【2026年9月最新】通販・通教サイト表示速度ランキング|1秒以内表示率で見る426サイト
Googleが推奨する表示速度(LCP)2.5秒以内は、いまや426サイト中341サイト(約79.7%)が達成しています。「合格」はすでに多数派です。
そこで今回より、ランキングの主軸を「1秒以内表示率」に変更しました。これは「そのサイトへの全訪問のうち、何%が1秒以内にメインコンテンツを表示できたか」を示す指標で、p75 LCPだけでは見えなかった部分を深掘りすることを狙いとしています。従来のp75 LCP(遅いほうから数えて上位25%を除いた値)が「最悪に近いケースがどれくらい遅いか」を見るものだったのに対し、1秒以内表示率は「速い体験を何割のユーザーに届けられているか」を直接表します。
本記事では、通販新聞社「第85回通販・通教売上高ランキング」上位300社の運営サイト426件を対象に、2026年8月のCore Web Vitalsデータを集計。1秒以内表示率のトップ10と、この指標を入れたことで初めて見えた「p75 LCPが同じでも体感速度はまるで違う」という事実をご紹介します。全426サイトの完全ランキング・業態別分析・改善の方向性は、無料の資料でご覧いただけます。
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※ LCP(Largest Contentful Paint)やCore Web Vitalsの基礎については、関連記事「Webサイトの表示速度の重要性とは|計測方法や改善法10選も解説」をご参照ください。
目次
なぜ今回から「1秒以内表示率」を主軸にしたのか
これまで本ランキングはp75 LCP(75パーセンタイルのLargest Contentful Paint)を軸にしてきました。Googleが合否判定に使う値であり、「遅いユーザーをどこまで救えているか」を測るには適した指標です。
しかし、その合格ラインを8割のサイトが超えた今、p75 LCPだけでは差がつきません。実際、2.5秒以内の達成率が90%を超える「優等生」は426サイト中139サイトに上ります。
一方で、ユーザーが「速い」と感じる境界は1秒前後にあります。1秒以内表示率は、この体感の境界をそのまま数値化したものです。「合格しているか」ではなく「何割のユーザーに気持ちのいい体験を届けられているか」を問う指標だとお考えください。
| 指標 | 何を表すか | 向いている用途 |
| p75 LCP(従来) | 遅いほうから数えて25%を除いた表示時間 | Google基準の合否判定/最悪ケースの改善 |
| 1秒以内表示率(新) | 全訪問のうち1秒以内に表示できた割合 | 体感の速さ/上位層とのベンチマーク |
両者の相関係数は0.747。おおむね連動はするものの、完全には一致しません。後述するとおり、この「一致しない部分」にこそ改善のヒントが隠れています。
欧州ではすでに「分布で見る」のが主流
この考え方はギャプライズ独自のものではありません。弊社が取り扱うサイト高速化ソリューション「Speed Kit」の開発元であるドイツ・Baqend社でも、ドイツ本国およびヨーロッパ市場では、p75のような代表値ひとつでサイトを評価するのではなく、「全訪問のうちどれだけが速い体験だったか」という分布を重視する見方が定着しています。
代表値は「合否」を判定するには便利ですが、裏を返せば分布の形を1つの数字に潰してしまう指標でもあります。同じp75 LCPの裏に、まったく違うユーザー体験が隠れている。この記事の後半で扱うのは、まさにその中身です。
2026年9月版・1秒以内表示率トップ10
1位は「Webコミック ラザ(まんだらけ)」。全訪問の88.2%が1秒以内に表示されています。10人の訪問者のうち9人近くが、待ち時間をほとんど感じないまま商品にたどり着いている計算です。
| 順位 | サイト名 | URL | 1秒以内表示率 | 参考:2.5秒以内表示率 | 参考:p75 LCP |
| 1 | Webコミック ラザ(まんだらけ) | https://laza.mandarake.co.jp | 88.2% | 98.3% | 0.6秒 |
| 2 | あみあみ | https://www.amiami.jp | 83.5% | 96.2% | 0.7秒 |
| 3 | トレファクファッション | https://www.trefac.jp | 81.4% | 96.6% | 0.8秒 |
| 4 | メイソンピアソン | https://www.masonpearson.jp | 80.4% | 97.3% | 0.8秒 |
| 5 | 北の達人 | https://www.kaitekikobo.jp | 80.2% | 96.3% | 0.8秒 |
| 6 | mu-moショップ | https://shop.mu-mo.net | 78.7% | 96.4% | 0.9秒 |
| 7 | CARDIO BARRE | https://cardio-barre.jp | 78.5% | 95.4% | 0.9秒 |
