インフルエンサーの活躍舞台を創る【C Channel森川社長】
「トレンドを生みだす世界No.1コミュニケーションメディアを目指す」をビジョンに国内ではF1層に強みをもつメディアC CHANNELなどの【メディア事業】をはじめ、【eコマース事業】【海外事業を展開】しており、インフルエンサー・メディア・イベント運営などを行っているC Channel社の森川社長から最新のインフルエンサー事情について伺いました。
1.C Channel社のインフルエンサー&クリッパー
C Channel社の主軸であるメディアC CHANNELでは、女性の「知りたい」を1分で解決できるよう、様々なジャンルにて海外合わせ月間2,500本以上の縦動画が展開されています。
そのほかにも同社では女の子ターゲットに強いインフルエンサーネットワークの構築と、海外オーディエンスへの発信の支援も行い、インフルエンサーの活躍できる舞台の提供とサポートを行っています。
C CHANNELなどの自社メディア運営やコンテンツ制作だけでなく、YouTubeクリエイターや、インフルエンサーのみなさんのマネジメント事業も行っています。
日常のコンテンツ制作への親身なアドバイスはもちろん、国内・海外の自社メディアでの出演機会の提供など、C Channelにしかできないサポートも。
あなたも、”好き”や”楽しい”を、お仕事にしてみませんか?
[引用]あなたの個性で、世界を笑顔に
クライアント企業からPRの依頼を受けて撮影・制作される動画は月40~50本程。所属インフルエンサー、公式クリッパー、クリッパーが1,2週間程かけて制作を行います。
-改めて、一般的なインフルエンサーとクリッパーの違いはなんでしょうか?
クリッパーは動画でHow toを伝えることに特化しているインフルエンサーです。
動画制作で大切なのは、動画内で
始めた当時は、個人で動画を作ることが当たり前ではなかったので、
最近のF1層の間ではYouTubeやTikTokの流行りなどもあり、一般的になりました。
-直近では、どの業界からのお仕事の依頼が多いのでしょうか。
メディアC CHANNELと相性が良い業界ですと化粧品業界と食品業界、
クリッパーが出演し商品を紹介するHow to動画広告や、インフルエンサーマーケティングが多いです。
-依頼から動画制作に至るまではどの様なステップを踏むのでしょうか。
クリッパー含む、動画インフルエンサーのお仕事の場合は
①企業から依頼が来る
②営業担当が商品に詳しいインフルエンサー何人かをピックアップ
③企業にて制作者を決定する
ことが多いです。
選定期間中で必要な際にはインフルエンサーと企業の面接の機会を設定もします。
インフルエンサーのいままでの制作コンテンツの確認等を経て、最終決定はクライアントの担当者が「任せたい」と思う人に決まることがほとんどです。
営業担当がインフルエンサーをピックアップする際には、クライアント企業や商品との相性を見ることを大切にしていますね。
インフルエンサーにはタイプがあり、幅広く認知を拡げるのが得意な方と、
クライアントがリーチを求めているのか、コンバージョンを求めているのかで選定するタイプが変わってきます。
例えばコンバージョンに強い「個性的なクリッパー」ですね。いわゆるマイクロインフルエンサーで、特定のテーマに対してコアなファンがついているため、商品との相性が良ければそのファンたちに深く響きます。
なかには最初の依頼時からクライアントがクリッパーを指定される場合もあります。
特別施策を打っていないのに「何故か最近売れ行きが良い」と担当者さんが調べたりすると、そのクリッパーが紹介していたからというような背景があるようです。
インフルエンサーマーケティングツールKlearではSNS上の1投稿あたりの平均リーチ数と平均エンゲージメント数を見ることが出来るので、インフルエンサーの影響力が瞬時に分析できます。
【Klearで見るインフルエンサーのSNSアカウントでのリーチとエンゲージメント数】
2.仕事が来るインフルエンサーとは
-仕事が来るインフルエンサー(クリッパー)の特色があれば教えてください
仕事が良くくる方の特徴としては下記3つですね。
・商品が好きということが周りに伝わっている方
・動画作りこむ努力をしている方
・発信し続けられる方
頑張ってくれるインフルエンサーに企業が仕事を依頼されることが多いです。
今では動画制作も一般的になりカテゴリー(得意分野)分けまでできる用になってきました。
C CHANNELで人気なカテゴリーもメイクやヘアアレンジ、
クリッパーは芸能人ではないため、食事も服もメイクも、と様々な商品の紹介をするような事はあまりなく、より好きなものに特化して配信を行っている人が多いですね。
得意領域を作ることは生き残るために必要かと思いますが、その領域が狭くても難しいので自主的に勉強をして日々の変化に柔軟に対応している方が強いです。
【例:Klearで見るひよんさんのSNSで影響力がある分野】
Klearではインフルエンサーの投稿に「いいね、コメントをした人」(=オーディエンス)の情報を取得することが可能です。
ひよんさんは上記のトピックやハッシュタグに興味があるオーディエンスにリーチしているということが分かります。
3.C Channel社のインフルエンサーとの付き合い方
-まず、C Channel社でお仕事が出来るようになるためにはどの様な入り口があるのでしょうか?
サイトからの応募、mysta(※1)でのオーディション、スタッフからのリクルーティング、があります。
昔から雑誌のオーディションに応募し芸能界入りを目指す方がいたかと思いますが、インフルエンサーという影響力を持った一般の方が多く出現し現在ではクリッパーやインフルエンサーに応募される方の裾野が広がり、誰でも応募できるようになって来ています。
-クリッパーの方々に炎上回避のガイドラインなどを伝えていますか?
