長文はSEOに有利?!検索上位表示を実現する超長文コンテンツを作るための実践テクニック
こんにちは。ユナイテッドリバーズの岡崎です。SEOをメシの種にしております。
SEOに関心のある人なら、「長文がSEOに強い」という話を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
今回は、そんな長文SEOのお話で一席ぶたせていただきます。
目次
良質なコンテンツ=長文なのか?
「SEOにはよいコンテンツが重要」
「よりよいコンテンツを掲載するサイトがSEOでも勝つのだ」
といった話はもう耳にタコができるほど聞いておられるかと思います。
そしてこれはもう言うまでもなく正しい。
しかし、それでは「何を以ってよいコンテンツとするのか」という話になりますと、「そ、そりゃあユーザーにより役立つコンテンツだよ!」的なあいまいな回答でお茶を濁す方が多いように思います。それは当然のことで、コンテンツが役に立つ・役に立たないの判断は、本来は各ユーザーの主観によるもので、明確な数値に落とし込めるものではないからです。
たとえば、滞在時間が短く、直帰率が高いページがあったとしても、それを理由に「役に立たないコンテンツだ」と断ずることはできません。単に知りたい情報を一瞬で得られて満足して帰ったからかもしれないのです。
それでも、Googleは何がしかの基準で「お役立ち度」的な定量的指標をはじき出しているものと思われます。なぜなら、指標化しないと順位に反映できないから。検索順位というものは、言わばGoogleが考える現時点での「お役立ち度ランキング」なわけですね。
こうしたことを鑑みますと、必ずしも「長文=SEOに強い」とはなりません。
実際、「液晶テレビ」で検索すると価格比較サイトやECサイトが、「ドラえもん」で検索すると公式サイトや映画の情報が上位に表示されます。長文コンテンツなんて1ページ目には見当たりません。
Googleは、検索ユーザーの意図を汲んで検索結果を決めています。
「液晶テレビ」であれば、「きっと液晶テレビが買いたくて情報集めているんだな。そしたら価格比較サイトや、品揃えの多いECサイトを出した方が満足してくれるだろう!」と考え、「ドラえもん」であれば、「お子さんやご両親が検索しているのかな?家族で楽しめるドラえもんの公式サイトや、いま観に行ける映画の情報を表示してあげよう!」と考えるわけです。
こうしたキーワードでは、いくらがんばって長文を書いても上位表示できる見込みは薄いでしょう。
検索上位に記事コンテンツが入っているキーワードでは長文SEOが有効!
ここまで長文コンテンツにSEO効果がないかのように書きましたが、そう捉えるのは早計です。あくまで、ユーザーの検索意図に沿った(とGoogleが考える)コンテンツが上位に表示されるという話です。
つまり、ユーザーが長文コンテンツを求めているキーワードであれば、長文SEOが有効というわけなのです。(なんかトートロジーっぽいですが)
では、あるキーワードで長文SEOが有効なのかどうか、判別するにはどうしたらよいのでしょうか?
答えは簡単で、実際にそのキーワードで検索してみて、検索上位に長文コンテンツが入っているかを確認すればよいのです。
一例として、「競合分析」の検索結果を見てみましょう。1ページ目に表示されるコンテンツのほとんどが、具体的な競合調査の手法を解説する記事コンテンツです。「競合分析」というキーワードで検索するユーザーは、辞書的な意味などを調べているのではなく、具体的なノウハウを求めているのだろう…とGoogleは判断しているのでしょうね。
このような、記事コンテンツが上位に多く表示される検索結果を返すキーワードでは、長文SEOが有効に機能します。
ライバルサイトよりもより詳しく、丁寧にコンテンツを作れ!
次に、SEOに強い長文コンテンツをどうやって作ればよいのかを説明します。といってもそんなに難しい話ではなく、純粋に情報量という観点から、ライバルサイトを圧倒するコンテンツを作ればよいのです。
そのためには、まずはリサーチが必要です。リサーチには下記のツールを使用します。
それぞれについて使い方を説明していきます。
Google検索上位サイトのコンテンツを調べ上げろ!
出典:Google
Googleで上位表示させるためにGoogleを使うとはどういうことだと思われるかもしれませんが、GoogleのことはGoogleが一番よく知っています。Googleのことを知りたければGoogleに尋ねるのが一番です。そろそろGoogleがゲシュタルト崩壊しそうです。ついでにキーワードスパム判定を食らいそうなのでこの辺で自重します。
Google検索結果上位のサイト/ページには、当然ですがGoogleがそのキーワードで上位に表示させるのにふさわしいと考えるコンテンツが含まれています。コンテンツを作るにあたって、その要素をわざわざ外すことはありえません。
検索結果の1~2ページ目に表示される記事コンテンツをチェックし、それぞれに含まれる要素を抽出しましょう。コンテンツ内の見出しをコピーしていくと効率がよいです。
共起語検索ツールで上位ページの特徴をつかめ!
