Webマーケティング入門!「売上公式」に沿って基本施策 11種類を理解しよう
はじめまして。SEO対策の株式会社ユナイテッドリバーズの岡崎と申します。
あなたは「Webマーケティング」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか? 略語やカタカナ語がたくさん出てきて、なんだか小難しそうだなあと苦手意識を持っている方もいるでしょう。
しかし、Webマーケティングといってもマーケティングの一種です。基本的な考え方は普通のマーケティングとなんら変わりはありません。
今回は、どんな業界・業種であっても通用する「売上公式」を用いてWebマーケティングの各施策を整理していきます。新しくWebマーケティングを担当することになった方や、Web担当者だけれどマーケティング方面はさっぱり…という方のお役に立てれば幸いです。
目次
Webでもリアルでも変わらない「売上公式」
Webであろうがリアルであろうが、売上を構成する要素に違いはありません。基本的には下記の公式で表せます。
「売上」=「客数」✕「客単価」
「売上」のところは「問合せ数」や「資料請求数」などに置き換えることもできます。
これだけだとちょっとシンプルすぎるので、もう一段階分解します。
「売上」=(「新規客数」+「再訪客数」)✕「成約率」✕「客単価」
売上は、「新規客数」「再訪客数」「成約率」「客単価」のたった4つの要素でできているんですね。売上を上げようと施策を考えるときは、これらのどの要素を改善していくかを考えることになります。
Webマーケティング施策を売上の4要素で整理する
まずは一気に全体像を把握してみようというわけで、縦軸にWebマーケティングの主要な施策を、横軸に売上の4要素を並べて表にしました。
新規客数 | 再訪客数 | 成約率 | 客単価 | |
---|---|---|---|---|
SEO(検索エンジン最適化) | ○ | |||
リスティング広告 | ○ | |||
アドネットワーク広告 | ○ | |||
アフィリエイト広告 | ○ | |||
純広告 | ○ | |||
ソーシャルメディア | ○ | |||
リターゲティング広告 | ○ | |||
メールマガジン | ○ | |||
LPO(ランディングページ最適化) | ○ | ○ | ||
EFO(エントリーフォーム最適化) | ○ | ○ | ||
オンライン接客ツール | ○ | ○ |
※各施策が最も大きな影響を与える指標に○をつけています
かなり単純化しているのですが、入門用資料ということで了承いただければと思います。
それでは、各施策について簡単に説明をしていきますね。
Webマーケティングの基本施策11種
1.SEO(検索エンジン最適化)
Yahoo!やGoogleなどの検索サービス上で見つけられやすくするための施策です。
- いろいろなキーワードでヒットするようにする
- あるキーワードで検索されたときの順位を上げる
という2つの方向があります。検索して探している方ですから、多くの方が「新規客」です。ハマると低コストで狙ったユーザーを長期間集め続けることができるのがメリットの施策です。
検索キーワードによって成約率や客単価が大きく動くため、じつは他の指標にも深く関わってくるのですが、それをやると表がマルだらけになって意味を成さないのでここではあえてカットさせていただきました。
(私がSEO屋なので、SEOのマルが多いとポジショントークと思われそうだなと思ったのも理由です)
2.リスティング広告(検索連動広告)
「検索連動広告」とも呼ばれます。検索サービスを利用したときに、検索結果の上や横に広告が表示されますよね? あれがリスティング広告です。検索キーワードを指定して出稿できるので、ニーズの高い潜在客にリーチできます。広告費はクリック毎に発生し、単価は他の広告主との競り合いで決定します。
リスティング広告は効果測定をCPA(Cost Per Action:1成約あたりいくらで獲得できたか)を指標に運用することが多いため、「成約率」の施策に分類しようがちょっと迷いましたが、新しいユーザーを連れてくる施策なので「新規客」に分類しました。
3.アドネットワーク広告
ブログやメディアサイトを閲覧しているときに、サイドバーなどに広告枠が入っていることがありますよね。あれが”だいたい”アドネットワーク広告です。GoogleやYahoo!などを通じて出稿すると、提携している数多くのサイトに広告を配信できます。ユーザーの閲覧履歴等から分析された、趣味嗜好や年齢・性別などでターゲティングができ、広告費はクリック毎に発生する形が多いです。
“だいたい”とダブルクオーテーションで括ったのは、同じ枠で後述の純広告やリターゲティング広告が掲載されていることがほとんどだからです。ただ、ユーザーとしてWebを利用している人はまずそれらの違いを認識していないと思われます。
4.アフィリエイト広告(成果報酬型広告)
