5年間慣れ親しんだGoogleオプティマイズからの切替で重要視したこと
「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、会計・人事労務などの統合型経営プラットフォームの開発・提供するfreee様。
2023年9月に迫ったGoogleオプティマイズのサポート終了のリリースを受けて、数ある代替ソリューションの中から、AB Tastyをご選定いただきました。
今回、中心となって選定に関わられた恩田様にお話を伺いました。
目次
担当者様の領域やミッション
まずは貴社のサービスを教えてください。
freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」 をミッションに掲げ、「アイデアやパッションやスキルがあればだれでも、ビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォーム」の実現を目指してサービスの開発及び提供をしております。
大胆に、スピード感をもってアイデアを具現化することができるスモールビジネスは、様々なイノベーションを生むと同時に、大企業を刺激して世の中全体に新たなムーブメントを起こすことができる存在だと考えております。
恩田様の担当領域とミッションを教えてください。
私は事業部を横断した部署で、社内利用されるマーケティングツールの導入/運用/サポート/分析などに従事しており、主な担当は、Google Analytics や Google Tag Manager などの Google Marketing Platform のツールを担当しています。
並行して、今回のGoogleオプティマイズ終了のリリースをもとに、次期ABテストツールの選定を担当しました。
freee様にとってのABテストとは?
CX活動におけるABテストの役割は?
さまざまな目的を持ったユーザーに対して、適切な情報と導線を提供するための手段と捉えています。
ちなみに、freeeでは、広告、SEO、マーケター、エンジニアなどさまざまな属性のマーケティングツール利用者がいますが、組織横断的にCXに対する取り組みを行なっていく上で、共通のツールを使っていくことは重要な要素となります。
例えばどのような活用場面があるのでしょう?
例えばfreeeでは「バックオフィスの基礎知識(KB)」という、だれもが自由に自然体で経営できる体験を目指すため、給与計算や請求書・会社設立・開業・確定申告などの悩みを一挙に解決できる、「バックオフィスの教科書」のような存在を目指してメディアを運営しています。
KBで行ってきたこととしては、ロングテールのクエリも多いが、特定のクエリをターゲットにしてどういったCTAテストを設計するかです。
一例として、バックオフィス用語を検索するユーザーは、検索した段階では気付かなかったニーズに、記事を読み進めているうちに気付くことがあると考えています。
そうした様々なニーズを持ったユーザーに適切に訴求できるCTAを目指すため、CTAのデザイン・コピー・設置位置などを、A/Bテストを繰り返しながら試しています。
導入の背景と選定ポイントは?
実施しているABテストの役割とツール選定で考慮した点はなんですか?
仮説・検証・振り返りが重要と考えています。規模の大きい施策では、施策の要否を判断するフォーマットをもとに価値のある施策であるか議論がされますし、また、Qごとに施策の振り返りをすることも重要になりますね。
それまでは Googleオプティマイズ360 を5年継続して利用しており、社内でも広く利用されていたため、⻑く利用する上で 『統制』『安全性』『自由な利用』 のそれぞれのバランスを検討し、新しいツールの選定を進めました。
切替を検討する上で、重要視したポイントはどんなことでしたか?
ユーザー権限の統制がとれるか、そしてコンテナを分割した時に安全性が保てるかといった部分は重要視しました。
そして、全体で見た時に運用コストを下げられるかは重要でした。ポイントとしては「Googleオプティマイズに慣れた作業者がそのまま移行できるか」「ノンエンジニアでも簡単に操作できるか」「運用サポートの工数を削減できるか」の3点です。
他に検討したツールは?
AB Tasty以外に比較検討したツールはありましたか?
国内3社、国外3社の計6社の中から検討しました。それ以外にも見たツールはありましたが、やりたいことや機能的に検討段階で絞り込みました。
AB Tastyを選ばれたポイントはどんなところでしたか?
機能面だとノンエンジニアをターゲットにした機能が豊富だったこと、そして直近で日本語対応の予定があったことで安心感がありました。他ツール同様にGA4連携が可能であることもポイントでした。
実は、サポートに日本語がリリースされました
ほんとですか!?それは嬉しいです。早速、実装して欲しいです。
※AB Tasty 日本語でのサービス提供開始(2023.7.25リリース)
導入から約2ヶ月(インタビュー時)経過して、想定と違ったことなどはありますか?
Helpやdevelopersが充実しているため、Googleオプティマイズからの移行もスムーズに対応できています。
また、これは嬉しい誤算なのですが、検討時にはそれほど意識していなかったパーソナライズ機能について、想像以上にさまざまな応用ができそうということで、社内でも施策の幅が広がると期待しています。
ご協力ありがとうございました!
聞き手:ギャプライズ大島・今本
今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。