【C Channel:中山翔子】次世代のインフルエンサーを育てるために
“メディアを通じて世界に日本を発信し日本を元気にする”
このビジョンを掲げ、世界No.1グローバルメディアを目指しているC Channel株式会社。
このグローバルメディアにて、インフルエンサー室 キャスティングディレクターを務める中山 翔子さん。
インフルエンサーを用いてどのようなマーケティングを実施しているのか。下記3つのテーマを聞いてきました。
- 世界中のインフルエンサーを探せるKlearを使ったマーケティング
- インフルエンサーマーケティングのメリット、そして難しさ
- 海外でどのようにインフルエンサーマーケティングを展開しているのか
本稿では中山さんがどのようにKlearを使っているのか、またどのような成果があったのか、実際の施策例と共にご紹介します。
Klearをどのように使っているのか?
「同じ情報が他でも手に入れば、情報そのものはどこで得ても同じです。なので、”誰が”出した情報だから価値がある、と思ってもらえることが必要です。」
C Channelにおいてインフルエンサーのスカウト/育成/キャスティング業務を行っている中山さん。
情報の価値を高める。
この命題を達成するために、中山さんはどのような業務を行っているのか、またインフルエンサー探索ツールKlearをどのように使っているのかを聞きました。
効率よく、適したインフルエンサーを探す
──具体的な業務内容を教えてください。
私の所属するインフルエンサー事業部は、クリエイティブチームとマネージメントチームの2つの組織にわかれています。
マネージメントチームは、主にインフルエンサーのスカウト/育成/キャスティング業務を行い、私はマネージメントチームの全体をみています。
業務における目標としては、「その人ならではの魅力でコンテンツを発信することができる人材」を発掘していくことです。
C CHANNELは情報を発信しているサービスですが、情報そのものの価値はすぐに下がってしまいます。
同じ情報が他でも手に入れば、情報そのものはどこで得ても同じであるためです。だから、「誰が」出した情報だから価値がある、と思ってもらえることが必要となります。
自分の好きなことや、夢中になれること、知識や経験を通して情報発信できる人、そんな人を多く生み出していきたいです。
──業務においてKlearをどのように使っていますか?
スカウト/キャスティングにおいて、インフルエンサーのターゲティングに活用しています。
インフルエンサー個々の育成面でも、プロモーション戦略を立てる際に使用しています。
C CHANNELメディア自体がF1層にリーチしているので、まず、Klearで各インフルエンサーの属性、フォロワー、年齢、時には国も判断要素としてKlearのデータを見ます。
そこでC CHANNELのカテゴリー、例えばヘアー、メイク、そしてファッションそれぞれのカテゴリーにおいて、Klearの指標とそのカテゴリーがマッチしたインフルエンサーを探し出します。
──Klearのどの指標をよく見ますか?
オーディエンスのデモグラフィックをよく活用します。インフルエンサーを決める際は、フォロワーの属性が大きな決めてとなります。
フォロワー数はあまり気にしていません。
フォロワー数よりも、フォロワーが興味のあるハッシュタグ、男女比、あとはクライアント様が要望するイメージとマッチするのかどうかを重要視しています。
──Klearを導入してどのような効果がありましたか?
これまで手作業や感覚で探していたインフルエンサーを、定量データを元に効率よく探すことで工数の削減ができました。
これにより、本来時間を多く割きたいインフルエンサーの育成やプランニングに時間を割けるようになり、業務の精度や効率が上がりました。
──Klear導入前はどのようにインフルエンサーを探していましたか?
無料のツールを使ったり、自分たちで実際にSNSを見ていいね数や、どのようなフォロワーがいるのか目検で探していました。
Klearを使うことで、工数の削減、またインフルエンサーの育成を効率化できています。
──Klearがインフルエンサーの育成に貢献できていると?
