営業マンがコンバージョン率108%改善したABテスト事例

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こんにちは、MarTechLab編集長の勝見です。

サイト改善の手法の1つである「ABテスト」、無料で使えるABテストツールGoogleOptimizeが昨年登場したこともあり、取り組まれる企業様も増えています。

その際お悩みとして、
「いいテストアイデアが出ない」
という点をよくお伺いします。

なぜアイデアが出ないのか?要因をさらにお伺いすると、「サイト改善の知見が社内にない」「Webマーケティング担当者がいない」といった体制面での課題が返ってくるケースがあります。

もちろん、知見があったり専任担当者がいるに越したことはありません。
しかし、本当にそれが「いいアイデアが出ない」課題を引き起こしているのでしょうか?

答えは、Noです。

その理由を、実際に弊社営業マンがコンバージョン率108%改善したABテスト事例をもとにご紹介します。

 

1.そもそも、いいアイデアとは何か?

いいアイデア3つのポイント

(1)ユーザー目線であること

一生懸命自社のサービスを考えれば考えるほど、失われていくのが「ユーザー目線」です。

「こういう人に使ってほしい」
「サービスの良さ、想いを伝えたい」
「情報を漏れなく伝えたい」

その結果、TOPページが情報で溢れかえって、本当に知りたい情報が見つからない・・ということがよく起こります。

ユーザー目線に立つにはどうしたらいいでしょうか?
主な方法は下記です。

・ターゲットユーザーになり切って、サイトを使ってみる
・競合サイト分析する
・顧客の声を聞く(アンケート、コールセンターの録音など)
・サイト内分析ツールを使って、実際のユーザーの動きを分析する(次の章でClicktaleを使った分析をご紹介します)

弊社サービスサイトもツールを活用した分析はもちろん行いますが、
一番重視しているのは、実際の顧客の声です。

「どんな課題をもっているのか?」「どんな情報が必要だったのか?」という点は、顧客と実際に接している営業マンが一番情報を持っています。

社内でABテストを行うにあたり、私自身がアイデアを出すのではなく、営業マンからアイデアを募集したのは、これが理由です。

(2)大きな変化を生み出せること

「大きな変化」とは、ABテストの結果がプラス・マイナスどちらかに振れる状態を指します。

マイナス結果が出た際に、「変えない方がいいのでは」と改善活動をやめてしまうケースを目にしますが、それは間違いです。
ABテスト1つでそれだけ大きく結果が変わる場所ほど、改善の余地があり、プラスに転じる可能性を秘めています。

(3)本番反映できること

「当たり前じゃないか」という声が聞こえてきそうですが、実は以前コンサルタントとして企業様の支援を行っていた際、「ABテストの結果は良かったのに、本番反映できなかった」という経験は一度や二度ではありません

要因は様々ですが、起こりがちなのは他部署との連携不足です。
・実は別部署でリニューアルが予定されていて、テスト対象にした機能自体が無くなった
・実装すると他の部署の業務に支障が出てNGになった
といった内容です。

せっかく取り組んだABテストを無駄にしないためにも、是非この点は意識してほしいです。

アイデアを考えるのはマーケティング担当である必要はない

私は、ABテストは全員野球、と考えています。

新入社員でも、アルバイトでも、直接サイト戦略に関わっていないメンバーであっても、会社のメンバーであればどんな形であれ顧客との接点があります。
それぞれの視点でテストアイデアは生まれるはずです。

サイト改善をミッションとする専門チームがある場合は、そういった会社のアイデアを集めた上で精査し、より効率的な改善活動を行っていくのが役割ではないでしょうか。

2.営業マンがコンバージョン率108%改善したABテスト事例

SimilarWebサイトの改善

今回ご紹介するのは、SimilarWebのABテスト事例です。

SimilarWeb|https://www.similar-web.jp

今回ABテストを実施したのはTOPページのメインキャッチです。

「キャッチ」というと、誤解されがちなのが「それだけで大きな変化が起きるのか?」という点です。

メインキャッチは訪問したユーザーが最初に目にする「マーケティングメッセージ」です。
行動が変わらないはずない、そう思いませんか?

もしABテストで変化がない場合は、「代り映えしないテストパターンになってしまっている」と考えられます。

本来は、重要な変化を起こせるテストです。

第一弾ABテストは負け

テスト内容

営業マン3名+私自身のアイデアを集め合計4つのテストパターンを作成し、テストを実施しました。
※弊社では、取り扱っているOptimizelyというABテストツールを使用しています。

▼一番上のOriginalが既存キャッチ、その他の赤枠がテストパターン

テスト結果

最大129.83%改善・・!?

