B2B、ベンチャー企業様必見!低アクセス数サイトのためのABテスト
※この記事はOptimizely Blog の記事を翻訳したものです。
A/B Testing for Low Traffic Websites
アクセスが少ないサイトでもABテストをすべき
ABテストで統計的に重要な結果を得るには基本的には多くのアクセス数が必要です。
例えばGoogleやFacebookなどの高いアクセス数を誇るウェブサイトでは、個々の項目の影響力が大きいため、すべての項目においてABテストをすべきだといえます。
それではアクセスの少ないサイトではどうでしょうか?
すべての項目においてABテストを行う必要はないですよね。
しかしここでは別の視点を紹介します。
アクセスの少ないサイトでもABテストをすべきです!
ABテストには合理的な意思決定ができることなどの大きなメリットがあり、アクセス数が少ない場合でも十分に効果を発揮するのです。
以下の事例を見てみましょう!
事例:Optimizely
2013年、Optimizely社は自社製品の価格設定について検討していた時期がありました。
顧客、見込み客に対するインタビューを行い、またグループ討論会を開くなど、調査を徹底しました。
調査の一環として古い価格ページを参加者に見せたところ、一人の顧客から、ページ内の「お問合せ」ボタンに対し、
「どこのサイトでも「お問合せ」ボタンがあり、見飽きてしまった、騙されているみたいなので絶対クリックしたくない」
という指摘がありました。
結果としてグループ討論では有用な結果を得ることができませんでしたが、これがテストのアイデアにつながりました。
「お問合せ」を「体験版を予約」に変えてみたらどうだろうか。
Optimizely社ではお問合せを受けた際、初めに体験版を提供していたので嘘にはなりません。
以下がその結果です。
「お問合せ」対「体験版を予約」
言語の変更という簡単な改善だったにも関わらず、コンバージョン(顧客が体験版を予約した人数)の300%の向上につながりました。
またABテストを行ったページには、一日平均636人の訪問があるなど、一週間という短期間で統計的に大きな結果を残すことができました。
このテストには他の結果もあります。
テストの中で、Optimizely社はアカウント作成のパスワード入力画面を省き、登録者に仮のパスワードを提供することにしたところ、
アカウント作成画面には一日につき約133人もの訪問を達成しました。
コンバージョン率
このようにアクセス数が少ないサイトだったにもかかわらず一週間という短期間で大きな結果を残し、
最重要項目であったアカウント作成数を18%以上向上させました。
事例:MuleSoft
この結果はOptymizely特有のものではありません。
以下は2010年、Optimizely社がGoogle Content Experimentsの後継のABテストツールである、Google Website Optimizerを用いてMuleSoft(統合プラットフォーム)のWebサイトで実行したテストです。
MuleSoftは当時Webサイトにかなりの訪問者のアクセス数がありましたが、ABテストしたあるページでは一日につきたった75人しか訪問者がいませんでした。
そこでABテストにて居住地を選択するフォームを削除し、GeolPデータで自動的に探査するようにしたところ、40%以上のアクセス数の向上を達成し、二週間もしないで統計的に大きな結果を得ることができました。
MuleSoftのABテスト結果
このテストは、お問合せ、新規アカウント、新規リード(見込み客)というビジネスの重要な指標に大きな影響を与えました。
このようにB2Bやベンチャー企業などのアクセス数の少ないページにおいても、ABテストにて有意義かつ統計的な大きな結果を与えることができるのです。
そのカギは影響の大きい部分をテストすることです。
ページに大きな変化を与え、意味のある目標設定を行い、テストをシンプルに行うことが大事です。
まとめ
YahooのCEOであるMarissa Mayer氏はGoogleに在籍していた頃、ハイパーリンクの色で最もクリックされる色をさがすため、41種類の青色をテストしていたといいます。
細かいですよね。。。
アクセス数の少ないサイトではこのような細かいテストはあまり意味がありませんが、影響の大きい項目を中心にABテストを行うことで、コンバージョンを一気にあげる可能性を秘めています。
このようにABテストはアクセス数の少ないサイトでも大きな効果をもたらすのです。