【2024年最新】ABテストツール比較:Google Optimize代替ツール12選と選び方のポイント5つ

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2023年9月末にGoogle Optimizeのサービスが終了してから、まもなく1年が経過しようとしています。この間、多くの企業がABテストツールの代替を探し、新たなソリューションを導入してきました。しかし、デジタルマーケティングの世界は急速に進化しており、昨年選択したツールが今もなお最適であるかを再評価する時期に来ている企業も多いのではないでしょうか。

ABテストは、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させ、ユーザー体験を最適化するために欠かせない手法です。適切なツールを選択し、効果的に活用することで、ビジネスの成長に大きく貢献します。しかし、ツールの選択肢は多岐にわたり、各ツールの特徴や機能は日々進化しています。

本記事では、2024年現在におけるGoogle Optimizeの代替となる12のABテストツールを紹介します。昨年の選択を見直す企業にとっても、新たにABテストツールの導入を検討している企業にとっても、適切なツールを選ぶための5つのポイントを詳しく解説します。

さらに、以下のような方にとって、この記事は特に有益な情報となるでしょう。

  • Google Optimize終了後、まだ適切な代替ツールを見つけられていない方
  • 昨年導入したABテストツールの再評価を検討している方
  • より高度な機能や、より使いやすいインターフェースを求めている方
  • コスト効率の良いABテストソリューションを探している方

ABテストツールの選択は、単なるツールの入れ替えではありません。それは、デジタルマーケティング戦略全体を見直し、最適化する機会でもあるのです。この記事を通じて、貴社のビジネスに最適なABテストツールを見つける手がかりを得ていただければ幸いです。

Google Optimizeとは

 

Google Optimizeとは、Googleがかつて提供していた無料のABテストツールです。
Google OptimizeではABテストツールを無料で実施できるほか、Webマーケターにとって役立つ機能が搭載されていましたが、2023年の9月末でサービス終了となっています。

できたこと

Google OptimizeはGoogleが公式に提供していたツールであり、無料で使える点が特に人気の理由となっていました。
Webサイトにおけるコンバージョン率の最適化や顧客体験(ユーザーエクスペリエンス)の向上を目的としており、ノーコードで直感的に操作できることも特徴の1つです。

Google Optimizeでできることとして、以下の機能がありました。

  • ABテスト
  • リダイレクトテスト
  • 多変量テスト

ABテストとは2つのパターンを比較するテストです。
Webサイト上で特定の要素を変更した2つのパターン(Aパターン・Bパターン)を準備して、どちらのパターンがユーザーに対して効果的であるかを検証します。

リダイレクトテストとはページ単位での比較を行うテストです。
各パターンは異なるURLを持っており、複数のランディングページを比較する場合に活用します。

多変量テスト(マルチバリエイトテスト)とは、複数の要素について組み合わせを変えた結果を比較するテストです。
これらの機能を効率的に使いこなすことで、Webサイトの運用改善に大きく役立っていました。

現在はサービス終了

無料で使えるABテストツールとして人気だったGoogle Optimizeですが、2023年の9月末でサービス終了しています。
現在ではGoogle Optimizeに代わるツールを選定することで、Google Optimizeで実施できていたABテストの役割を担うことが可能です。

サービス終了の理由

Google Optimizeがサービスを終了した理由として、以下2つの要因があります。

  • 十分なサービスを提供できないから
  • 今後の新しいソリューションに力を入れたいから

Googleの公式ヘルプによると、Google アナリティクス 4 のサードパーティ製 AB テスト インテグレーションにも投資も行っていくとのことです。
今後は代替ツールを活用しながら、新しいソリューションを活用していくことが求められます。

参考:Optimizeヘルプ|Google

ABテストツール再評価:5つの重要ポイント

 

Google Optimize終了から約1年が経過し、多くの企業がABテストツールのリニューアルを行いました。この機会に、現在使用中のツールが本当に自社のニーズを満たしているか、再評価する時期に来ています。以下の5つのポイントを基に、Webサイト改善の効果を最大化するツールを再検討しましょう。