実は上記結果には重要な指標が1つ抜けています。

「問い合わせCV」です。

SimilarWebは無料版もありますので、無料版登録CVを最も目立つところに置いています。
しかし一方で、「問い合わせCV」も重要です。

弊社では、無料版CVと比較し問い合わせCVは10倍価値があると定義しています。(過去の受注率等から計算)

最終的なテスト結果はこちらです。

かなり大きく負けました。
もちろん、問い合わせCV自体が上がらなくても、マイナス分をカバーするほど無料版登録CVが上がればよかったのですが、そこまで達しませんでした。

ただし、メインキャッチを変えただけで一切導線を変更していない「問い合わせCV」に大きくマイナス影響を与えたという事実は、冒頭で申し上げた通り、大きな変化をもたらすチャンスです。

第二弾ABテストでコンバージョン率アップ

テスト内容

第一弾のテスト結果から、最も無料版登録CVの改善率が良いSalesB「あの会社の戦略、知っていますか?」をベースに新たなテストを作成しました。

今回は、「無料版登録CVだけでなく、問い合わせCVも維持・もしくは改善する」という視点で、再度営業マンにアイデア出してもらっています。

新しいテストパターンが下記です。
第一弾テストで使用したメインキャッチの下に、サブキャッチと実際の競合比較画面・「デモのリクエストはこちら」導線を追加しています。

テスト結果

今回のテストで、問い合わせCVは維持した上で無料版登録CVを108%にすることができました。

導線を追加した分、問い合わせフォーム遷移も伸びていますが、フォームコンバージョン率は低下しています。
次のステップとしてフォーム改善を行えば、問い合わせCV自体も伸ばせる可能性があります。

勝ちパターンのサイト内行動を分析

営業マンの仮説

大前提、テストアイデアを出す段階で、営業マンには個々で仮説を持って取り組んでもらっています。

今回勝ちパターンとなった、SalesBの仮説は次の通りです。

<Sales B>
既存キャッチが「企業戦略に必要なデータとインサイトを」だったので、「データ」とか「インサイト」とか少し数秒頭で考えてしまいそうな言葉は敢えて使わないで、シンプルな問いかけにしたらどうだろ?と思ったのがアイデアの出発点です。
もちろん営業現場とサイトは全く同じではないとは思いつつ、お客さんの心に届けるって意味では同じだろと捉えて、じゃあ自分がお客さんと相対した時に一個だけしか質問できないとしたら何だろう、って考えたら産まれました。

アイデアはシンプルですが、その裏には営業マンが多くの顧客と接してきた実体験が含まれています。

この仮説を念頭に置いたうえで、サイト内分析をClicktaleを用いて行いました。

データで仮説を確証に変える

実際、Originalとテストパターンでは、どのようなユーザー行動の変化が起きているのでしょうか?
パターン別にヒートマップを出し比較しました。

1つの大きな変化としては、グローバルナビゲーションの「データ」クリック率が約9分の1になっていました。

実際に「データ」をクリックしたユーザーの動きを見てみました。
※下記はClicktaleのユーザー行動を再現するセッションプレイヤー機能を用いた動画です。

データページに行くものの、ほぼページを読まずにTOPページへ戻り無料版登録を行っています。

営業マンの仮説にあった
“「データ」とか「インサイト」とか少し数秒頭で考えてしまいそうな言葉”
とヒートマップや動画でのユーザー行動を付け合わせると、「データとはどんなものだろう?」と迷わせてしまっているのではないかと考えられます。

この動画のユーザーはコンバージョンしてくれましたが、一瞬の迷いが離脱につながる可能性は十分あります。

3.まとめ

もしチームで「いいテストアイデアが出ない」と悩んでいる場合は、是非周りの営業マンやカスタマーサポートなど、より顧客と接しているメンバーに聞いてみてください。
きっと今までと異なる視点、突破口が見えるはずです。

また、弊社ではイスラエルのテクノロジーClicktaleを活用したサイト改善コンサルティングも行っています。
もし外部の力を借りたい!という場合は、こちらからお問い合わせください。

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勝見 理恵 MarTechLab編集長

勝見 理恵 MarTechLab編集長

2012年ギャプライズ入社。 5年間Web集客コンサルタントとしてクライアントワークに携わり、リスティング広告からFacebook・Instagram・TwitterなどのSNS広告まで幅広く活用。 ClicktaleやOptimizelyを活用したサイト改善コンサルタントを経て、現在は自社のマーケティング担当。

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