リスティング広告のキーワード選定でおさえておきたい5つのポイント
「リスティング広告のキーワード選定」なんとなくでやっていませんか?
「ユーザーがどんなキーワードで検索するだろうか」と推測したり、関連キーワードを柔軟に発想したりすることは必要です。しかし、もし本当は不要なキーワードを追加していたり、重要なキーワードが漏れていたりしたら?そんな不安要素はできる限り減らしたいですよね。
推測だけでなくツールで収集したデータに基づいて、より定量的に、効率よくキーワード選定を行う方法を5つのステップ別にご紹介いたします。
目次
1. 大まかなキーワードを書き出す
まずは、キーワードを広げていくときの中心となるワードを書き出していきます。
自社サイトへの流入キーワードや、ユーザーが自社サイトにたどり着くまでに検索していそうなワードを発想の軸として、ブレインストーミングしてみましょう。
このステップは多分に感覚的ですが、連想して考え質より量でとにかく書き出すことが大切です。
2. 関連キーワードを広げる
キーワードを広げるとは、「あなたの商品に興味を持っているユーザーが検索しそうなキーワードを見つけ出す」という意味があります。
以下に紹介するツールを利用すれば、連想だけに頼らず実際に検索エンジンで検索されている関連キーワードを見つけたり、逆に、網羅的・機械的に関連キーワードを表示したりできます。
- Googleキーワードプランナー(無料)
- goodkeyword
- weblio類語辞典
Googleキーワードプランナー(無料)
Google Adwordsの一機能であるキーワードプランナーは無料でありながらも非常に強力です。
Google Adwordsにログイン後、「運用ツール」→「キーワードプランナー」と進みます。
「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用して新しいキーワードを検索」を選択し…
表示されたテキストエリアに自社サービスの名前やステップ1で発想したキーワードを入力し、「候補を取得」をクリックします。
画像の赤枠2で囲まれた部分に、先ほど入力したキーワードと関連の強い検索キーワードが表示されます。競合性の強いキーワードというのは、競合も重視しているキーワードなので対策する必要性が非常に高いと言えます。
ここに表示される関連キーワードを参考に、先ほど大まかに出したキーワードを広げていきます。
goodkeyword(無料)
キーワードを入力すると、Google・Yahoo!・Bingにおける関連キーワードが表示されます。ここに表示されるのものをとにかく使う、というのはあまり賢い方法ではありませんが、関連キーワードの幅を広げるのには役立ちます。
Weblio類語辞典
上記のツールを試しても、「ダメだ…! 全然キーワードが広がらない!」という方にオススメなのが、類語辞典です。オンライン類語辞典として有名なWeblio類語辞典が使いやすいでしょう。
もちろん、辞典ですから、サービス名などの固有名詞は入力してもヒットしませんが、業界名やサービスのカテゴリ名を入力すると興味深い発想を得ることができます。
このほかにもキーワードを広げるツールはたくさんある!
ここに挙げたもの以外にも、キーワード調査に役立つツールがいくつもあります。詳しい導入方法などは、以下の記事を参考にしてください。
【2015年最新版】SEO/リスティングに役立つキーワード調査ツール10選
3. 検索ボリュームで効果的なキーワードだけに絞る
ステップ1~2で、キーワードをたくさん出せましたか?
それでは、書き出して広げてきたキーワードを、効果の高いものだけに絞っていきましょう。
「キーワードを絞る」ことはコストの無駄を削ぎ落とし、より効果のあるリスティング広告にしていくために最も重要なステップです。意味のないキーワードは、管理の手間を増やすだけでなく、コンバージョン率の低下を招きます。
検索ボリュームをGoogle Adwordsで確認
自社リスティング広告の履歴や実績のような経験的な根拠がない場合、「効果の高いキーワード」の指標となるのが「検索ボリューム」です。
先ほどご紹介したGoogleキーワードプランナーを利用して、書き出したキーワードの「検索ボリューム」を知ることができます。
「検索ボリュームと傾向を取得」をクリックして…
ステップ1~2で選定したキーワードを入力
入力し終わったら「検索ボリュームを取得」を押すと次のような画面になります。
検索ボリュームと競合性を同時に比較できるようになりました。
検索ボリュームが大きいキーワードだけに絞ればいいのか?
検索ボリュームが大きいキーワードは、たしかに、ユーザーの目に触れる機会は多いでしょう。しかし、そのようなキーワードは競合性が高いことが多く、コストも当然大きくなります。
一方、検索ボリュームが小さいキーワードは競合性が低いものの、そもそもユーザーの検索数が少ないのでユーザーの目に触れる絶対数は小さくなることが予想できます。
今回の例でいうならば、「アクセス解析」というキーワードは、検索ボリュームが圧倒的に大きく競合性も高いです。それでも推奨入札単価は、「web解析」とひっ迫しており、より検索ボリュームの大きい「アクセス解析」というキーワードのほうがユーザーの目に触れる回数は多いと言えそうです。
4. 選定後はキーワードを2種類に分けて管理
ここまでのステップを踏むと相当数のキーワードがリストアップされたと思います。
それらのキーワードをメインキーワードとサブキーワードの2種類に分けていきます。
メインキーワードとは
メインキーワードとは、「それ単体で検索されるであろうキーワード」です。ブランド名などの固有名詞や、「アクセス解析」といったキーワードなどあまり意味が広すぎないシンプルな言葉です。
サブキーワードとは
サブキーワードとは、「それ単体では検索されず、メインキーワードと組み合わせて検索されるキーワード」です。
たとえば、「ツール」や「競合」、「分析」、「価格」といったキーワードです。これらは、「アクセス解析 ツール」とか「アクセス解析 競合」というようにメインキーワードと組み合わせて検索されますよね。
メイン・サブに仕分けたら
組み合わせは3ワードくらいまでで十分であると言われています。組み合わせを詳しくしすぎても、リスティング広告が表示される確率が下がってしまいますし、組み合わせるキーワードが少し増えるだけでも組み合わせ数は幾何級数的に増大してしまいます。
例:メインキーワードが3つ、サブキーワードが4つの場合
選定したキーワードの組み合わせは、表のように組み合わせて管理しておきましょう。
まとめ
キーワード選定は、どうしても勘や想像から発想しなくてはならない面があるのは確かです。
しかし、ツールやデータをうまく用いれば、そのような感覚的なあいまいさを補強でき、少しでも根拠のあるキーワード選定をすることが可能になります。
今回は、「キーワードの量を増やす→選定する」という流れをご紹介しました。ツールを用いれば、キーワードを大量に出すことができますが、その大量のキーワードをツールで多面的に見て削るというステップも同様に重要です。
最終更新日:2020/9/16
MarTechLab編集部
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