1. 使いやすさと拡張性の進化

1年間の使用経験を踏まえ、ツールの使いやすさと拡張性を再評価します。

  • 直感的なインターフェース:チーム全体が効率的に使いこなせているか
  • カスタマイズ機能の充実度:1年間で新たに生じたニーズに対応できているか
  • スケーラビリティの実現:企業の成長に合わせて、ツールの機能も拡張できているか

2. 進化した分析とレポート機能

データ分析の重要性が増す中、ツールの分析能力を再確認します。

  • 高度なデータ分析機能:複雑なセグメント分析や多変量テストが実現できているか
  • 改善されたビジュアルレポート:意思決定者にとって、より理解しやすいレポートになっているか
  • リアルタイムデータの活用:即時の結果確認と迅速な対応ができているか

3. 拡大する統合エコシステム

マーケティングツールの進化に合わせ、統合性を再評価します。

  • 新しいCRMやマーケティングツールとの連携:最新のツールとシームレスに連携できているか
  • プラットフォーム更新への対応:CMSやEコマースプラットフォームの更新に追従できているか

4. 強化されたセキュリティとプライバシー保護

データ保護の重要性が増す中、セキュリティ機能を再確認します。

  • 最新の暗号化技術:データ保護技術が最新のものに更新されているか
  • 進化する規制への対応:GDPR以降の新たなデータ保護規制にも準拠しているか
  • 透明性の向上:ユーザーデータの取り扱いがより明確になり、顧客の信頼を得られているか

5. 進化するGoogle製品との連携

Google製品の進化に合わせ、連携機能を再評価します。

  • Google Analytics 4との完全統合:GA4の新機能を活用した分析が可能になっているか
  • Google広告プラットフォームとの高度な連携:より精緻な広告効果測定とABテストの統合ができているか

これらのポイントを基に現在のABテストツールを再評価することで、2023年以降のデジタルマーケティング環境の変化に適応し、より効果的なWebサイト改善と顧客体験の向上を実現できるでしょう。必要に応じて、新たなツールの導入や現行ツールのアップグレードを検討し、常に最適な状態でABテストを実施できる環境を整えることが重要です。

Google Optimize代替ツールは公式連携がおすすめ

 

Google Optimize代替ツールは公式連携ができるツールがおすすめです。

Googleと連携するべきツールの1つとして、GA4(Google Analytics 4)があります。
GA4はWebサイトへ訪問したユーザーの行動を分析するアクセス解析ツールです。

Google Optimize代替ツールを選ぶ際は、GA4と連携できるかどうかが判断材料の1つとなります。
下記に公式連携およびGA4の機能を見ていきましょう。

GA4でデータ閲覧ができる

Google Optimize代替ツールを公式連携することによって、GA4でデータ閲覧できることがポイント。
GA4で閲覧することにより、サービス固有の会員番号(user_id)やGoogleシグナルと統一されたデータを閲覧可能です。

参考:[GA4] データ収集の確認|Google

GA4データでテスト実行ができる

GA4に入ったデータはBig Queryへの出力が可能なため、ABテスト結果を別のツールと連携できます。
Big Queryとは、Google Cloud Platformから提供されているサーバーレスで活用できるデータウェアハウスです。

通常では数時間かかるクエリを数秒もしくは数十秒と短時間で実行可能。大幅に時間短縮ができる点もメリットです。

公式連携可能なGoogle Optimize代替ツール3選

公式と連携可能なGoogle Optimize代替ツールとして、以下3つのツールを紹介します。

  • AB Tasty
  • VWO
  • Optimizely

これらのツールはGoogleが連携を公式に発表しているツールでもあります。
また、現在GoogleではAPIを一般公開し、サードパーティのテストツールとGoogle アナリティクスを統合できるようにしています。

参考:
[2023 年 9 月廃止] Google オプティマイズ
[GA4] サードパーティのテストツールとの統合

AB Tasty

AB Tastyは、直感的なインターフェースと高度な機能を兼ね備えたABテストツールです。

主な特長:

    • ノーコードでのテスト作成
    • AIを活用したパーソナライゼーション
    • 複数デバイス対応

ABTastyの詳細はこちら

VWO

VWO(Visual Website Optimizer)は、包括的なCRO(Conversion Rate Optimization)プラットフォームです。

主な特長:

