ABテストと聞くと、「webサイトのコンバージョン率を上げるため」の手法というイメージを持たれる方も多いかもしれません。

しかし、ABテストはwebサイト上以外でもビジネスへインパクトを持たらす効果を生むこともあります。

そこで今回は、見過ごされやすいが大きな影響を与えているABテストやABテストのソリューションツールの導入による効果をご紹介します。

予想外のイノベーションの創出

AirbnbやLyft、Amazonのような（一晩とも思えるスピードで）業界の破壊者となった企業を思い浮かべてみてください。彼らが共通して持っているものとはなんでしょうか。

急成長を遂げてきた彼らに共通していることは、成長を促しイノベーションを生むため、幅広く早いペースでABテストを実施しているという点です。

そこで、高速でテストを実施していくことがますます重要になってきています。ビジネスを成長させるためには、実施したテストの結果から学習し、新たな仮説を立て繰り返しテストを実施する、このサイクルを素早く回すことが重要です。

テストの内容は考え抜かれたものや詳細なテストである必要はなく、最終的には見当はずれであった仮説を念頭に置いたものでさえ良いのです。

Management Lab (MLab)の共同創設者、Mavericks at Workの著者、Fast Companyの創設メンバーと多くの顔を持っているポリー・ラバール氏は、「目指すべきは、なるべく早く潜在的ユーザーを確実なものにすることである」と語ります。

大手リサーチ会社であるNucleusによって出されたレポートでは、Optimizelyを導入しているある企業のコメントでこんなものがありました。「我々がABテストをし続けるのは、過去のすばらしい結果の多くは、それまで試してこなかったテストによって生まれたものだからだ」

また、その導入企業は実施するテスト量を平均して10倍近く増やしたそうです。

時間とお金を失うリスクの軽減

カスタマー・エクスペリエンスの予想がつかないマーケットに乗り出すことは、特にその変化が結果にどれほど影響するのかという知識が無い場合では、なかなか難しいでしょう。

先ほどのレポート内で、別のOptimizelyの導入企業は「我々はリスクを冒す勇気がありませんでした。ビジネスで損失を生むことを恐れて新しいことに挑戦するのをためらっていたのです。そして、そのことこそが大きな損失になってしまいました」と語りました。

時間とお金を無駄にするリスクを軽減できることがABテストの大きな利点です。

組織全体的に「ABテストをする文化」をつくることで、企業は事前にリスクを測り、どれほど革新的なアイデアでもサイト全体に実装する前に、徹底的にロードテストをすることができるのです。

マーケター・開発チームの生産性の向上

ABテストのソリューションは多くの場合において、マーケティングチームと開発者チームのメンバー（そして二つのチームの間にいる人たち）の、それぞれの役職での生産性を上げます。

これはUIが使いやすくなることで、新たなテストのセッティングが、長々とコードを実装することなく数回のクリックのみで済むからです。

よくある疑問

もちろんこれらの幅広いアドバンテージの他に、収益の増加やコストの削減、デジタルプロパティのパフォーマンス改善のような、通常ABテストの主要なROIの指標もあります。

導入企業の中には、収入面におけるOptimizelyの持つ直接的な影響力を数字で表すことができているところもあります。

例えば、ある小売会社は2016年におこなったあるテストにより収益を200,000ドル増加させました。

彼らがどのようにテストをおこない、その他の企業がどのように主要な指標を改善しているかを知りたい方は Nucleus ROIレポートをダウンロードしてみてください。

著者：ロビン・パム

顧客として数年間Optimizelyを使用した後に、2014年よりOptimizelyのマーケティングチームに参加。

以上は“Optimizely”Experimentation ROI Isn’t Just About Conversion Rate”公式ブログの翻訳記事です。