GDO流UAT革命:Contentsquareで切り開く品質向上

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導入事例の概要

担当者プロフィール

  • 加藤 裕稔 様(写真中央)
    ゴルフダイジェスト・オンライン UXD本部 本部長
  • 渡邉 雄一 様(写真左)
    UXD本部 UX推進部 UX企画チーム マネージャー 分析リサーチを担当
  • 小出 安希奈 様(写真右)
    UXD本部 UX推進部 UX企画チーム  分析リサーチを担当
  • 導入企業の基本情報(業種、規模、所在地など)
    株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)
    ゴルフ場予約、ゴルフ用品販売、レッスン事業など
    東京都品川区
    URL:https://www.golfdigest.co.jp/

導入ソリューション

Contentsquare、コンサルティング

課題と目的

導入前の課題はどのようなことがあったのでしょうか?

ゴルフダイジェスト・オンラインは基本的にオンラインでゴルファーの方にサービス提供をしています。

主にゴルフ場予約やゴルフ用品のECの販売などを行っており、メーカーさんとは違って売りというのはサービスしかないということで、常々顧客へより良いサービスを提供するために、顧客の視点で改善点を見つけて改善活動を行い、基本的にはコンバージョンを上げていきたいという課題があります。

そのためには、昔からこのUX企画チームではユーザーテストや定性的な部分での顧客アンケート、顧客満足度調査などを行ってきましたが、実施しているUX調査だけでは時間や人的リソースが膨大になってしまうという問題があり、なかなか効果的な結果が得られないことが懸念されていました。

また、サービスリリース前のサービステストについても、各部門のプロジェクト単位でテスト設計を行い、実際に作っている人がテストする形で行っていましたが、想定外のエラーや作っている人の思い込みによるエラーが完全には出しきれていないという課題を感じていました。

そういった定量的には分からないエラーが、リリース後に表面化してしまうことが起きていたため、リリース前に使えるテストツールを探していました。

以前から顧客の行動を可視化するツールを導入したいという話はありましたが、他社のツールを検討した結果、設定が大変だったりといった理由でマッチするツールを見つけることができずにいました。

しかし、今回Contentsquareというツールを紹介していただき、中身を確認したところ、使えると感じたため、導入を検討することになりました。

導入プロセス

選定のポイントになったことを改めて教えてください

以前検討したツールが「計測タグ」で連携するよりも、そのまま録画するようなツールだったため、個人情報保護の観点から導入が難しいという問題がありました。この処理だけでもハードルが高く、結局導入には至りませんでした。

また、実際に操作するメンバーが使いこなせるか、どのような使い方ができるのかも検討材料として重要でした。さらに、機能の充実も考慮しました。

これまでの顧客行動の可視化ツールは、ただひたすら見る必要があり、朝から毎日1時間、ランダムにセッションを見るという途方もない作業になることがありました。そのため、運用として続かない可能性がありました。そのため、問題点がすぐにわかる調査ができることが重要なポイントでした。

Googleアナリティクスなども同様で、導入後に社内で浸透していく段階になると展開しやすさも重要なポイントとなります。エンジニアしか触れないツールだと、導入しても社内で浸透しない可能性があるため、この点も考慮しました。

導入後に感じている価値

導入後、具体的に感じているメリットがあればご共有いただけますか?

はい、複数のツールを連携させることは、データ関連の連携や手作業での計算など、多くの手間を要する場合があります。しかし、Contentsquareの場合は一つのツールで複数の分析手法を組み合わせて使用することができ、ジャーニー、ファネル、定量、定性的な実際のユーザー行動の可視化など、さまざまな分析を連携して行うことができます。これにより、以下のようなメリットがあります。

      1. 効率的な分析: 複数のツールを使わずに一つのツールで分析を行うことで、データの連携や手作業の手間を省くことができます。これにより、分析作業の効率が向上し、時間と労力を節約することができます。
      2. 総合的な分析: 一つのツールで複数の分析手法を組み合わせることにより、総合的な分析が可能となります。例えば、カスタマージャーニー分析において、リバース分析を行うことができるツールは限られています。しかし、Contentsquareのようなツールでは、リバース分析を含めたさまざまな分析手法を一つのボード内で行うことができます。
      3. データの一元管理: 複数のツールを使用する場合、データの管理や統合が難しくなることがあります。一つのツールで複数の分析手法を行うことにより、データの一元管理が可能となります。これにより、データの整合性や一貫性を確保することができます。
      4. 統合的な洞察の獲得: 複数の分析手法を組み合わせることにより、より統合的な洞察を獲得することができます。例えば、ヒートマップやクリック率の分析を組み合わせて行うことで、ユーザーの行動パターンや優先度を把握することができます。これにより、より効果的な意思決定や改善策の立案が可能となります。

以上のように、一つのツールで複数の分析手法を連携して使用することは、効率的な分析や総合的な洞察の獲得につながります。また、データの一元管理や統合的な分析の実現も可能となると感じています。

印象に残っている分析結果はありますか?