  • 豊富なテストタイプ(A/Bテスト、分割テスト、多変量テストなど)
  • 詳細なセグメンテーション機能
  • ヒートマップやセッション録画機能

VWOの詳細はこちら

Optimizely

Optimizelyは、エンタープライズレベルの機能を提供するABテストプラットフォームです。

2024年8月現在、Similartech社のデータによると、世界で最も利用されているABテストツールとしての地位を確立しています。

主な特長:

    • 高度な統計エンジン
    • フルスタック実験機能
    • パーソナライゼーション機能
    • 幅広い業界での採用実績

世界中の多くの企業が Optimizely を選択している理由として、その豊富な機能セットと柔軟性、そして大規模なテストにも対応できる堅牢性が挙げられます。特に大規模なウェブサイトや複雑なデジタルエクスペリエンスを持つ企業にとって、強力なソリューションとなっています。

Optimizelyの詳細はこちら

その他のおすすめGoogle Optimize代替ツール9選

Google公式連携ツール以外にも、優れたABテストツールが多数存在します。ここでは、様々なニーズや予算に対応する9つのツールを紹介します。これらのツールは、独自の特徴や強みを持っており、あなたのビジネスに最適なソリューションが見つかるかもしれません。

dynamic yield

dynamic yieldは、最先端のAI技術を駆使してABテストとパーソナライゼーションを高度に融合させた、革新的なエクスペリエンス最適化プラットフォームです。このツールは、特にeコマース企業や顧客体験の個別化に注力する企業にとって、強力な競争優位性をもたらします。

主な特長:

    • AI駆動の予測分析
    • 動的セグメンテーション
    • 高度なABテスト機能
    • レコメンデーションエンジン

KARTE Blooks

KARTE Blooksは、日本企業向けに開発された直感的なABテストツールです。ノーコードでの編集が可能で、迅速なテスト実施と分析が可能です。

SiTest

SiTestは、コンバージョン率最適化に特化したオールインワンツールです。ABテストだけでなく、ヒートマップ解析やフォーム最適化機能も備えています。

Adobe Target

Adobe Target、Adobe Experience Cloudの一部として提供される高度なパーソナライゼーションとABテストツールです。他のAdobeツールとの連携が強みです。

複数のチャネルを跨いだ要素をいつでもテスト可能です。

DLPO

DLPOは、国内で実績のある老舗LPO(ランディングページ最適化)ツールです。ABテストや多変量テスト、パーソナライゼーション機能を提供しています。

Juicer

Juicerは、ユーザー分析とABテストを組み合わせたDMP(データマネジメントプラットフォーム)です。詳細なセグメンテーションが可能です。

Ptengine

Ptengineは、ヒートマップ解析とABテストを統合したツールです。ユーザー行動の可視化から改善施策の実施まで一貫して行えます。

Kaizen Platform

Kaizen Platform、ABテストだけでなく、UXデザインや動画制作などの総合的なCX(顧客体験)最適化サービスを提供しています。

Optimize Next

Optimize Next、Google Optimizeのユーザーインターフェースを模した無料のABテストツールです。Google Optimizeを利用したことのある人にとって特に導入しやすく、操作感が似ているため学習コストを抑えられます。シンプルな機能セットと使いやすさが特徴で、小規模サイトや、ABテストを始めたばかりの企業に適しています。

ABテストツール比較表

ツール名 主要機能 特徴
ABTasty ABテスト、パーソナライゼーション、AIによる最適化 AIを活用した高度な最適化、多言語対応
VWO (フリー) 基本的なABテスト 小規模サイト向け、機能制限あり
VWO (有料版) ABテスト、ヒートマップ、セッション録画 包括的なCROツール、詳細な分析機能
Optimizely ABテスト、フルスタック実験、パーソナライゼーション エンタープライズ向け機能、高度な統計分析
Dynamic Yield ABテスト、パーソナライゼーション、予測分析 AIによる予測分析、eコマース特化
KARTE Blooks ABテスト、パーソナライゼーション 日本企業向け、直感的UI
SiTest ABテスト、ヒートマップ、フォーム最適化 オールインワンLPO(ランディングページ最適化)ツール
Adobe Target ABテスト、パーソナライゼーション Adobe製品との高い統合性
DLPO ABテスト、多変量テスト 国内実績豊富、LPO特化
Juicer ABテスト、ユーザー分析 DMP機能、詳細なセグメンテーション
Ptengine ABテスト、ヒートマップ解析 ユーザー行動の可視化に強み
Kaizen Platform ABテスト、UX改善支援 総合的なCX最適化サービス
Optimize Next 基本的なABテスト Google Optimize類似のUI、小規模向け

