Google Optimize代替ツール11選と選び方のポイント5つ
Google Optimizeは無料で使えるABテストツールとしてリリースされていましたが、サービス終了に伴い、新たなGoogle Optimizeの代替ツールを探しているというWebサイト運用者の方は多いのではないでしょうか。
この記事では、Google Optimizeの代替ツール11選を紹介します。
また、ABテストをはじめとする検証の内容や、Google Optimizeが終了した理由や背景に関する情報も確認しましょう。
Google Optimizeに代わるツールを使いこなし、効果的にABテスト等の検証を実施してください。
目次
Google Optimizeとは
Google Optimizeとは、Googleがかつて提供していた無料のABテストツールです。
Google OptimizeではABテストツールを無料で実施できるほか、Webマーケターにとって役立つ機能が搭載されていましたが、2023年の9月末でサービス終了となっています。
できること
Google OptimizeはGoogleが公式に提供しているツールであり、無料で使える点が特に人気の理由となっています。
Webサイトにおけるコンバージョン率の最適化や顧客体験(ユーザーエクスペリエンス)の向上を目的としており、ノーコードで直感的に操作できることも特徴の1つです。
Google Optimizeでできることとして、以下の機能があります。
- ABテスト
- リダイレクトテスト
- 多変量テスト
ABテストとは2つのパターンを比較するテストです。
Webサイト上で特定の要素を変更した2つのパターン(Aパターン・Bパターン)を準備して、どちらのパターンがユーザーに対して効果的であるかを検証します。
リダイレクトテストとはページ単位での比較を行うテストです。
各パターンは異なるURLを持っており、複数のランディングページを比較する場合に活用します。
多変量テスト(マルチバリエイトテスト)とは、複数の要素について組み合わせを変えた結果を比較するテストです。
これらの機能を効率的に使いこなすことで、Webサイトの運用改善に大きく役立っていました。
現在はサービス終了
無料で使えるABテストツールとして人気だったGoogle Optimizeですが、2023年の9月末でサービス終了しています。
現在ではGoogle Optimizeに代わるツールを選定することで、Google Optimizeで実施できていたABテストの役割を担うことが可能です。
サービス終了の理由
Google Optimizeがサービスを終了した理由として、以下2つの要因があります。
- 十分なサービスを提供できないから
- 今後の新しいソリューションに力を入れたいから
Googleの公式ヘルプによると、Google アナリティクス 4 のサードパーティ製 A/B テスト インテグレーションにも投資も行っていくとのことです。
今後は代替ツールを活用しながら、新しいソリューションを活用していくことが求められます。
参考:Optimizeヘルプ|Google
Google Optimize代替ツール選びの5つのポイント
Google Optimizeがサービスを終了した後は、代替となるABテストツールを選定しなければなりません。
ABテストを実施する目的は企業によってさまざまですが、自社がABテストを実施する目的に合わせた機能を搭載していることが必要です。
Google Optimizeの代替ツールを選定する際には、以下5つのポイントをチェックして、Webサイトの改善に繋がるツールを導入することを意識しましょう。
- 使いやすく拡張性があるか
- 的確な分析やレポートができるか
- 統合性や互換性が充実しているか
- セキュリティが保護されているか
- Google公式連携ができるかどうか
使いやすく拡張性があるか
Google Optimize代替ツールを選ぶには、使いやすく拡張性があることを重視しましょう。
特に、ツールのインターフェースの使いやすさは重要です。
複雑な操作が必要になる場合、機能を上手く使いこなせないかもしれません。
ツールのインターフェースが直感的で使いやすいか、自社に合わせてカスタマイズが可能か、といった観点で選ぶと良いでしょう。
的確な分析やレポートができるか
Webサイトの改善には適切な分析やレポートが必要です。
ABテストツールの選定には、的確な分析や考察までのレポートや分析ツールの充実度を確認しましょう。
統合性や互換性が充実しているか
統合性や互換性が充実していることも重視しましょう。
新しいツールを導入しても、自社のシステムと連携していなければ効率的な運用はできません。
既存のツールやプラットフォームと連携ができているか、さまざまなプラットフォームで使えるのかチェックします。
特定のCMSやEコマースプラットフォームを活用している場合、特に統合性や互換性は重要になります。
セキュリティが保護されているか
新しいツールを導入する際は、セキュリティの観点も重要です。
テストデータのセキュリティやプライバシー保護が確保されているかどうかを確認してください。
導入予定のツールがGDPR(個人データの保護に関して定められた法令)といった規制に準拠しているかチェックしましょう。
Google公式連携ができるかどうか
Google公式連携ができるかどうかも代替ツール選びのポイントです。
公式連携している代替ツールは利便性が高く、ツールを通じて様々な分析や解析ができるようになります。
Google Optimize代替ツールは公式連携がおすすめ
Google Optimize代替ツールは公式連携ができるツールがおすすめです。
Googleと連携するべきツールの1つとして、GA4(Google Analytics 4)があります。
GA4はWebサイトへ訪問したユーザーの行動を分析するアクセス解析ツールです。
Google Optimize代替ツールを選ぶ際は、GA4と連携できるかどうかが判断材料の1つとなります。
下記に公式連携およびGA4の機能を見ていきましょう。
GA4でデータ閲覧ができる
Google Optimize代替ツールを公式連携することによって、GA4でデータ閲覧できることがポイント。
GA4で閲覧することにより、サービス固有の会員番号(user_id)やGoogleシグナルと統一されたデータを閲覧可能です。
参考:[GA4] データ収集の確認|Google
GA4データでテスト実行ができる
GA4に入ったデータはBig Queryへの出力が可能なため、ABテスト結果を別のツールと連携できます。
Big Queryとは、Google Cloud Platformから提供されているサーバーレスで活用できるデータウェアハウスです。
通常では数時間かかるクエリを数秒もしくは数十秒と短時間で実行可能。大幅に時間短縮ができる点もメリットです。
公式連携可能なGoogle Optimize代替ツール3選
公式と連携可能なGoogle Optimize代替ツールとして、以下3つのツールを紹介します。
- AB Tasty
- VWO
- Optimizely
これらのツールはGoogleが連携を公式に発表しているツールでもあります。
2023年9月末のサービス終了に合わせてAB Testing ツールと Google アナリティクスを統合できるようにAPIを公開する予定であるとしています。
