フィンテック革命で注目される、チャレンジャーバンクのUX強化

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2020/03/27

送金に時間を要し、支払いには手数料がかかるというビジネスモデルが長く続く銀行市場。

しかし、イギリスではITを活用したユニコーン企業であるRevolutが為替と海外送金手数料の無料化を実現。
いま最も注目されているフィンテックであり、”チャレンジャーバンク”とも呼ばれる企業の1つです。

IT技術を駆使して生み出された金融サービスの新潮流「フィンテック」(「ファイナンス」と「テクノロジー」を合わせた造語)。

本記事では、伝統的な大手銀行とのターゲットの違い、またチャレンジャーバンクのUX強化の状況についてご紹介します。

1.「チャレンジャーバンク」による欧州銀行市場のフィンテック革命

今、欧州の銀行市場で起きているフィンテック革命。

「チャレンジャーバンク」と呼ばれる、銀行ライセンスを取得した新興スタートアップが市場に参入しています。

口座開設・入出金・送金・両替(外貨/暗号通貨)・資産運用・保険など、幅広い金融サービスをモバイルアプリで手軽に利用できるサービスを展開しています。

未だ、大手銀行の手続きは、複雑な入力フォームなど煩雑で時間のかかる作業を要します。

そこで、チャレンジャーバンクはITリテラシーの高いY世代(ミレニアル世代)・Z世代(デジタルネイティブ世代)に合わせて、金融機関のリテール業務をモバイルアプリに移行・簡略化させ、台頭しました。

チャレンジャーバンクの成功の秘訣は、大手銀行に勝る徹底的なUX強化です。

2.チャレンジャーバンクのUX強化

チャレンジャーバンクは、ターゲットの要望を叶えることに注力することで、多くの顧客を獲得してきました。

ユーザー目線でどのような取り組みを行っているのか。ここでは、大手銀行とのUXの違いを解説します。

マーケット・インテリジェンス・プラットフォームSimilarWebで業界分析(※)をしたところ、大手銀行の方が、平均ページビュー数も平均滞在時間も高い傾向でした。

(※)チャレンジャーバンクの分析対象はMonzo(イギリス)/Revolut(イギリス)/N26(ドイツ)/Starlingbank(イギリス)/Atombank(イギリス)、大手銀行の分析対象はHSBC(イギリス)/バークレイズ(イギリス)/ドイツ銀行(ドイツ)/BNPパリバ(フランス)/クレディ・アグリコル(フランス)。)

しかし、これはUXとして本当に良いことなのでしょうか?

実際にチャレンジャーバンクと大手銀行で個人口座開設までのステップを比較してみます。

ドイツ銀行(大手銀行)
・TOP→個人顧客向けページ→口座比較ページ→口座開設ページ

Monzo(チャレンジャーバンク)
・TOP→口座開設ページ

大手銀行は4ステップに対し、チャレンジャーバンクは2ステップで可能。

“見つけたい情報をすぐに見つけられ、やりたい作業をすぐにやることができるサイト設計”をしているのはチャレンジャーバンクです。

さらに、チャレンジャーバンクの特徴は、50%を超えるモバイル比率の高さです。

デスクトップよりも利用されるモバイルサイトではなおさら、チャレンジャーバンクの方が個人口座開設ページへのステップが一目で分かりやすくなっています。

3.サイト内で路頭に迷っているユーザー

特定の情報への道筋が一本化されていないことは、それぞれのユーザーが閲覧しているページの種類によっても裏付けされます。

チャレンジャーバンクのMonzoのサイト分析を行うと、実際に口座開設に直結するようなページが多く閲覧されていました。

一方、大手銀行のドイツ銀行のサイトでは、言語切り替えがなく他の言語ページへの遷移が多く、ユーザーは商品の詳細情報ページにたどり着くまで、いくつかのページを閲覧していることが分かります。

4.まとめ

市場にフィンテック革命をもたらしたチャレンジャーバンクの台頭は、大手銀行にとっては脅威になるかもしれません。

多くの銀行サービスが適切なユーザー体験を実現するのに苦労している理由の1つは、Googleアナリティクスなどの無料の分析サービスに依存し続けていることではないでしょうか。

銀行は莫大な予算を獲得トラフィックに割り当てていますが、Webサイトがスムーズな訪問者体験を促進するように設計されていない場合、その支出は無駄になります。

単なるPV数や平均滞在時間に引っ張られるのではなく、「ユーザーが知りたい情報・やりたいことが達成できているか?」一歩踏み込んだサイト内分析を行いUX最適化することが重要です。

ユーザーがどこで・なぜ離脱したのか簡単に分析できる、顧客分析プラットフォームContentsquareについてはこちらをご覧ください。

※本記事は、「The Fintechs are coming – Ecommerce Lessons From the New Generation of Fintech Disruptors」の翻訳・加筆しています。

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長谷川竣一

長谷川竣一

マーケティングチームで海外経験を活かしてインターンしています。東京外国語大学ドイツ語科4年。アメリカ・アトランタ生まれ、東京育ち。大学時代体育会サッカー部所属、ドイツ交換留学。TOEIC980、Goethe Certificate C1(ドイツ語ビジネスレベル)取得。

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