広告経由で来たユーザーが、出稿主が設定した目標をクリアしたらそれに応じた報酬を払う広告形態です。アフィリエイト広告を仲介する事業者をASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)、実際にアフィリエイト広告を掲載する人をアフィリエイターと呼びます。
目標に設定されるのは、「注文」「問合せ」「資料請求」「予約」「会員登録」が多いですね。成果に応じた広告費を支払えばいいので、広告費のかけ過ぎで赤字になってしまうようなリスクを下げることができます。
とはいえ、あまり報酬が安いとアフィリエイターさんが集まってくれません。競合を見て適切な報酬を設定したり、広告素材やページを作り込むなどしてアフィリエイターさんが売りたくなるよう工夫するのがアフィリエイト広告のキモになります。
5.純広告
あるサイトの広告枠に、期間や表示回数を決めて出稿するのが純広告です。記事広告やタイアップもこれに含まれます。ある程度の規模のメディアサイトがよく販売しています。他の広告に比べて割高になってしまいやすいので、出稿の目的や出稿先媒体との相性をよく検討する必要があります。
6.ソーシャルメディア
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを使った施策です。ユーザーと繋がることができるので、リピート促進策に向いています。アカウントは無料で開設できますが、各SNS内で有料広告メニューが用意されているので、それを使うとより効果的な施策が実施できます。
なお、有料広告メニューの中には直接成約を狙いに行くものもあるため、ソーシャル的な使い方をほとんど行わず、刈り取りに注力している企業も少なくありません。
7.リマーケティング広告(リターゲティング広告)
一度自社サイトを訪れたユーザーを追いかけるように配信する広告です。Google AdWordsではリマーケティング、Yahoo!ではリターゲティングと呼んでいますが、どちらも同じものです。FacebookやTwitter上でもリマーケティング広告を出稿できます。
一度は関心を持ってサイトを訪れたユーザーを追客できるので、他の広告に比べて効率がよくなるケースが多いです。リスティングと同様、CPAで効果測定することが多いので「成約率」の施策とするか悩みましたが、一度来訪した方に再来訪を促すという意味で「再訪客数」の施策に分類しました。
8.メールマーケティング
古典的ですがいまだに効果的な施策です。一度問合せや購入をするなどして、メールアドレスが取得できたユーザーにメールを配信して再訪を促す施策になります。ただタイトルや文面を工夫するだけに留まらず、ユーザーの状態に応じてメール内容を出し分ける「ステップメール」という手法もよく使われています。
注意しなければならないのは、メールを配信する際には事前にパーミッション(ユーザーの許可)を得なければならないという点です。よくネット通販の注文フォームで「当店からのメールマガジンを受信しますか?」というチェックボックスを見かけると思いますが、これはパーミッションを得るために行っています。パーミッションを得ていないユーザーへ無差別にメール配信をすると、法律違反になってしまいます。
9.LPO(ランディングページ最適化)
ユーザーがサイトにやってきて、最初に閲覧するページをLP(ランディングページ)と呼びます。正確な定義はこれなのですが、一般的に「LP」と言った場合、リスティングから誘導するページを指すことが多いです。商品説明からお客様の声、問合せフォームまでついた縦長のページを一度は見たことがあるでしょう。あれが狭義での「LP」です。
LPの作りによって、成約率や客単価は大きく変化します。LPを改善してそれらの数値を上げようとする施策をLPOと呼びます。
10.EFO(エントリーフォーム最適化)
やたら項目が多くて入力する気が起きない、半角で入力したら「全角で入力してください」とエラーが出た…なんて経験ありますよね。そういったストレスがあると、ユーザーは途中で離脱してしまいます。そういった問合せフォームや注文フォームの問題を改善してフォームの通過率を上げ、成約率や客単価の向上を目指す施策です。
11.オンライン接客ツール
サイトに来訪しているユーザーに対して、チャットを通じてリアルタイムに接客をしたり、クーポンを発行したりできるツールです。スタッフの手が空いていないときは不在表示にしたり、自動話しかけ機能を利用できたりするのでオンライン接客ツールを導入したからといって専任スタッフを貼り付ける必要はありません。
最近徐々に普及しはじめていますが、全体から見るとまだまだ少数派でしょうか。LINEでチャットに慣れた人が増えているので、これから導入が増えそうなツールです。
まとめ
いかがでしたか? それぞれの施策は突き詰めれば奥が深いものですが、大枠を知っておくだけでも有用です。全体感をつかんだ上で、必要な施策の当たりをつけて深掘りしていきましょう。
MarTechLab編集部
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