目標の1.3倍のリードを獲得!事業部のマーケティング担当になって実施した3つのポイント
マーケティングチームに所属して2年目になり、1事業部のマーケティング担当をしています。
担当するデジタル広告事業部では、2020年10月から3ヶ月連続で目標達成。コロナ禍に目標の1.3倍の有効リード(※1)を獲得し、自身で企画したオンラインセミナーから3件の受注に繋げることができました。
<10~12月の全体結果>
リード数:598件
有効リード数:303件
アポ数:66件
案件化数:24件
受注数:9件
今回は、事業部の担当になり有効リード獲得達成のために実施した3つのポイントをご紹介します。
(※1)有効リード:セールスのアプローチ対象リード。デジタル広告事業の有効リードの定義は事業会社。
目次
1.マーケティングチームの業務領域
マーケティング業務領域は幅広く、大きく分けて下図のようなものが挙げられます。現在はコロナウイルスの流行の影響もあり、オンラインをメインとしたリード獲得を実施。
KPIは有効リード獲得
私の目標は有効リードの獲得です。
担当するデジタル広告事業部では、様々なお客様の課題やニーズに合わせ、全てのファネルをカバーする広告運用サービスを提供。
広告は方法を学べば誰でも運用できますが、細かく分析をして継続的に成果を出し続けることはなかなか難しくもあります。
そのため、デジタル広告事業部では「自社/他代理店で運用しているが成果に結びつかない」「リスティング広告だけでなく、媒体を広げて運用したい」などの課題を持った事業会社をターゲットとし、事業会社のリード=有効リードと定義して、獲得施策を実施しています。
2.3ヶ月でセミナー総集客数263件!失敗・成功からみえたこと
10月~12月の3ヶ月で3本のテーマでセミナーを実施しました。
セミナーの結果詳細は以下です。
獲得施策には、ホワイトペーパーなど多くの手法がありますが、より細かくお客様の役に立つ情報を発信できるという点で、特に最近はセミナーを強化しています。
実際にセミナーのQ&Aコーナーはかなり盛り上がり、30人規模のセミナーで20件近くの質問を頂き、時間内で回答しきれないこともありました。そうしたことからも、課題を持って参加している方が多く集まっていることもわかります。
ここからは、セミナー企画にフォーカスし、施策実施のポイントをご紹介します。
顧客理解のための一番の近道
目標達成や受注まで繋げることができた成功ポイントの1つは、顧客ニーズを理解することです。
顧客ニーズをどのように調査するかは、例えば下記のように複数あります。
<顧客ニーズの調査手段>
・実際にお客様からヒアリングする
・社内メンバーからヒアリング
・外部記事で情報収集
・他社のセミナーページから情報収集
・SNSで情報収集
これらの中で、最もニーズを具体的に知ることができるのは、実際にお客様からヒアリングすることです。しかし、自分1人ではすべてのお客様に聞くことはできません。
そのため、私は社内メンバーから顧客ニーズをヒアリングし、施策に巻き込むことを実施しました。
デジタル広告事業部は、セールス・アカウントマネージャー・運用者の3つのユニットで構成されており、施策進行時にはメンバーと連携をとりながら進めています。
例えば、セールスは多くの顧客と接点があり、「何に悩んでいる方が多いか」「どういう情報にお客様は注目するか」などを一番詳しく理解している存在です。
そのため、企画がターゲティングの悩みを解決できる内容か、刺さりやすい訴求かなどをディスカッションしています。
顧客も自社もwin-winになる企画を
2つ目のポイントは、「顧客のために自社では何を解決できるか」を言語化することです。
顧客は有益な情報で得ることができ、自社はリードやアポを獲得するなど、両者がwin-winになる企画を一番に目指しています。
そのために、「誰に何を伝え、何を解決するか」を整理した上で進めています。
例えば、セミナー企画のステップは下記です。
■企画ステップ(セミナー企画の場合)
1.事業部メンバーと顧客が抱えている課題を軸に、どんなテーマが求められているかざっくばらんにディスカッション
2.ターゲット・テーマ・タイトル・内容などを企画シートで整理
3.整理した内容で方向性に問題ないか、すり合わせる
4.企画内容を固めた上で、セミナー開催準備開始
ステップ2で記載しているセミナー企画シートは、開催の目的(社内・社外)やターゲットなどの項目を整理し、明確にするために、使用。下記URLから実際に使用しているシートをご覧いただけます。
<セミナー企画シート>
イメージURL:
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1HhLykg9LCaKRynFLEm4JwMMzUdxtCNHeXuM8PofzNNc/edit?usp=sharing
このシートは上から項目内容を埋めていくことにも、意味があります。
「目的は何で」「誰に何を伝えたいのか」を順に記載することで、企画準備で迷った際にも目的は何だったのかに立ち返り、当初の目的からぶれないよう軌道修正ができます。
企画シートはセミナー以外にも、ホワイトペーパー制作や記事作成用にも作成し、目的やターゲットを整理するためにチームで使用しています。
効率的にリード獲得できるコンテンツカテゴリーを分析。受注に繋がりやすいものは?