| 8 | ライフネットスーパー | https://www.life-netsuper.jp | 77.0% | 95.9% | 0.9秒 |
| 9 | 高島屋ふるさと納税 | https://furusato.takashimaya.co.jp | 76.9% | 94.5% | 0.9秒 |
| 10 | ノジマ iPhone | https://iphone.nojima.co.jp | 76.3% | 93.9% | 0.9秒 |
トップ10はすべて1秒以内表示率76%超。さらに11位以下も「GRL(グレイル)」76.0%、「エムキレイ」75.2%と僅差で続いており、上位圏は非常に高い水準で拮抗しています。1秒以内表示率が70%を超えたのは31サイトでした。
注目したいのは、この上位陣に大手モールがほとんど含まれていないことです。アマゾン(www.amazon.co.jp)の1秒以内表示率は44.0%で、426サイト中196位。アマゾンを上回るサイトは195サイト存在します。p75 LCPで見れば1.5秒と決して悪くない数字ですが、「サイト訪問の半分以上で1秒を超えている」という事実は、この新指標を入れて初めて見えるものです。
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p75 LCPが同じでも、1秒以内表示率は最大45ポイント違う
今回この指標を追加してもっとも驚いたのが、次の事実です。
p75 LCPが同じ値のサイトどうしでも、1秒以内表示率は40ポイント以上開くことがあります。
※ 「ポイント(pt)」とは:割合どうしの差を表す単位です。たとえば1秒以内表示率が7.2%のサイトと52.7%のサイトの差は「45.5ポイント」と表記します。これを「45.5%の差」と書くと〈7.2%の45.5%分=約3.3%〉とも読めてしまい、意味が変わってしまうためです。本記事では割合の差をすべてポイントで表記しています。
| p75 LCP | 該当サイト数 | 1秒以内表示率の範囲 | 開き(ポイント差) |
| 1.5秒 | 31サイト | 30.2%(サウンドハウス)〜61.4%(ワンステップ) | 31.2pt |
| 1.7秒 | 27サイト | 17.3%(たまひよSHOP)〜56.5%(フォレストウェイ) | 39.2pt |
| 1.9秒 | 34サイト | 14.1%(ギフティ)〜52.9%(アイルミネ) | 38.8pt |
| 2.0秒 | 19サイト | 7.2%(GLADD)〜52.7%(LINE Digital Frontier) | 45.5pt |
たとえばp75 LCP 2.0秒のグループ。Googleの合格ラインは全社クリアしており、従来のランキングでは横一線に見えます。しかし実態は、訪問の半分以上を1秒以内で返せているサイトと、20回に1回強しか返せていないサイトが、同じ枠に同居している状態です。
「合格しているのに速くない」サイトの正体
2.5秒以内表示率が高いのに1秒以内表示率が伸びないサイトは、「全員そこそこ待たせている」状態にあります。どのユーザーにも大きな失敗はしないが、誰にも速い体験を届けられていない、という分布です。
| サイト名 | 2.5秒以内表示率 | 1秒以内表示率 | 差(ポイント差) |
| たまひよSHOP | 93.9%(47位) | 17.3%(384位) | 76.6pt |
| ギフティ | 88.9%(158位) | 14.1%(401位) | 74.8pt |
| オフィスコム | 91.7%(101位) | 23.3%(353位) | 68.4pt |
| GLADD | 85.9%(209位) | 7.2%(423位) | 78.7pt |
| サウンドハウス | 94.3%(38位) | 30.2%(302位) | 64.1pt |
いずれもGoogle基準では優等生です。しかし1秒以内表示率で並べ替えると、順位は一気に300位台〜400位台まで落ちます。「Core Web Vitals合格」を改善のゴールに置いていると、この層に入っていることに気づけません。
逆のパターン ― 「速いが不安定」なサイト
反対に、p75 LCPは悪いのに1秒以内表示率が中位以上に食い込むサイトもあります。「ピーディーアール」(1秒以内58.2%/p75 LCP 2.2秒)、「QVC」(49.2%/2.2秒)、「REWEAR」(46.9%/3.1秒)などが該当します。
これは半数前後のユーザーには非常に速く返せている一方で、一部のユーザーが極端に待たされていることを示します。この場合の打ち手は、全体の底上げではなく「遅い側のユーザーに何が起きているか」(回線環境、端末、ページなど)の特定です。同じ「遅いサイト」でも、処方箋がまったく違うわけです。
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426サイトの分布 ― 「普通のサイト」は訪問の6割で1秒を超えている
426サイトの1秒以内表示率の中央値は41.9%でした。つまり中央に位置する「ごく普通の通販サイト」では、訪問のおよそ6割が1秒以内に表示できていないことになります。
