従来のディスプレイ広告の枠を超える、インパクトの強い広告が与える影響とは

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2023/10/24

“advertising”(広告)という言葉の起源はラテン語にあり、ラテン語で “to/towards “を意味する接頭辞 “ad-“と “turn/direct “を意味する動詞 “vertere “を組み合わせた “advertere “に由来します。

直訳すると、”advertere “は「注意を向ける」という意味であり、これは広告の要点を言い表しています。
情報が飽和状態にある世界において、「注目を向ける」ということは広告運用を成功させるカギになります。

本記事では、従来のディスプレイ広告の枠を超えてユーザーの関心を惹きつける、インパクトの強い広告のメリットや事例をご紹介します。

1.強いインパクトのある広告とは?

インパクトのある広告とは、従来のディスプレイ広告の枠を超え、インタラクティブで魅力的なビジュアルで注目を集め、高いパフォーマンスを発揮する
する、ユニークなデジタル広告フォーマットです。

<インパクトのある広告の特徴>

  • 視覚的に印象的なデザイン:注目を集めるリッチメディアコンテンツ
  • インタラクティブな要素: ユニークさでユーザーを魅了する
  • 記憶に残る体験: 印象に残ること。

    インパクトのある広告はこれらの要素によりユーザーの目に付き、エンゲージメントを高められるように作られています。

    2.なぜインパクトが大事なのか?

    なぜインパクトのある広告が重要なのかを深く掘り下げる前に、人の「集中」と「注意」という行動について明確にしましょう。

    「集中」と「注意」という概念には多くの意味があります。
    「集中するために意識的な努力をすること」と「意図的に集中を分散すること」は大きく異なります。

    例えば、通勤中にポッドキャストを聴いている場合、意図的に注意を分散しています。それは、歩く道とポッドキャストの内容に集中し、両方の活動に適度なレベルの特別な注意を向けているためです。

    同様に、テレビが背後で流れているときに、スマートフォンでSNSを見ながらテレビのセリフやシーンを捉えるために散発的にテレビに意識を向けることは、主に他のことに注意を向けながら(スマホでの行動)、ある側面に焦点を当てていること(テレビのセリフ)になります。

    マーケティングの専門家は、効果的にメッセージを伝えるには、意識的に集中しているものから引き離し、知らず知らずのうちに注意をそちらに向けさせる必要があると提言しています。
    テレビCM等の音量が視聴中の番組より大きいことが多いのも、成功するCMが斬新さや認知の要素を取り入れて心の焦点を捉えるのもこのためです。

    オンラインコンテンツがありふれている現代でユーザーの注意を惹くことは難しいですが、インパクトのある広告はこの中から抜け出し、ユーザーにアプローチすることができます。インパクトのあるバナーで広告出稿する場合、3つの効果が期待できます。

    • エンゲージメントの向上: 多くのユーザーからリアクションを得られます
    • コンバージョン率の向上: 多くのインタラクションは、より多くの売上につながります。
    • ブランド認知: 記憶に残る体験は、強いブランド想起につながります。

    インパクトのある広告は単なるトレンドではなく、企業が消費者にアプローチする方法を再構築する手段です。

    3.最近のトレンドは?

    急速に進化するプログラマティック広告の市場において、インパクトのある広告はゲームチェンジャーとして抜き出ています。ここでは、インパクトのある広告のトレンドと今後の予測を紹介します。

    <トレンドと今後の予測>
    ■ビジュアルの優位性
    大胆で視覚的に注目を得られるコンテンツは、より魅力的です。インタラクティブな動画、ダイナミックな画像、3Dグラフィックが注目を集めます。

    ■パーソナライゼーション
    AIやデータ主導の戦略により、個人の嗜好に合わせてメッセージをカスタマイズすることで、より強い結びつきが構築されます。

    ■新興テクノロジーとの統合
    仮想現実(VR)や拡張現実(AR)は、没入型体験を提供する上で、より重要な役割を果たすと予想されます。

    4.インパクトの強い広告の課題

    インパクトのある広告と聞くと、すぐに成果に結びつくのではないかと思う方もいると思いますが、獲得にたどり着くまでには、多くの乗り越えなければならない壁があります。

    広告疲労とバナー無視

    オンライン環境が飽和状態になるにつれ、ユーザーは広告に反応しなくなります。
    広告疲れと(無意識な)無視は、広告に注目してもらうための最も一般的な障害の2つです。

