事業成長に直結させる、しゅふJOBパート流Webサイト改善

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Webサイトの改善活動をしていても、「1つの改善が、どのくらい売上や利益にインパクトに繋がっているかわからない」とお悩みの企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回、主婦に特化した求人サイト「しゅふJOBパート」を運営されている、株式会社ビースタイルの國府田さまと宮田さまにインタビューを通じて、Webサイト改善の効果検証方法ついてお伺いしました。

 

1.業務やミッションについて

-貴社におけるWebサイト改善チームのミッションを教えてください。

株式会社ビースタイル
ネットマーケティングユニット サブマネージャー
宮田 翔 さま

(宮田さま)
求人サイト「しゅふJOBパート」のWebサイト改善を通じた会社の売上利益向上をミッションとしています。

指標としては、求人サイトの「全体応募数」に加え、1応募あたりの「単価」も分析することで、より会社の利益に貢献するにはどうすべきか考えて施策に取り組んでいます。

https://part.shufu-job.jp/

-主婦に特化した求人サイトとのことですが、どのような視点を大事にしていますか?
(宮田さま)
やはりユーザー視点を重要視しています。
主婦といっても様々な方がいらっしゃるので、具体的なペルソナを描いています。

例えば、
・40代主婦
・過去正社員事務経験あり
・結婚を機に退職し、子育てがひと段落したのでパートアルバイトを探している
・家事や子供の送り迎えもあるので勤務時間としては10時~16時の間で働きたい
・フルタイムではなく週3日で働きたい
といった人物です。

チームメンバーで詳細な人物像を共有した上で、どういった施策を打つべきか、改善施策
を出すようにしています。

-ペルソナはどのように作られているのですか?
(宮田さま)
定量的な面ではGoogleアナリティクスや行動ログデータなどを活用しています。
定性的な面では、過去のユーザーアンケート結果や実施したABテスト結果から見えた行動特性をもとにペルソナを作成しています。

2.一つの改善がいくらの売り上げにつながっているのかわからなかった

-当時抱えていた課題について教えてください。

株式会社ビースタイル
テクノロジー&マーケティング部
新ビジネス 開発プロデューザー
國府田 嘉昭 さま

(國府田さま)
Webサイト改善が、本当に成功しているのか、失敗しているのかがわからなかったことです。

以前は、
・どれくらい勝っていて
・どれくらい会社の売上利益に貢献していて
・だからいくら投資する価値があるよね
という点を評価できていない状態でした。

Webサイトの規模が拡大し、一つの改善施策に対する経済効果が高くなってきたため、定量と定性を含めたグロースハックのフレームワークを作って回していきたいと考えるようになりました。

-ABテストツールOptimizelyとサイト分析ツールClicktaleを導入頂いた決め手を教えてください。
(宮田さま)
最初の段階では、どういった施策をどのくらい回せるのか見えていない状態でした。そのため、ある程度様々な施策に対応可能な自由度のある機能を求めて、いくつかのサービスを比較していました。

主なポイントとしては
・機能面の自由度
・料金体系
・コンサルティングサービス(始めた頃は必要だったため)
の3点です。

3.【改善事例1】応募完了率が8%向上した、経済効果No.1テスト

-コンバージョン率だけでなく実際の売上利益への貢献度まで計算されていますが、過去の改善施策の中で最も効果が高かった改善事例を教えてください。

(宮田さま)
応募フォームの「自己PR・備考欄をアコーディオンで隠す」というテストです。

自己PRをしっかり入力するユーザー特性

元々ユーザーの傾向として、7割の方が自己PR欄をしっかり入力する傾向にありました。
実際に、以前フォーム専用分析ツールを導入していた際、自己PR・備考欄に留まっている時間が長く、平均300秒ほど滞在しているという数値が出ていました。

[参考]自己PR欄をしっかり入力するユーザー動画(Clicktaleセッションプレイヤーの動画より)

求人サイトのポリシーとのバランス

競合求人サイトを見ると、自己PR・備考欄を設けていない企業が多い傾向です。
しかし、「しゅふJOBパートでも無くすべきか」というのは別問題です。

求人掲載企業からすれば、「しゅふJOBパート」の自己PRが提供されることで、求職者情報の「質」が担保されている可能性があります。
質に対するポリシーをとるか、より応募フォームを簡易的にして応募数を上げるか、という問題はかなり悩みました。

社内での議論の結果、ABテストを実施し応募数に対するインパクトを検証し、「質」への懸念については採用率の変動までチェックすることにしました。

過去200回以上のABテストで最も高い事業インパクト

ABテストの結果、応募フォームから完了率は8%アップと、かなりインパクトが大きい結果となりました。

もともと賛否両論の声があったテストでしたが、現場の事業部長と密に目的共有を図ってテストを実行し、各種データを分析しても経済効果が上回ると判断できたため本番反映も実現しました。

