5番目に多い流入チャネルに!「タイトル&URL一括コピー」実装後のサイト分析結果
こんにちは、MarTechLab編集長の勝見(@katsuminr)です。
本記事ページのタイトルとTOP画像の間にある「この記事のタイトルとURLをコピーする」ボタン。
これは以前、「BtoB拡散の新しいカタチ。「タイトル&URL一括コピー」ボタンを実験してみた。」という記事でABテスト後に本番実装した機能です。
今回は続編、
「はたしてこのコピーリンク(※1)経由でメディアに流入はきているのか?」
分析結果をご紹介します。
(※1)本記事では、「タイトル&URL一括コピー」ボタンで取得したリンクと定義させていただきます。
1.「タイトル&URL一括コピー」ボタンの役割
そもそも「タイトル&URL一括コピー」ボタンをつけたのは、「この記事は読まれているのか?ユーザー行動を分析」で、記事タイトルをコピーしているユーザーを発見したためです。
もちろんソーシャルシェア用の機能は用意していますが、社内チャットワークやメールなどで情報共有する際は使用できません。
BtoB拡散の1つの経路として、より便利になればと思い実装しました。
ギャプライズのメディアMarTechLabでは、コピーリンクURLにパラメーター「utm_source=martechlabshare」を設置。
Googleアナリティクスの参照元で分析していきます。
2.メディアで5番目に多い流入チャネルに
Googleアナリティクスを見ると、参照元別・ユーザー順でみたときに、9番目の流入チャネルでした。
全体的な傾向だと、セッション時間が平均の約3倍。
興味深い数字です。
ただし、一部お役立ち資料ダウンロードページなど、ボタンを実装していないページもあるため、実装済ページに絞り込んだ結果がこちらです。
参照元/メディア別で
ユーザー順では7番目、セッション順では5番目に多い結果となりました。
では、コンバージョン率はどうでしょうか?
・コピーリンク経由は、「google/organic」よりコンバージョン率が約3.5倍高い
・ただし「t.co / referral」は、コピーリンク経由よりコンバージョン率が約2倍高い
という結果でした。
「身近な人から紹介された記事」は、コンバージョン率が向上。
やはり、
・紹介したくなる
・役に立つ
コンテンツを作ることが、コンバージョン増加への一番の近道です。
3.流入最多の記事では、ボタンクリック率4倍
流入21%がコピーリンク経由
最もコピーリンク経由で流入が多かった記事はこちら。
ギャプライズのコンサルティング事業部コンサルタント石山が書いた「ABテスト勝率を50%へ引き上げる17の切り口【サイト改善百科事典つき】」です。
この記事においては、流入の21%がコピーリンク経由。
記事の内容が「約1,600本のABテストを実施しているコンサルティング事業部の事例集」とあって
・社内メンバーに共有したい
・お客様に共有したい
・ビジネスパートナーに共有したい
と拡散が伸びたと予想されます。
約4倍のボタンクリック率
流入が多いということは、ボタン使用される回数も多いはず。
顧客体験分析プラットフォームContentsquare(※2)で見たところ、
「タイトル&URL一括コピー」
・上部ボタンはクリック率3.77%。
・下部ボタンはクリック率0.47%
合計4.24%
以前実験した時は平均1%だったので、通常の4倍以上ボタンがクリックされていました。
(※2)弊社取り扱いのサイト分析ツールClicktaleは、Contentsquareと統合し最先端の顧客体験分析プラットフォームへ。プレスリリースはこちら。
スマートフォン版では、上部下部ともにボタンクリック率1.16%、合計2.32%。
デバイスで使われ方が違う
訪問者は、どのタイミングで「タイトル&URL一括コピー」ボタンを使うのか?
ボタンクリックまでの平均時間は下記の結果に。
・PC版は261.3秒
・スマートフォン版は4.2秒
PC版は熟読してから使い、スマートフォン版はまず共有(メモに保存の可能性も)、といった傾向が見られます。
4.まとめ
ボタン追加施策で必ずしも「流入が増えた」わけではありません。
元々、記事のタイトルはコピーされていたので、Googleアナリティクス上では「 (direct) / (none)」に含まれていた可能性があります。
パラメーターを設定することで、ユーザーを切り分けて分析ができるようになりました。
今回お伝えしたかったのは「タイトル&URL一括コピー」ボタンいいよ!という話ではなく、
・ユーザーにとって、より楽な体験を提供すること
・その結果、自分たちも適切な分析ができるようになること
この2つの両立が、サイト運営を行う上で重要であるという点です。
今後も、このMarTechLabという実験場を使って、新たな発見や実験結果をご紹介していきます。
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勝見 理恵
2012年ギャプライズ入社。リスティング広告/SNS広告など活用したWeb集客支援、自社マーケティングを経て、現在はContentsquareやABテストツールのカスタマーサクセス担当。