注意事項:

    • 各ツールの機能や特徴は、2024年8月現在の情報に基づいています。
    • 詳細な機能や最新情報については、各ツールの公式ウェブサイトでご確認ください。
    • 多くのツールが無料プランや無料トライアルを提供しています。具体的な価格や契約条件については、各ベンダーに直接お問い合わせください。
    • ツールの選択は、貴社のニーズ、技術要件、予算に応じて慎重に行ってください。

ABテストツール選びのよくある質問(FAQ)

Q1: 無料のABテストツールはありますか?

A1: Google Optimizeの終了後、完全に無料のABテストツールは限られていますが、一部のツールは無料プランや無料トライアル期間を提供しています。例えば、Optimize NextやVWOのフリープランは無料で使用できます。ただし、機能制限がある場合が多いので、ニーズに合うか確認が必要です。

Q2: 小規模サイトでもABテストは必要ですか?

A2: サイトの規模に関わらず、ABテストはユーザー体験の改善やコンバージョン率の向上に有用です。ただし、有料のABテストツールを導入する場合は、統計的有意性を得るために必要な最小限のトラフィック量(UU数やPV数)があるかを考慮する必要があります。

具体的には:

  • 各ツールベンダーに、統計的有意性を得るために推奨される最小トラフィック量を確認してください。
  • 小規模サイトの場合、テスト期間を長めに設定したり、テストの対象を限定したりすることで、有意な結果を得やすくなります。
  • トラフィックが非常に少ない場合は、まずはアクセス解析ツールでユーザー行動を分析し、明らかな改善点から着手することも一つの方法です。

ABテストは継続的な改善プロセスの一部です。サイトの成長に合わせて、徐々にテストの規模や複雑さを拡大していくアプローチも効果的です。

Q3: ABテストツールの導入にIT知識は必要ですか?

A3: 多くの現代的なABテストツールは、ノーコードまたはローコードのインターフェースを提供しており、技術的な知識がなくても基本的な使用は可能です。ただし、より複雑なテストや実装には、基本的なHTMLやJavaScriptの知識が役立つ場合があります。

さらに、以下の点も考慮すると良いでしょう。

  • 多くのツールはタグマネージャーを通じて簡単に導入できます。
  • 複雑なテストや大規模なサイトでの実装には、IT部門やウェブ開発者の協力が必要になる場合があります。
  • ツールの選定時には、自社の技術スタックとの互換性や、提供されるサポートレベルも確認しましょう。

ABテストツールの選択と導入は、マーケティング部門とIT部門の協力が重要になることが多いです。両部門でコミュニケーションを取りながら進めることをお勧めします。

まとめ:最適なABテストツールの選び方

最適なABテストツールを選ぶには、以下の点を考慮しましょう。

    • 自社のニーズと予算に合っているか
    • 使いやすさと学習曲線
    • 提供される機能の範囲
    • サポートとドキュメンテーションの質
    • 将来的な拡張性

ツールの選択は重要ですが、それ以上に重要なのは継続的にテストを実施し、データに基づいて意思決定を行うことです。ABテストは一度きりの活動ではなく、継続的な改善プロセスの一部であることを忘れないでください。

ギャプライズのABテスト支援サービスの紹介

ギャプライズでは、ABテストの計画から実施、分析まで、包括的なサポートを提供しています。経験豊富な専門家が、お客様のビジネス目標に合わせた最適なABテスト戦略の立案をお手伝いします。

ABテストツールの選定や導入にお悩みの方、効果的なテスト計画の立て方がわからない方は、お気軽にお問い合わせください。

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今本 たかひろ/MarTechLab編集長

料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。

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