参考:Optimizeヘルプ
AB Tasty
AB TastyはパターンBへの最短で最適なテストを実施できるABテストツールです。
エンジニアリソースに頼らずにABテスト、スプリットテスト、複数ページテストといった複数のABテストを実施できます。
ノーコードでABテストができるビジュアルエディターが搭載されており、Webサイト上のあらゆるものを変更可能。
すべてのデバイスに対応しているため、特定のデバイスに頼らずにABテストを実施できます。
サービス名 | AB Tasty |
機能 |
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VWO
VWOは最小限の手間でWebサイト改善ができるABテストツールです。
JavaScriptサイトタグをサイトに埋め込むだけで、同一URLでABテストを実施できます。
世界90ヵ国以上、2500以上の企業に導入実績があり、様々なタイプのサイト改善をしてきた実績が豊富です。
サービス名 | VWO Testing |
機能 |
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Optimizely
Optimizelyは最適な顧客体験を提供できるABテストツールです。
細かく設定できるターゲティング機能、独自の統計エンジンを備えており、サイト改善プロセスをサポートします。
サービス名 | Optimizely X |
機能 |
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その他のおすすめGoogle Optimize代替ツール8選
公式連携ができるツール以外にも、Webサイトの運用を改善できるツールはたくさんあります。
それぞれのツールごとに特徴があり、自社の課題を解決できるツールを選定することが重要です。
- KARTE Blooks
- SiTest
- Adobe Target
- DLPO
- Juicer
- Ptengine
- Kaizen Platform
- Optimize Next
KARTE Blooks
KARTE Blooksは直感的にサイト改善ができるABテストツールです。
Webサイトをブロック化して直感的な操作ができるため、ノーコードですぐに改修できます。
Google Cloudと営業連携をしており、Google Optimizeの後継ツールとして日本国内企業で高く評価されています。
サービス名 | KARTE Blooks |
機能 |
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SiTest
SiTestは「コンバージョン率の向上」に特化したオールインワンLPOツールです。
LPOツールとは、ランディングページ(LP)のコンバージョン率を最適化するためのツールのことです。
Webサイトの解析から改善まで、コンバージョン率の向上に必要な機能を網羅しています。
サービス名 | SiTest |
機能 |
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Adobe Target
Adobe TargetはAIを活用してパーソナライズを自動化するツールです。
膨大な顧客がいたとしても、顧客に応じて最適な方法を見つけて満足する結果を実現します。
複数のチャネルを跨いだ要素をいつでもテスト可能です。
サービス名 | Adobe Target |
機能 |
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DLPO
DLPOは日本国内で実績のある老舗LPOツールです。
LPOだけでなく、オウンドメディア、ECサイトなど幅広い用途に活用できます。
ABテスト、多変量テスト、パーソナライズを用いてコンバージョン率改善を実現します。
サービス名 | DLPO |
機能 |
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Juicer
Juicerはユーザーを知ることを目的としたユーザー分析DMPです。
DMP(Data Management Platform)とは、インターネット上のサーバーに蓄積されたビッグデータ等を一元管理できるプラットフォームのことです。
サイト来訪者の属性や行動をもとにユーザーの欲求や願望を分析します。
サービス名 | Juicer |
機能 |
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Ptengine
PtengineはWebサイトをマーケティングツールに仕立てるツールです。
1つのタグを設置するだけで使えるため、ノーコードでWebサイトを効率的に管理できます。
サービス名 | Ptengine |
機能 |
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Kaizen Platform
Kaizen Platformは伴走支援型の顧客体験DXで企業課題を解決します。
1,000社以上に導入された実績やデータを元に、ユーザー行動を分析可能です。
サービス名 | Kaizen Platform |
機能 |
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Optimize Next
Optimize NextはGoogle OptimizeのUIを可能な限り再現した無料のABテストツールです。
本家のUIを再現しているため、これまでGoogle Optimizeを利用してきた方であればスムーズに導入ができます。
Google Optimize自体はシンプルで無駄のないUIであったため、最小限のコストでシンプルに使いやすいツールです。
サービス名 | Optimize Next |
機能 |
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自社に合った代替ツールでABテストを最適化しよう
Google Optimizeはシンプルなデザインで多くのユーザーから好評のツールでしたが、2023年9月30日を以ってサービスが終了してしまいました。
今後、ABテストツールを導入するためには、Google Optimizeの代替ツールを選ぶ必要があります。
代替ツールを選ぶには、使いやすさ、分析能力、セキュリティなどの観点で比較することが重要です。
特に、公式連携しているツールはGA4(Google Analytics 4)等のツールと連携できるため、Webサイトの分析に役立ちます。
Webサイトの運用を改善するツールを導入し、自社のWebサイト運用に役立ててください。
本メディアを運営する株式会社ギャプライズでは、WebマーケティングやWebサイト改善、Webサイト集客など、さまざまな課題や悩みに対応したビジネスを展開しています。
ABテストをはじめ、Webに関するさまざまなご相談に対応いたします。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

今本 たかひろ/MarTechLab編集長(仮)
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。