参考:共起語検索ツール
引き続き上位サイトの分析です。
共起語検索ツールは、指定したキーワードで上位表示されているページを形態素解析し、共通して頻出する単語を抽出してくれるツールです。たとえば、「競合分析」で実行すると、以下のような結果が返ります。
分析 競合 サイト サービス 商品 情報 調査 マーケティング EC 自社 データ 比較 ツール 記事 企業 Web ページ コンサルティング 活用 支援 お問い合わせ タイトル レポート ビジネス
これらのキーワードを無理にすべて詰め込めということではありませんので注意してください。はじめに目視で行った調査結果の補強に使用するイメージです。
なお、関係ありませんが「きょうきごけんさく」と入力すると、毎回決まって「狂気ご検索」と変換されます。SEOは死狂いなり。
関連キーワード取得ツールでユーザーニーズを掘り起こせ!
Googleのサジェストキーワードと、ヤフー知恵袋、教えて!gooに投稿された関連する質問を一括で表示してくれるツールです。
サジェストキーワードも発想を膨らませるのに役立ちますが、ヤフー知恵袋などのQAサイトに寄せられる質問も、自分では気がつかなかった視点からのユーザーの疑問や不安を知ることができて有用です。
回答者になったつもりで、質問者の疑問に答えるコンテンツを記事の中に盛り込めるとよいでしょう。
調査内容を元に構成し、コンテンツ化
こうして調べた結果をまとめ、コンテンツの構成を考えましょう。詰め込もうとするあまり文脈がめちゃくちゃにならないように注意してください。長文になればなるほど、執筆・制作に入る前の構成を考える工程が重要になります。
構成の方法は自由です。KJ法を使ってもよいですし、マインドマップを使ってもかまいません。ちなみに私が長文を書くときは、シンプルにWordやテキストエディタに要素を箇条書きして整理していきます。
この記事は長文SEOの手法に沿って作っているわけではないのですが、構成の方法そのものは変わりません。そこで、構成をする際の参考に、この記事を執筆する前に作ったメモを公開します。
こうした構成メモを元に、肉付けをしながら執筆を進めていきます。書いている途中に辻褄があわなくなりそうになったら、構成に戻って修正を加えることもあります。
【豆知識】盛り込みたいコンテンツがどうしても文脈に乗らないときのテクニック
コンテンツの構成をしていると、重要だから盛り込みたいのに、どうしても自然な文脈に乗らない…と悩むことがしばしば起こります。
そんなときにおすすめなのが、「豆知識」や「はみ出しコラム」的な名目でコンテンツを盛り込む手法です。紙面の空いてしまったところを埋めるために書籍でも使われているテクニックですね。
「豆知識」的手法を使うときには、メインコンテンツの文脈から離れることが明確になるように、区切りを入れたり、デザインの違う枠で囲ったりしましょう。本論と脇道を明確に分けることで、ユーザーの混乱を防げます。
一発で上がらなかったら修正・追記・再露出!
こうした手順を踏んで作った力作でも、公開してすぐに検索結果で1位を取れるとは限りません。むしろ、1位を取れないケースのほうが多いです。よくて1ページ目、場合によっては2ページ目、3ページ目からスタートすることの方が多いのではないでしょうか。
しかし、一発で1位が取れなかったからといってめげる必要はありません。むしろ肝心なのはコンテンツを公開した後の施策です。検索順位とにらめっこをしながら、コンテンツのブラッシュアップを続けましょう。
コンテンツのブラッシュアップとは、わかりにくい表現をわかりやすく整えたり、情報を追記したりする作業です。
以下は、実際に追記・再露出によって、とあるキーワードで1位を獲った事例の順位履歴です。
公開から1ヶ月ほど経っても2ページ目の半ばをうろうろしていたので、800字弱の追記をしました。Googleにコンテンツが強化されたことをアピールするために、記事の公開日も追記時点に改め、Facebook広告をかけて露出を行っています。
これによって見事狙いのキーワードで1位になり、周辺キーワードでも大幅に順位が向上しました。もちろん流入も成果も増えてウハウハです。
この事例では追記・再露出1回で1位を獲得できましたが、これを何回も、何十回も繰り返していくことも当然あります。複数回にわたってブラッシュアップを実施する際は、1ヶ月に1回程度の頻度とするのがおすすめです。あまり短い期間では、Googleの評価が定まる前に手を入れることになってしまい、PDCAが回しにくくなります。
また、コンテンツそのもののブラッシュアップ以外にも、サイト内の関連するコンテンツや、TOPページ等からの内部リンクを充実させるのも有効です。
おわりに
現在のSEOで、ある種のキーワード群において長文が強いのは事実です。しかし、数千・数万字を超えるコンテンツをユーザーが本当に望んでいるのかはちょっと疑問が残ります。(Google先生がそのへんをどう考えているのかは知りませんが…)
長文であってもユーザビリティを損なわないよう、ページ内リンク付きの目次を設けたり、追従型のナビゲーションを設置したりといった工夫も合わせて行いたいところですね。
最終更新日:2020/9/16
岡崎 良徳
株式会社ユナイテッドリバーズの取締役兼CMO。口だけではなく手も出すSEOコンサルです。 ビジネスキャリア:年商100億円規模の家電系ECのサイト責任者兼AV・PCバイヤー→新卒求人媒体の法人営業→地域情報CGMの事業責任者→現職。 幅広い経験から最適な提案を導き出します。