コンバージョン率115%改善!ロクシタンのECサイト分析【海外事例】
ロクシタンは、フランスに本社がある化粧品メーカーで、ボディ、フェイス、フレグランス、家庭用品等を取り扱っている小売業者です。
30か国に50以上のWebサイトが存在し、2015年には10億ドル以上の収益を上げています。
今回は、コンバージョン率115%改善した、ロクシタンのECサイトの海外事例をご紹介いたします。
1.ロクシタンのECサイト分析と改善
国によってコンバージョンの差が生まれていた
ロクシタンのECサイトでは、コンバージョン率が国によって大きく違い、ロシアと中国では離脱率がはるかに高いという課題がありました。 そのため、ユーザーの行動が各国でどう違うかを認識する必要がありました。
ロシアの訪問者が「どこで離脱するか」分析したところ
全体の離脱率は11%、ギフトとサンプルページで18%と国際平均を大きく上回っていました。
国によってユーザーが迷うポイントが異なる
コンバージョン率が最も低いロシアユーザーのコンバージョンを増やすために、顧客体験分析プラットフォームContentsquareでサイト分析を実施。
▼Contentsquareカスタマージャーニー分析画面(ページごとの遷移率、離脱率を一目で把握することができる機能)
ロシアユーザーがページのどこで迷っているのかを確認した結果、次のことが判明しました。
・配送ページに国際平均より13秒長く滞在
・ロシア人がよく使用する機能「住所変更ボタン」を見つけるのに1分以上かかっている
・ロシア人は他の国よりも商品の保証に関心が高く、コールセンターの連絡先は2.52倍の頻度でクリックされている
配送ページに遷移したユーザーは、購入確度が高いユーザーです。
それにもかかわらず、重要な配送および連絡先情報を含む保証関連項目のバーはページの下部に配置されており、30%のユーザーしかスクロールしておらず、15%がクリックしているという状態でした。
▼Contentsquareゾーン(ヒートマップ)分析画面
これらのデータをもとに、国別ユーザーの行動を理解し、ターゲットに焦点を当てたサイト改善を行ったことで、全体でコンバージョン率115%改善させることに成功しました。
2.顧客体験分析の重要性
改善前のロクシタンのようにユーザー目線のサイト最適化ができておらず、ユーザーがストレスを感じ、コンバージョン率が上がらない、というケースはよくあります。
GoogleAnalyticsなどで離脱や行動の分析をされている方が多くいるかと思いますが、それだけではユーザーが「なぜ迷ったのか」「なぜ離脱したのか」という部分に関して明確にすることはできません。
そこで重要なのが、顧客体験分析です。
例えば、顧客体験分析の手法として、
・セールス、カスタマーサポート部門の方にヒアリング
・顧客アンケートをとる
・ページ内分析(ヒートマップ等)
などがあげられます。
アクセス解析に加え、顧客体験分析を行っていくことが、収益増加への近道となります。
3.まとめ
今回は、国ごとのユーザーの特性に合わせたロクシタンのECサイト改善事例をご紹介しました。
顧客体験分析をすることでユーザー目線を持ち、ストレスかからないサイト構築していくことが重要です。
ロクシタンが顧客体験分析に活用していたContentsquareについては知りたい方以下の記事をご覧下さい。
▼世界をリードする顧客体験分析プラットフォームの誕生 -Contentsquare×Clicktale- ~統合がもたらす効果と展望~
※本記事は、下記記事のコンテンツを翻訳・加筆修正しています。
HOW L’OCCITANE INCREASED CONVERSION BY UNDERSTANDING USERS
阿多 佑梨花
2018年秋にギャプライズに入社。前職で2年半、総合通販業界にてアパレルの店舗運営に従事。ギャプライズ入社後、インサイドセールスの経験を経て、現在は自社マーケティングを担当。