はい、注力しているインフルエンサーをC CHANNELのメディアを使って露出させる際、どのように人気をブーストさせるか考慮する際に使っています。
各々にどのようなフォロワー、つまりはファンがついているのかをKlearのデータで把握します。
そして実際のブランディング、プロモーションのプランニング行う際、どの属性のファンを増やしていくのかといった方向性を決める際にKlearのデータは有効です。
価値ある情報を生み出すために
重要視すべきはフォロワー”数”ではない
──実際にインフルエンサーを見つけたあとはどのようなアプローチをとりますか?
ダイレクトメッセージでお声かけします。
例えば「C CHANNELに興味ありませんか?」といった形で話しかけ、実際に一回お会いして案件等のお話をします。
──その後育成していくんですね。育成は具体的にどのように行っていますか?
例えば、弊社所属の”和田さん。”というYouTuberがいるんですが、2018年5月にYouTubeを始めて、2ヶ月半ほどで30万人の登録者数を突破しました。(2018年9月12日現在: 417,189人)
C Channel所属 元美容部員和田さん。
彼女を例にあげると、化粧カテゴリーのYouTuberを参考に、今後どのようなコンテンツ、テーマで情報発信を行うでユーザーの悩みに寄り添えるかといった事を企画会議で話し合い、改善していきます。
また彼女に限らず、どのように登録者数を伸ばしていくか、ユーザーとのコメント等も参考にしながら話し合い、方向性を決めていきます。
──なるほど、育成の際に気をつけることは?
よくインフルエンサーについて、フォロワーの”数”を増やした方がいい、といった見解があります。
この見解に関して様々な捉え方があると思いますが、私は安易に”数”を求めるのではなく、本来付けたい”ファン”を地道につけることが重要だと考えます。
とはいえ、”数”が多いことで相関してリーチ数が増え、これによって認知度が高まることも確かです。
ただ、本当の信頼だとか、発信している情報の価値、つまりは”誰が”発信するかというところとフォロワーの増やし方とのバランスは常に気をつけています。
安易にフォロワー数の増加を図ると、信頼や情報の価値は下がりやすくなります。
この信頼や情報の価値を高めるため、安易にフォロワーは増やさず、Klearの属性データや企画会議で決めた方向性を元に、本来つけたいファンの増加を図っています。
この点に気をつけつつ、専門性や情報性に長けた、その人の魅力でコンテンツを生み出せる次世代のインフルエンサーをどんどん育てていきたいです。
──和田さん。のような専門性/情報性に長けているインフルエンサーを探すのは難しくないですか?
たしかに、難しいです。
ですが、今は専門性や情報性を持った方を重要視しています。
その人が元々持つ情報を発信するだけだったら、その情報の価値は高くありません。
ただ、発信者自身への信頼が高ければ、その情報にさらなる付加価値をつけて情報発信ができると考えています。
例えば、和田さん。が言ったからこそ価値のある情報があると思うんです。
実際、和田さん。の発信によってクライアント様の売上に繋がった例もあります。
現状のフォロワー属性を把握し、ユーザーの声や今後付けたいフォロワーを把握し、これらとインフルエンサーの信頼をかけあわせることで価値ある情報を提供できる、そう考えています。
なので今はKlearでインフルエンサーを探す時もフォロワー数は気にせず、その人が本当に持つ本来の価値を探すことに重点を置いています。
そういった点で、Klearのオーディエンス情報は非常に役立ちます。
さらに、探しているインフルエンサーに結びつきの高い人もレコメンドされるので、新たなインフルエンサーを効率よく発見することもできています。
まとめ
昨今では、フェイクニュースの乱立が問題になっています。
情報が溢れているこの時代だからこそ、情報一つ一つの価値、そして信頼できるか否かが非常に重要な時代です。
このような時代だからこそ、中山さんが心がける「 “誰が”発信しているのか」という考えを持つことは、メディアやPRにおいて、信頼できる情報を配給するために意義深い考えではないでしょうか。
次回、インフルエンサーマーケティングの実情と効果、そしてC Channelの海外展開についてご紹介していきます。(9月末公開予定)
約5億のアカウント情報、5年分のデータベースをもとに、より効果的なインフルエンサーマーケティングを実現できる”klear”の詳細はこちら。

MarTechLab編集部
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