    ■広告疲れ
    広告が使い古され、ユーザーが興味を失う事が発生します。
    解決策:広告コンテンツを頻繁に入れ替え、ビジュアルとメッセージを常に新鮮で適切なものに保ちましょう。

    ■バナー無視
    ユーザーは無意識のうちにバナーを無視し、コンテンツを見逃してしまう。
    解決策:魅力的なビジュアル、戦略的な配置、斬新なデザインで注目を集めましょう。

    パーソナライゼーションとプライバシー: 完璧なバランスを取る方法

    パーソナライゼーションがユーザー体験を向上させる時代において、プライバシーは依然として重要なポイントです。以下のような重要なバランスを意識してみましょう。

    ■パーソナライゼーション
    パーソナライズされたコンテンツはユーザーを惹きつけるが、なぜ自分に合ったコンテンツが出るのか不安に思う懸念もあります。
    解決策: 透明性のあるパーソナライゼーションを実施し、コンテンツがカスタマイズされている理由をユーザーに知らせる。

    ■プライバシー保護
    データの安全性を確保することが重要です。
    解決策:法的規制を遵守し、プライバシー対策についてオープンに伝えることで、ユーザーとの信頼関係を構築する。

    5.プログラマティック広告×インパクトのある広告の影響

    以下の要素を組み合わせることで、適切なメッセージを適切なタイミングで適切なオーディエンスに届け、より魅力的で共感を得られるユーザー体験を実現します。

    ■プログラマティック・バイイング
    アルゴリズムを活用し、効率的に広告枠を購入・掲載することができます。

    ■インパクトのあるビジュアル
    プログラマティック・バイイングとインパクトのあるビジュアルを組み合わせることで、よりパーソナライズされた魅力的なコンテンツを提供します。

    ■最適化されたターゲティング:
    より正確かつ効果的に、希望するオーディエンスにリーチします。

    インパクトのある広告のメリット

    インパクトのある広告のメリットは大きく分けて以下の6つです。

    パフォーマンスデータ

    指標は、マーケティングと広告の領域において最も重要な項目に他なりません。インパクトのある広告のユースケースについて、いくつかの数字を紹介します。

    6.インパクトの強い広告タイプの例

    インパクトのある広告には、さまざまな形やサイズがあり、その汎用性の高さが人気な理由のひとつです。
    広告の種類を紹介します。

    トップスクロール

    トップスクロールバナーは、画面の上部(ページコンテンツの前)に配置され、ウェブサイトを訪れた訪問者が最初に目にするものです。

    トップスクロールバナーは瞬時に広告コンテンツに注目させますが、スクロールすることでユーザビリティを確保し、スクロールインジケーターが組み込まれているため、押し付けがましくありません。通常、利用可能なブラウザウィンドウの高さの80%を占めますが、この数値はパブリッシャーに大きく依存します。

    ミッドスクロール

    ミッドスクロールバナーは、訪問者がウェブサイトをスクロールしている途中に表示されます(ブラウザの幅を100%使用)。バナーは、コンテンツの背後にある広告が体裁よく現れ、記事の中に表示されるため、「視覚効果」を生み出します。ユーザーがテキストを読み進めると、ウェブサイトのコンテンツは再び覆い隠されます。

    ダブル・ミッドスクロール

    ミッドスクロールと同様に、ダブルミッドスクロールもある時点でページに表示され、ページのコンテンツにうまく溶け込みます。訪問者がウェブサイトをスクロールし続けると、広告は再びページコンテンツに覆われます。

    インラインミッドスクロール

    インラインミッドスクロールは、ミッドスクロールやダブルミッドスクロールと同様に、ユーザーがページコンテンツをスクロールする際にパブリッシャーページの中程に表示されるインパクトの強い広告タイプです。

    インラインミッドスクロールは、ブラウザの幅を100%使用する代わりに、パブリッシャーコンテンツの幅にフィットします。広告の高さは好みによって変えることができます。

    シームレススキン

    シームレススキンは、ウェブサイトのコンテンツを広告で「覆い隠す」ことができます。また、連続した1つの広告として作成することも、3つのセクションに分割して作成することも可能です。

    シームレススキンを作成する際、静的、アニメーション、インタラクティブ要素を使用することができます。トップバナーはスクロールして見えなくすることができますが、サイドパネルのコンテンツはページ閲覧中ずっと表示されたままになります。