さらに、
・採用率の低下なし
・コンバージョン率向上により広告採算性も向上し、配信額増加
・広告経由で増加したユーザーもコンバージョン率、採用率ともに高い水準を維持

という結果になりました。

過去2年間の改善活動の中で、最も成果を上げた施策となりました。

4.【事例2】離脱を防ぐ、求人詳細ページ応募条件の表示テスト

求人情報を熟読し検討する行動傾向

過去のユーザーアンケートやABテスト結果から、主婦の方は求人情報を熟読し検討して応募する行動傾向がありました。

元々ユーザーアンケートでも「職場から長年離れている自分が応募して、本当に採用されるのだろうか」という不安を抱えたユーザーが多くいらっしゃいました。
それらを考慮した際、応募資格の条件を見て離脱するユーザーが多いという仮説が立ちました。

ユーザーの後押しとなる情報を付与できれば応募率が高まるのではないかという定性的な発想から、求人詳細ページの「応募資格」項目内に「未経験OK」「ブランクOK」のタグを配置するテストを実施しました。

「未経験者歓迎」「ブランクOK」は人気の条件ですので、応募増加にも寄与するのではないかと考えました。

ABテスト実施し、
・応募フォーム遷移率0.36%向上
・応募完了率0.24%向上

という結果になりました。

Clicktaleのヒートマップで見ると、わずかながら募集情報項目を注視している傾向があります。
これまで応募資格の多さに不安を感じ離脱したユーザーも、「未経験者歓迎」「ブランクOK」タグありでは不安を感じつつ、内容を読んで問題なければ応募するような導線が形成されたと考えられます。

5.重要なのは経営とデジタルマーケティングをつなげること

チームメンバーが2名から10名へ拡大

-体制作りで悩まれている企業様も多いのですが、貴社が意識している事を教えてください。
(國府田さま)
当初は、やはり経営陣や他チームから「なにをKPIとしているの?」といった疑問を投げかけられていました。

私は、経営陣をはじめ社内に対しても、定量的に説明責任を果たすように意識しています。
例えば、「ABテストで勝った」といっても、それが本当に経営指標と連動しているかどうか?が重要だからです。

ABテストの良さは、オリジナルとテストパターンを比較したときに、「何%勝利したのか明確にわかる」ことです。
その改善率を元に、純増効果を出し、経営指標に対するインパクトを計算し報告するようにしています。

「経営と一気通貫で取り組めるかどうか」が成功のカギだと考えています。

ABテストで勝った数字さえ疑う

(國府田さま)
先ほどABテストは明確な差がわかるとお話ししましたが、私たちは「勝った数字でさえも疑う」ようにしています。

結果は大事ですが、それ以上に「なぜ勝ったのか?」という要因を突き詰めることが重要です。あらゆる角度から検証し、より精度の高い検証が必要になれば、ABテストをやり直すこともあります。

(宮田さま)
自分たちの成果を自ら緻密に検証し、経営指標とより正確に連動する努力をしています。

やり続けた結果、経営陣や他チームからの信頼につながり、よりデジタル領域を任せてもらえ、投資判断をしてもらいやすくなります。
厳しい目で成果を追うことは、結果自分たちの将来の自由度につながります。

6.改善レベルではなく発明レベルのものを

-今後はどのような取り組みを考えていらっしゃいますか?
(國府田さま)
当初の課題感に対しては体制などが整ってきたのもあり、現状80点くらいだと考えています。

いま新たに考えていることは、改善レベルではなく発明レベルの「イノベーションを起こす」という視点をもっと強化することです。
なぜならばABテストはあくまで、「今ある機能をよりよくするもの」であるためです。

現在ない機能を追加することで、よりユーザーのためになり、結果経営にインパクトを与えたいです。

定性的なアイデアや、顧客アンケートなどの既存手法はもちろんのこと、
ABテストで鍛えあげたデータドリブンなチームの強みを掛け合わせてイノベーションレベルの機能提案をしていく必要があると考えています。

-國府田さま、宮田さま、ありがとうございました。

自社のサイト改善で、
・何からはじめればいいかわからない
・やっているけど成果がなかなか上がらない
とお悩みの方は、5つのフェーズで分かる、サイト改善やることマニュアルを是非ご覧ください!

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勝見 理恵 MarTechLab編集長

勝見 理恵 MarTechLab編集長

2012年ギャプライズ入社。 5年間WEB集客コンサルタントとしてクライアントワークに携わり、リスティング広告からFacebook・Instagram・TwitterなどのSNS広告まで幅広く活用。 ClicktaleやOptimizelyを活用したサイト改善コンサルタントを経て、現在は自社のマーケティング担当。

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