3つ目のポイントは、コンテンツをカテゴライズし、どのカテゴリーが効率よく有効リード・アポ・受注に繋がるのかを把握することです。
これまでに、大きく「時事ネタ」「事例」「ノウハウ」の3つのカテゴリーで自社セミナーを企画しました。
「最新の時事ネタを把握したい」「自社の課題を解決できる具体的なノウハウ、事例を知りたい」など顧客の求める情報も課題感によって違ってきます。
下図はそれぞれのカテゴリーを、ニーズの4つのフェーズに当てはめています。
このカテゴリーとニーズのフェーズとの関係性を念頭に置いて、各セミナーの結果を見ていきましょう。
セミナーの中で最も有効リード獲得、受注に繋がっているカテゴリーは、「事例」です。
有効率は50%を目標値として定めており、有効率は53%と最も高く、3件の受注にも繋がっています。
2回開催した段階で、有効リード率が高く、アポに繋がるケースも多かったため、継続して実施するコンテンツとして判断し、現在も定期的に開催しています。
また、「ノウハウ」カテゴリーは、「事例」には少し劣るものの、有効率の目標値を見たしており、成功した企画だと言えます。
ここで注目したいのが、このセミナーで受注した企業様は、事例カテゴリーのセミナーにも以前参加していたということです。
2つのセミナーに参加していることから、何かしら運用に大きな課題を感じていて情報収集していた方だと推測できます。
2つのカテゴリーのセミナーが成功した一方で、「時事ネタ」は、リード数は2つ目のノウハウと同じリード数を獲得しているものの、有効率は33%と大きく下回っています。
時事ネタは、注目度が高く、リード母数を集めるという意味では良いカテゴリーかもしれませんが、その後のアポや案件化、受注にもなかなか繋がっていません。
ニーズは潜在的で情報収集段階の顧客が多いと推測し、2回の開催で検証した後に継続しないという判断をしました。
今回は、セミナーでのカテゴリー分析をご紹介しましたが、ホワイトペーパーや記事作成などにも当てはまります。
自社で効率よくリードを獲得できるのは、何の施策の何のカテゴリーかを分析し、それを把握したうえでその後の施策に活かすことが重要です。
弊社のセミナーの場合は「事例」が効率の良い施策でしたが、自社に合うカテゴリーは何かぜひ分析してみてください。
セミナー経由で受注に繋がった企業様の当初の課題
セミナー経由で受注した3社の企業様のセミナー参加理由として、
・自社運用でCPAが上がってきた
・代理店に委託しているが成果が悪く、なかなか改善しない
・自社で取り扱っていない広告媒体をテーマとしたセミナーだった
・運用担当者が退職した
などがあげられました。
企業様の共通点として、「成果が悪化している」という点が課題としてあり、それぞれ、
・自社運用で活かせるノウハウを知りたい
・現代理店の成果が悪い(運用者がいなくなった)ので、他代理店の情報収集
といった理由で参加されていることがわかります。
また、参加頂いた事例セミナーの内容で、自社広告の生々しい数値や仮説検証のフローなどを聞けた点が、他社セミナーと違ったとのお声も頂いています。
こうしたお客様の声は、セールスからヒアリングしています。「何が課題」で「セミナーの何が刺さったのか」をお客様の声をもとに分析し、今後の施策に活かしていくことも重要です。
3.まとめ
今回は、事業部のマーケティング担当になって、目標達成のために実施した3つのことをご紹介しました。
・社内メンバーにヒアリングし、顧客ニーズを理解する
・顧客の課題解決のために、何ができるかを言語化する
・自社でリードやアポ、受注に繋がるカテゴリーを把握する
上記3つを実施したことが成果に繋がったポイントです。
マーケティング担当になったばかりで何から手を付けていいかわからないという方は是非意識して明日から実施してみてください。少しでも参考になりましたら、幸いです。
Facebook広告×ホワイトペーパーでリード獲得するための3つのポイントを事例で紹介したホワイトペーパーもございますので、こちらからご覧ください。
阿多 佑梨花
2018年秋にギャプライズに入社。前職で2年半、総合通販業界にてアパレルの店舗運営に従事。ギャプライズ入社後、インサイドセールスの経験を経て、現在は自社マーケティングを担当。