    フルページテイクオーバー

    フルページテイクオーバー広告は画面を占領し、コンテンツを完全にカバーします。これを実現するには、訪問者が何らかの方法で広告とインタラクトする必要があります(クリックする、意図的に展開するなど)

    アウトストリーム

    アウトストリームは、動画以外のエディトリアルコンテンツ(記事など)に合わせて表示される、インパクトの強い動画広告フォーマットです。

    このタイプの広告は、ページのコンテンツに溶け込み、ユーザーに違和感を抱かせません。 したがって、アウトストリームは、視聴者の興味を引くと同時に、貴社のブランドへの注目を集めるための効果的な方法です。

    フローティング広告

    フローティング広告は、ウェブサイトコンテンツのごく一部を覆う広告バナーで、通常はサイトの隅や画面の下部に表示されます。ユーザーがページをスクロールしても、フローティング広告はコンテンツに固定されたままです。フローティング広告は、静止画、動画、リッチメディア形式で表示することができます。

    7.インパクトのある広告の未来

    インパクトの強い広告は、今後もまだまだ拡大の余地はあります。
    この章では、今後どうなっていくのかを紹介しましょう。

    AR、VR、その他の没入型テクノロジー

    AR、VR、没入型テクノロジーの登場は、インパクトのある広告の転換点であり、ここではそれらがどのように状況を再定義しているかを紹介します。

    ■バーチャル体験
    ユーザーはバーチャルで商品を試すことができ、他に類を見ないパーソナライズされた体験を提供できます。これにより、より多くの情報に基づいた購買と顧客満足に繋げることができます。

    ■没入型ストーリーテリング
    ARとVRは、ブランドが自社のストーリーをインタラクティブに伝えることを可能にします。このストーリーテリング機能により、オーディエンスとの感情的なつながりが深まります。

    ■エンゲージメントの強化
    インタラクティブ広告はエンゲージメントとリテンションを促進し、広告体験をより記憶に残るものにします。

    予測

    インパクトのある広告の未来を予測すると、可能性と課題が見えてきます。

    <インパクトのある広告の可能性と課題>
    ■パーソナライズされたコンテンツ
    ターゲティングはさらに精密になり、個人の嗜好に合わせたコンテンツが提供されます。これにより、エンゲージメントとROIの両方が促進されることが期待できます。

    ■持続可能性への懸念
    データ活用の増加に伴い、倫理的、環境的な配慮が必要となります。責任ある広告配信は今後より不可欠になります。

    ■テクノロジーの統合
    AI、5G、IoTのようなテクノロジーの統合が当たり前になってきます。この統合は、より強固でまとまりのある広告戦略につながると考えられます。

    8.触って遊べるユニークなバナー広告「Eskimi」

    インパクトのある広告の1つに「Eskimi」というリッチメディア特化型の広告媒体があります。Eskimiの主な特徴は主に5つです。

    • インパクトのあるユニークな広告バナー
    • 約80のアドエクスチェンジと接続
    • 高度なブランドセーフティ
    • 豊富なターゲティング
    • リアルタイムでキャンペーンレポートの確認が可能

    世界で2,000以上の企業で導入されており、今後も拡大が見込まれます。

    <クリエイティブ例>

    ここからは実際にEskimiの運用事例をご紹介します。

    Eskimi活用事例(フローティング広告)

    ケニア最大のスーパーマーケット・チェーンであるナイバスは、全国に84店舗を展開しており、以前はテレビ、ラジオ、印刷物などに頼って消費者に宣伝をしていました。そんな中で、Eskimiに出会い、以下の結果に繋げることができました。

    9.まとめ

    インパクトのある広告は今後も更に進化していくと考えられます。
    これらの最先端の広告を取り入れていくことで、Web広告を見慣れたユーザーに響く魅力的な広告配信が可能となり、結果として広告成果を向上する鍵になります。

    本記事でご紹介した、触って遊べるバナー広告「Eskimi」について詳細を知りたい方は、こちらからお気軽にご相談ください。

    ※本記事は「The Rise of High Impact Advertising」を翻訳・加筆しています。

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阿多 佑梨花

2018年秋にギャプライズに入社。前職で2年半、総合通販業界にてアパレルの店舗運営に従事。ギャプライズ入社後、インサイドセールスの経験を経て、現在は自社マーケティングを担当。

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