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- 70%以上(エリート層):31サイト(約7.2%)
- 50〜70%(上位層):118サイト(約27.6%)
- 30〜50%(中間層・最多):157サイト(約36.7%)
- 30%未満(遅滞層):122サイト(約28.5%)
最上位と最下位の格差も、p75 LCPで見るより鮮明です。
| 区分 | 1秒以内表示率(平均) | p75 LCP(平均) |
| エリート層(トップ10平均) | 80.9% | 0.80秒 |
| 遅滞層(ワースト10平均) | 5.7%(約14.1分の1) | 2.99秒(約3.7倍) |
p75 LCPで見れば「3.7倍の差」ですが、1秒以内表示率で見ると「14倍の差」になります。体感速度の格差は、平均値で見るよりずっと大きいのです。
なお、2.5秒以内表示率が75%以上(Googleの合格基準に相当)のサイトは341サイト(約79.7%)。合格は多数派である一方、1秒以内表示率が半数(50%)を超えるサイトは149サイト(約34.8%)にとどまります。「合格」と「速い」の間には、まだ200サイト近い開きがあります。
2026年後半、どのスピード基準で戦うべきか
競争の基準は「Core Web Vitalsの合格点」から「何割のユーザーに1秒以内を届けられるか」へ移行しています。ECサイトが目指すべき新しい3つの基準値は次のとおりです。
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- 1秒以内表示率 50%以上 ― まずは訪問の半分に速い体験を。達成は149サイト(約34.8%)。ここが上位3分の1に入るための実質的なラインです。
- 1秒以内表示率 70%以上 ― 上位層の共通言語。達成はわずか31サイト(約7.2%)。業界内で「速いサイト」として認識される水準です。
- CLS 0.1以下 ― 視覚的安定性。1秒以内表示率トップ10は、全社がCLS 0.00を記録しています。
自社がどのパターンかを見分ける
改善の打ち手は、2つの指標の組み合わせで決まります。
| 状態 | 2.5秒以内表示率 | 1秒以内表示率 | 取るべき打ち手 |
| 全員そこそこ遅い | 高い(85%以上) | 低い(30%未満) | サーバー応答・共通リソースなど「全ユーザー共通の固定コスト」を削る |
| 速いが不安定 | 低い(75%未満) | 中位以上(45%以上) | 遅い側のユーザー・端末・ページを特定して個別対処する |
| 全体的に遅い | 低い | 低い | 基盤から見直す。部分最適では届かない |
| 良好 | 高い | 高い(70%以上) | 水準維持。上位層は毎月入れ替わっている |
「業界平均」ではなく「上位陣のスピード」をベンチマークに改善目標を設定することが、これからのEC競争で勝つための鍵となります。
なお資料では、1秒以内表示率・2.5秒以内表示率に加えて、p75 LCP・INP・CLSも掲載しています。描画速度だけでなく、操作への応答性(INP)や視覚的な安定性(CLS)まで含めて自社の課題を切り分けたい方は、あわせてご確認ください。
まとめ ― 「合格」から「体験の質」へ
今回のランキングから見えてきたのは、表示速度の評価軸そのものが変わりつつあるということです。
Googleの2.5秒基準はすでに約8割のサイトがクリアしており、合格は差別化になりません。一方で1秒以内表示率で並べ替えると、同じ「合格サイト」の中に、訪問の8割に速い体験を届けているサイトと、1割にも届けられていないサイトが混在していることがわかりました。
とりわけ、p75 LCPが同水準でも1秒以内表示率が最大45ポイント開くという事実は、従来の指標だけを見ていた企業にとって見落としの大きい領域です。まずは自社サイトが「全員そこそこ遅い」のか「速いが不安定」なのかを切り分け、そのパターンに合った改善計画を設計することが第一歩となります。
完全版ランキング(全426サイト)と詳細な分析データ、改善アプローチは、以下より無料でダウンロードいただけます。
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※ 本ランキングは通販新聞社が発表した「第85回通販・通教売上高ランキング」上位300社の運営サイトを対象に、2026年8月のCore Web Vitals(Chrome UX Report)データを集計して作成しています。集計対象は計測データが取得できた426サイトで、計測できなかったドメインは対象外としています。データ収集日は2026年9月9日です。
※ 「1秒以内表示率」「2.5秒以内表示率」は、対象期間中の全ページ表示のうちLCPがそれぞれ1.0秒以内・2.5秒以内であった割合を示します。
※ 今回より集計方法および主軸指標を変更したため、2026年8月20日公開版までの数値とは単純に比較できません。前月比の推移は次回更新(2026年10月予定)より掲載します。
MarTechLab編集部
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