は一番嫌いな仕事の一つだと思います^^;
リニューアルの計画前からご相談いただければ、アクセスを下げずに済むのですが、直前や直後に相談をされると、説明や修正にものすごく手間と時間がかかるので、私自身もあまり気は進む仕事ではありません…
ただ、事前にきちんと準備をすれば、アクセス下落を防ぐことができますので注意点を紹介します。
目次
リニューアル時にアクセスが下がる原因のほとんどは「リダイレクト漏れ」
「WEBサイトリニューアル 注意点」などで検索すると半分くらいのサイトには触れられているのですが、新しいサイトにした時に、以前のページからリダイレクトをしていないことが原因でアクセスが下がってしまうことが多いです。
以前のページがそのまま残ってしまっていれば、新しいページと重複するページができて、重複コンテンツの扱いを受けてしまいますし、単純に無くなってエラーになっていれば、検索エンジンは「そのページのコンテンツは無くなった」と判断され、取れていたアクセスは無くなってしまいます。
検索エンジンもロボットなので、変えたところを一個一個汲みとってくれる訳ではありませんから、見に来た時に明確に、「こう変えたよ」と伝えることが重要なのです。
リダイレクト時の3つの基本ポイント
続いて、もう少し具体的にリダイレクトについて解説します。
ポイントは非常にシンプルです。抜け漏れをとにかくなくすことが重要です。
- 評価されているURLはなるべく変えない方が無難。
- URLを変える場合は、原則全て1対1対応でリダイレクトさせる。
- リダイレクトは301リダイレクトを使う。
上記の301リダイレクトについては、Googleの公式記事が出ているので紹介しておきます。
「完全に移転した」と検索エンジンのロボットに伝わるリダイレクトの仕方です。逆に「一時的な移転」をする為のリダイレクトが302リダイレクトなのですが、こちらを使うと、評価は旧URLに残る形になるので、いつまでたっても評価が引き継がれません。
リダイレクトの設定方法はいくつかありますが、PHPでリダイレクトの設定を書く時に
末尾に「301」を入れ忘れると、302リダイレクトにされることがあるようです。
注意してください。
*参考:『覚えておきたい!meta,.htaccess,PHPでリダイレクトする方法』
正しくリダイレクトされているか簡単にチェックする場合は、以下のサイトが便利です。
リダイレクトチェック | SEOチェックのためのSEOツール集 ohotuku.jp
時々上手く動かないこともありますが、上図のように301になっていればわかりやすく表示されますので、いちいちプログラムの記述やサーバーのファイルを見せてもらわなくても、正しく設定されているか確認できます。
別件ですが、最初からサイトを全面SSLにする際も画像のように、http://からhttps://にリダイレクトするのも忘れないようにしましょう。
1対1対応でリダイレクトさせる為の方法は次の章で詳しく解説します。
リダイレクト漏れを防ぐ為に、便利なツールを使ってURLチェックをしよう
事前にページタイトルとURLの一覧を作るのが意外と大変だったり(エンジニアの方もなかなか上手い解決策が無いようです)、自分のサイトのことでも、一体どこのページが評価されているのかきちんと把握をしていなかったりして、1対1でURLをリダイレクトさせることは結構ハードルが高い作業です。
そんな時は以下のようなツールを使って進めると非常に効率化できます。
ページタイトルとURLの一覧を作成できる『Screaming Frog SEO Spider Tool』
まず初めに、リニューアル前のサイトのURLとページタイトルの一覧が欲しいと思います。
そんな時は、上記の『Screaming Frog SEO Spider Tool』が便利です。500URLまでは無料。年99ユーロ払えば無制限で取得ができます。(2016年3月7日現在)
無料のツールでは、以下のツールがお勧めですが、
上記のサイトと比較すると速度が若干遅い印象なのと、サーバーによっては時々弾かれることもある印象を持っています。(1,000円以上寄付を払うと隠し機能があるので、そちらを使うと動きは違うと思います。)
Google Analyticsを使ってページタイトルとURL、セッションの一覧を出す
残すべきコンテンツ(=URL)の優先順位をつける為にGoogle Analyticsを使って、
タイトルの一覧を表示します。
上記のtitleとURL一覧とエクセルでVLOOKUPしてひも付けをすることで
今0セッションの記事もわかりますので、どのページを優先的に残すのか、データにもとづいて考えることができます。
以下、手順です。(SEO経由の流入に絞った場合)
まず、集客→チャネル→Organic Searchの順で進みます。
ランディングページを選択
セカンダリディメンションをクリックして「ページ 」もしくは「ページ タイトル」と記入。
表示の行数を任意の件数に変更して、
データをエクスポートします。
これで、ページタイトル、URL、セッション(や直帰率やコンバージョンなども)の一覧表が完成します。
別の話題ですが、以下の記事でも一覧エクセルを作る方法を解説しています。
*『Google Analyticsで検索流入ゼロの低品質コンテンツを洗い出す方法』
他、Analyticsのもっと詳しい見方は以下の記事で解説しています。
*『【随時更新】1分で効果計測できるGoogleアナリティクスの使い方とサイト改善方法』
このような手順で完成した旧URLのページ一覧に合わせて、新URLをプロットしていきリダイレクトの漏れを防ぎましょう。どうしても対応するページが無いときは、なるべく一階層上のページにリダイレクトしましょう。
ただし、一階層上のページやTOPへのリダイレクトが多くなりすぎると評価が減算されてしまうことにつながるので、できるだけページは残して、1対1対応で301リダイレクトをかけるという基本を忘れないようにしてください。
最後に:そのリニューアルって本当に必要?具体的な施策は見えている?
リダイレクトの漏れをなくして、リニューアルした際にセッションが下がらないようにする方法を解説してきましたが、着手をする前に、そもそもリニューアルが必要なのかどうか吟味をする必要があると思います。
どこが足りていなくてどういう施策が必要なのか、競合を調査してみると良いでしょう。
以下のように、既に流入では勝っているケースであれば、SEOを目的にしたリニューアルは必要ないかもしれません。
▲仮に上が自社のサイト、下がベンチマーク先だった場合、SEO目的としたリニューアルは必要ない。
最終更新日:2020/9/16
MarTechLab編集部
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