5年で売上10倍にしたBtoBマーケティング6つの施策

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あなたは、BtoBマーケティングで、抑えておくべき事柄がいくつ思い浮かびますか?

弊社は、ClicktaleSimilarWebOptimizelyYOTPOKlearSimilarTechmonday.comなど、世界中のテクノロジーを日本企業の皆様にお届けしてきました。
その際に、様々なBtoBマーケティングの施策を行いました。

今回は、弊社が2013年から5年間で培った、成功施策と失敗施策を「ターゲティング」「KPI設計」「組織化」の3ジャンルに分けて、計6つの施策をご紹介します。

※この記事は、2018年9月26日に弊社、セミナールームにて開催された「5年間で培ったBtoBマーケティングの全ノウハウを大公開」の内容を、再編集したものです。

登壇者紹介

登壇者鎌田鎌田 洋介(Yosuke Kamata)@kamatec)2009年に入社、当初は主にランディングページ構築の企画に携わる。LP制作本数は延200本超。 その後はUX再現ツール(Clicktale)やABテストを活用し、グロースハックの仕組みをチーム内に根付かせるコンサルタントとして、多くのチームビルディングに携わる。 年間ABテスト実績は1,000本以上。

1.ターゲティング

施策1.現状把握と優先順位の決定

BtoBにおいて、現状把握と優先順位の決定が重要であるのは言うまでもありません。
弊社は、現状把握の大枠として、テクノロジーにマッチする企業を「会社×部署×個人」で洗い出し、分析します。

会社:業種、業界、売上、社員数、経営課題
部署:部署課題、部署間の課題
個人:役職、リテラシー

弊社、Optimizelyの例では
会社:人材業界、トラベル業界、EC業界、不動産業界、社員数100名以上、マザーズ上場
部署:デジタルマーケティング部署、ABテストを実施ずみorこれから実施したい
個人:部長レベル、100万円以上の決裁権、リテラシーが高い
となります。

大枠の分析を用いて、下図のように、優先順位を決めます。

優先順位で重要なのは、狙わない層を決めることです。

施策2.欲しいユーザーを狙わず、取れるユーザーを取れ

ユーザー獲得は、決裁者リードのほうが良いと思われがちですが、以前、弊社がマネージャー、CXOレベルに限定されたサミットに参加した際、獲得リスト38社に対し、受注は1社のみでした。

つまり、決裁者リードを獲得できても、容易に案件化できるわけではありません。

また、ユーザーに対して中途半端に質を求めるとリード数が不足し活動量が減少します。
活動量の低下に伴い、売上が減る「負のサイクル」に突入します。

決裁者リードを狙うのではなく、紛れ込むことが重要です。

施策3.外部メディアの活用

あなたの勤めている企業では外部メディアを活用していますか?

弊社は以前、google月間検索ボリューム480、上部掲載入札価格が564円~の「リード獲得」でリスティング広告を行いました。
BtoBマーケティングの場合、キーワードだけでは目標リード数の獲得が難しく、キーワード拡大にも限界があります。

そこで、弊社はFacebook広告をフル活用することでリードを獲得しました。

4.リードは4つのニーズに切り分けて考える

弊社は、リードのナーチャリングをする際、下図のように、4つのニーズに切り分けます。

各ニーズ、「決算タイミング」「課題が顕在化したタイミング」「人事異動」「予算が余ったタイミング」で、いかに想起してもらえるかが重要です。

そのため、コミュニケーションを継続的に実施する必要があります。
さらには、ニーズによってコンテンツを変更する必要もあります。

BtoBマーケティングでは、ホワイトペーパーやチラシ、展示会、ホームページがコンテンツとして有効です。

また、皆さん顕在的ニーズに注力しがちになりますが、潜在的ニーズも切り捨ててはいけません。
それは、リードの良し悪しの判断を潜在的ニーズの段階で行うのは難しく、場合によっては良いリードになるためです。
そのため、接触頻度を多く持つ事が重要になります。

弊社は、最初のホワイトペーパーのダウンロードから成約まで1年半かかりながらも、1000万円超えの案件になった例もあります。

施策4-1.ニーズの深堀

具体的な施策として、弊社Optimizelyの例では、下表のように各ニーズにそれぞれ異なるメッセージを打ち出しました。

メッセージを打ち出す際に、ニーズを深堀する必要があります。

ニーズの深堀方法は、「顧客に聞く」「不安・不満を考え・テストをする」の2点です。

1)顧客に聞く
顧客に聞く際は、5つのキークエスチョンをすればニーズが見えます。

ⅰ.当社にご依頼いただく以前、どんなことに悩んでいたのでしょうか?

ⅱ.何がきっかけで当社を知っていただけたのでしょうか?

ⅲ.商品を知ってから買うまでに躊躇したこと・不安に思ったことは何でしょうか?それはどのように解決されましたか?

ⅳ.ほかにも似たような商品・サービスがある中で、当社を選んでいただいた理由は何でしょうか?(3つ聞く)

ⅴ.実際に利用してみていかがでしたか?(3つ聞く)

2)不安・不満を考え、テストする
人間には、「苦痛から逃げる事」と「理想をかなえる事」の2つの欲求があるとされています。
特に、BtoBの場合は、「手間を省きたい」や「コストを削減したい」「早く帰りたい」などの苦痛から逃げる欲求が多いです。

弊社、Clicktaleの場合、Webサイトのコピーライトを「サイト改善を成功させる」から「分析の手間をなくす」に変更しました。

それだけでCVRが上昇しました。

2.KPI設計

施策5.質より量を重視

初期段階の企業であればあるほど、量を重視することが重要である、と弊社は考えています。
量が不足しているにも関わらず、質を求めるのは非効率的です。

また、リード数やアポ数が増えた企業が、アポ率を上げようとしますが、アポ”率”を追った時点で規模は100%縮小します。
なぜなら、アポ数は、様々な要素が複雑に絡むためコントロールが容易でないためです。
弊社は、量を膨大に獲得した後、質を求めていく方法が、重要だと考えています。

事実、弊社は1アポイントに対し、平均16リードが必要です。
つまり、必要アポ数の16倍のリードが必要であるわけです。

具体例として、直近に行われたイベントの獲得リードとアポイント数を下表に示しました。

どちらのイベントでも、アポイント数に対して圧倒的なリード数が必要です。

3.組織化

施策6.専業化し、責任者を決める

弊社は、BtoBマーケティングチームの発足時、社内運用を試みましたが、人手不足のため、通常業務と兼任で運用した上に責任者を決めませんでした。

さらに、具体的な目標や人事評価に反映される仕組み化を怠りました。
結果的に、パートナーに外注することになりましたが、外注後も弊社側に対応をする明確な責任者を置きませんでした。

そのため、BtoBマーケティングチームを作成する際は必ず、専業化と責任者を決めましょう。

4.おわりに

弊社の5年分のノウハウを感じ取っていただけたでしょうか?

冒頭でもお伝えした通り、弊社は様々なテクノロジーを用いて、皆様の課題を解決してまいりました。

BtoBマーケティングの戦略でお悩みの方は、こちらからお気軽にご相談ください。

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MarTechLab編集部

このブログでは、ABテスト、サイト改善、UI/UXデザイン、広告最適化、インフルエンサーマーケティングなど、多岐にわたるトピックを取り扱っています。また、業界の専門家にインタビューを行い、実際の事例や成功事例を紹介することで、読者に有益なインサイトとアイデアを提供しています。

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