コンテンツの制作時にはクリッパーの表現の自由を大切にして制作は任せています。もともと常識がありリスクが感じられない、安心感のある人と契約していますしね。
それでも、慣れていない方や若いクリッパー志望の方もいらっしゃいますので、3か月に一回程の頻度で懇親会含めてセミナーを開催して半分の時間は当社からの説明に充てています。
内容としては個人業者としての正しい納税知識を持っていただくため税理士の先生をお呼びしてお話頂いたり、直近でのビジネス寄りのテーマでは「D2CサイトとECビジネスについて」や「アフィリエイトビジネスで成功するには」などの講習も行いました。
セミナーの後半には交流の時間を設けているのですが、インフルエンサーとしての先輩と後輩の関係性の中で必要な情報が共有されているようです。
また、制作したコンテンツの内容は投稿前に別会社にてコンプライアンスや表現のチェックを依頼しているので問題になる投稿がされないような運営をしています。
(※1)mysta(マイスタ)はスターの卵を応援するオーディションの新規事業。アプリ内にて投稿者がアピール動画を投稿し一般視聴者が応援ポイントを使って投稿者を応援するシステム。ランキング上位になった方には他社配信番組や映画出演などの権利が与えられる。
4.中国でなりたい職業No1「インフルエンサー」
-中国のKOL(※2)事業にも力を入れていらっしゃいますが、日本とはどの様に違いますか?
中国でインフルエンサーは女性のなりたい職業の1位にまでなって
既にインフルエンサーになるための学校なども設立されています。学校では本格的な動画の制作が行われており、校内にはスタジオあって、講師の前で商品の紹介やトークをして振り返りまで行う授業や、商品の持ち方を教えてもらう授業、ペアで突っ込んだり突っ込まれたりするような授業など、どれも実践的なもので、中国ではそれくらいインフルエンサーが浸透しています。
今中国で人気なトピックとしては【美容】【食】【ダイエット】【整形】だと思います。
整形をして理想に近づいていく過程をUPされている方や、家にいる8時間を全て配信される方なども中国にはいらっしゃるので、配信内容も日本とは違う部分も多くありますね。
他のアジアも、中国の延長線で華僑の方々が主なターゲットだと考えています。アジアという大きなくくりの中での直近の流行りも【KOL】と【KPOP】が2大ブームだと感じます。
ですが、国によって好まれるインフルエンサーの質は違います。
日本ではかわいさが売りなっている方が多く、目立ちすぎないような雰囲気がありますが中国の方は叩かれることも乗り越えられるほど強く、時には強すぎて付き合い方が難しいと感じる時さえあります。しかし、そのような強くセクシーな女性が人気なのは国民性なのでしょうね。
中国でのKOLグランプリ選出を行った際は、ステージ上で「何故自分が選ばれないのか」という騒動が起きかねなかったため、グランプリの方だけが残る方式を取ったほどです。
国民性はやはり国ごとに違いますのでその国に合うインフルエンサーはどの様な人なのか情報を得る事は必要です。
中国のKOLはどちらかというと、芸能人的気質があり、カリスマ性が憧れの対象になっています。
そのほかのアジア諸国では、欧米ファッションへのアンテナ感度が高いです。そこに日本や韓国の影響をミックスして自分のスタイルを作っていて、どちらかというとカワイイよりキレイが主流です。
(※2)KOL(Key Opinion Leader)。中国のインフルエンサー。
5.海外でインフルエンサーマーケティングを成功させるには
―海外でインフルエンサーマーケティングを成功させるために大切なことはなんでしょうか?
都市部は日本と考え方が近く、【本当に良いものなのか】という情報が収集されています。一方、地方はまだモノに飢えているので、昔の日本のように【人気のインフルエンサーが紹介すれば売れる】傾向があります。
海外でのインフルエンサーマーケティング成功のために必要な事項としては、どのようなインフルエンサーがその国のオーディエンスに好まれる人かをきちんと見極めることではないでしょうか。
各国での特徴をきちんと把握することが重要なため、C Channelではその国でインフルエンサーに強い現地企業との提携を行っています。
日本で人気のあるインフルエンサーが他の国で同じように投稿してもそこまでの影響力はなく、日本好きなファンのみへのリーチになると思います。日本人クリッパーが中国のオーディエンス用に動画を制作する時はメイクや口調を強めにする事などもあり、ローカライズさせていますね。
KlearではInstagram、Twitterの公開アカウント情報を見ることができるため、各国の特性と人気のあるインフルエンサーを調べていくことが可能です。
【Klearアカウント分析画面:どこの国にオーディエンスがいるのか分析画面】
6.森川社長の今後の展望
―最後に、今後森川社長が注力していくことは何か、教えてください。
はい、今後もメディア事業のC CHANNELとmama+(※3)には力を入れていきます。また、自社ブランドの立ち上げにも力を入れ、海外展開して行きます。
もともと、日本では女性の活躍の場が少ないと感じ、夢を持っている人が活躍できる場を提供したい思いもあり、C Channel社を設立しました。mystaも自分のやりたいことを追い安定した職がない人も食べていけるようにと企画されたものです。
C Channelは女性が自身をブランド化し、ビジネスとして形にできるように手伝って行きながら、たくさんの女性が活躍できるプラットフォームとして大きくなって行きたいと思います。
C Channel社も利用しているKlearについての詳しいご説明はこちらからお問い合わせください。
(※3)mama+がんばりすぎている現代のママにママ目線の信頼できる情報を配信する動画メディア
MarTechLab編集部
このブログでは、ABテスト、サイト改善、UI/UXデザイン、広告最適化、インフルエンサーマーケティングなど、多岐にわたるトピックを取り扱っています。また、業界の専門家にインタビューを行い、実際の事例や成功事例を紹介することで、読者に有益なインサイトとアイデアを提供しています。