旅行予約サイトでモバイルユーザーのUX最適化する3つの視点
目次
1.モバイルコンバージョン率が低い旅行業界
顧客体験分析プラットフォーム提供のContentsquare社によると、あらゆる業種で世界約21億人セッション分析の結果、旅行・観光業界のモバイルコンバージョン率が最も低い結果となりました。
デスクトップのコンバージョン率2.90%に対しモバイルは0.90%と約3分の1、平均単価は$1,860に対し$1,790。
直帰率もかなり高く、デスクトップ直帰率45.70%に対し、モバイルは39.80%。
また、モバイルサイトに比べてデスクトップでは約2倍の時間を費やす傾向です。
いま、スマートフォンで航空券や電車のチケットを予約することは当たり前の時代です。
モバイルユーザー向けにサイトのUX最適化をするには、どのような視点が必要でしょうか。
2.モバイルユーザーUX最適化の3つの視点
(1)探したい情報がすぐ見つかるか?
ポイントはいたってシンプルで、「ユーザーが欲しい情報を簡単に見つけられるようにすること」です。
もちろんモバイルに限ったことではないですが、移動中・空き時間で調べることの多いため、目的にたどり着くスピードはより重要視されます。
下記は格安航空会社JetBlueのモバイルサイトTOPページです。
ユーザー行動傾向から、TOPページでは、[フライト][休暇][ホテル][車]の検索のみに焦点を当てています。
旅行オプションの予約、管理などその他必要な機能は、全て左上のハンバーガーメニューに集約されています。
ユーザーがとる行動に合わせ、迷わないナビゲーションメニューを提供することで、訪問者の離脱を防ぐことができます。
また、同時にナビゲーションのテキストは要注意です。
曖昧な表現や、自社独自の単語になっていませんか?
「何ができるか」誰でも理解できるテキストにすることが必要です。
(2)モバイルサイト、アプリ間でシームレスな体験になっているか?
旅行アプリ、特に交通機関や宿泊施設を予約するためのアプリには、多くの機能が実装されています。
たとえば、ユーザーは搭乗券を追加したり、チケットを受け取ったり、モバイルアプリで荷物を追跡できたり。
モバイルサイトでも、同じ機能を実装していますか?
ユーザーは使用するプラットフォームによって、できることが変わるとストレスを感じ不満につながります。
プラットフォームを越えて同じ機能を提供することが、シームレスな顧客体験を提供するための鍵です。
(3)レコメンドのタイミングは適切か?
ユーザーは選択するオプションが多すぎたり、複数タスクを提示されるとストレスを抱えます。
基本的には、「(フライトや旅行の)予約完了」に集中させることがポイントです。
同じことが、アップセルまたはクロスセルについても言えます。
新たなオプションを提案するレコメンドは、最も関連性の高い場所でのみ表示します。
下記の事例では、フライトが選択されると、ユーザーにはすぐに座席をアップグレードするオプションが提供されます。
アップグレードのメリットと価格が明確にリストされています。
3.まとめ
同じ旅行業界でも、サービスやサイトによって、ユーザーの離脱理由は異なります。
本質的に自社に合ったモバイルユーザーのUX最適化を行うには、今回ご紹介した3つの視点だけではなく、「実際にユーザーがサイト・アプリででどのような体験をしているか?」分析を行うことが重要です。
顧客体験分析について、こちらの記事「世界をリードする顧客体験分析プラットフォームの誕生」でより詳細にご紹介していますので、是非ご覧ください。
※本記事は、「3 Travel UX Must-Dos for Your Travel Booking Website」の記事を翻訳・加筆修正しています。
勝見 理恵
2012年ギャプライズ入社。 5年間Web集客コンサルタントとしてクライアントワークに携わり、リスティング広告からFacebook・Instagram・TwitterなどのSNS広告まで幅広く活用。 ClicktaleやOptimizelyを活用したサイト改善コンサルタントを経て、現在は自社のマーケティング担当。