一番は事前決済のチケット型ゴルフ場予約サービスは、ゴルフ場の予約と支払いを事前に行うことができるサービスです。通常のゴルフ場予約では、プレー後に現地で支払いを行う必要がありますが、このサービスでは事前にチケットを購入することで、支払い手続きを簡略化することができます。しかし、デメリットとしてキャンセルやチケットの返品ができないというものがあります。

セッションリプレイを確認してみたところ、日程の変更もできないと思われているようで、最後の購入のクリックをするところで二の足を踏んでるユーザーが非常に多いっていうことが分かりました。

あともう一つ、ゴルフ場の1人予約というサービスがありまして、他の1人予約ゴルファー同士、組み合わせてラウンドができる『お1人様向けのゴルフ予約サービス』があるんですね。そのルールというか予約までの流れがちょっとわかりづらい部分があったようで、途中で離脱するユーザーさんがいらっしゃっいました。

その約1人予約というサービスを、あらかじめユーザーさんにわかりやすく説明するように、動線を設けたんですね。それによってPC版でCV率が未実施に比べ2.6ポイント高い結果となりました。

活動を通じて波及していった効果や期待していることはありますか?

Contentsquareを使った開発のサービスリリース前のUAT(User Acceptance Test)は、従来のテスト手法と比べて革命的な使い方です。従来はテストケースを作成し、限られた被験者や開発者が手動でテストを行うことが一般的でした。しかし、この方法ではバグが見落とされることが多くありました。

一方、社内の100人のテスターを利用することで、テストカバレッジを大幅に向上させることができます。社内リソースを活用することで、外部のテスターを雇う必要がなくなり、コストを削減することができます。また、社内全体にテストの進捗や結果を共有することで、社員の間での情報共有や意識の高揚を促すこともできます。

このようなUATの取り組みは、長期的には自社のサービスに対する社員の関与や理解を深めることにつながります。社内全体で開発の進捗やテストの取り組みが共有されることで、社員が自社のサービスに対してより積極的に関与し、品質向上に寄与することが期待されます。また、社員が自社のサービスに関心を持ち、改善の提案やフィードバックを行うことも可能となります。

このような好循環が形成されることで、サービスの品質向上や社員のモチベーション向上につながると期待されます。

今後行っていきたいこと

これまでの実績を踏まえて今後取り組んでいきたいことはありますか?

将来的には、現在、ゴルフ場の予約サービスとスコア管理アプリに導入されているContentsquareを、さらに広範囲に展開する予定です。具体的には、以下の展開を予定しています。

      1. 予約アプリへの展開: 現在はゴルフ場の予約サービスにツールを導入していますが、今後は他の予約アプリにも展開する予定です。これにより、他の施設やイベントの予約も効率的に行うことができます。
      2. ECへの展開: さらに、ツールをEC(電子商取引)にも展開する予定です。これにより、オンラインショップの運営や商品の管理、顧客の注文処理などを効率化することができます。
      3. Find & Fixを活用したシステム部門でのエラー検知: ツールを活用して、システム部門でのエラー検知や問題の解決を行う予定です。Find & Fixは、システムの異常を検知し、自動的に修正する機能です。これにより、システムの安定性や信頼性を向上させることができます。

将来的には、マーケティングだけでなく、開発、営業、デザイナーなど、さまざまな役割の人々がツールを標準的に使用できるようにすることを目指しています。これにより、業務の効率化や生産性の向上、品質の向上など、さまざまな利点が期待されます。

ただし、ツールの展開には適切な計画とリソース管理が必要です。また、ツールの導入に伴うトレーニングやサポート体制としてギャプライズさんに協力していただきたいと考えています。

ギャプライズに対して

実際に製品を使用した顧客の声や感想

ギャプライズさんが要望に迅速に対応していることは、運用面で非常に助かります。適切なサポートが提供されることで、問題や課題が迅速に解決され、業務の停止や遅延を最小限に抑えることができています。

ギャプライズ担当者の声

世界中を見ても、Contentsquareをここまで積極的に活用しているお客様は他にはいないと自信を持っています。特にユーザーアクセプタンステスト(UAT)において、Contentsquareが提供する可能性に私たち自身も驚かされました。

このプロジェクトに基づき、執行役員の志賀様がセミナーで講演された際、UI/UX改善チームとシステム開発チームがContentsquareを介して、共通の視点で問題を見ることができるようになったとのお話は、私たちに大きな感動を与えました。

 

GDO様の社内文化の進化と成果創出を今後も支援できることを楽しみにしています。

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今本 たかひろ/MarTechLab編集長(仮)

料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。

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