数字で分かるマイクロインフルエンサーの重要性
インフルエンサーマーケティング市場が盛り上がる中、様々なインフルエンサーが乱立しています。
今までは、フォロワー数がインフルエンサーの価値と考えられていましたが、その定義は変わりつつあります。
今後インフルエンサー施策を進める中で、どのようなインフルエンサーに依頼すべきなのか?
特に昨今注目されている「マイクロインフルエンサー」について見ていきましょう。
1.広告投稿におけるマイクロインフルエンサーの効果
全世界の約5億アカウント分の情報を持つ、インフルエンサーマーケティングツール「Klear」のデータ分析チームが、マイクロインフルエンサーに関する調査のため、100万人以上のインスタグラムのインフルエンサーを分析し、インフルエンサーを下記の2つのグループに定義しました。
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- セレブリティーレベル:Klear上の影響力指数が80以上のインフルエンサー
- マイクロインフルエンサーレベル:Klear上の影響力指数が50~80のユーザー
*Klear上の影響力指標とは100を最大とし、実際にどの程度投稿が見られているか、エンゲージメント、フォロワー数等の指標から算出したものとなります。
そして、分析チームが上記の2種類のインフルエンサーのパフォーマンスを比較したところ、下記の内容が調査で明らかになりました。
マイクロインフルエンサーの方が広告投稿において、高いパフォーマンスを発揮
右図をご覧ください。これは上記のインフルエンサー種類別に、広告投稿のパフォーマンスを比較したものです。オレンジのグラフは広告投稿のエンゲージメント率、青色のグラフはオーガニック投稿のエンゲージメントを表しています。
マイクロインフルエンサーの広告投稿は、オーガニック投稿に対し、
最大47%までエンゲージメントの伸びを獲得した一方、セレブリティインフルエンサーの場合、
最大14%のエンゲージメントが下落しています。
つまり、マイクロインフルエンサーの方が、フォロワーに嫌われることなく、広告投稿においてより高いパフォーマンスを発揮していることが分かります。
マイクロインフルエンサーは2倍のエンゲージメント率を獲得
こちらは、インフルエンサー種類別にオーガニック投稿と広告投稿のエンゲージメントを比較したものです。
マイクロインフルエンサーはセレブリティの
2倍のエンゲージメント率を獲得しており、マイクロインフルエンサーが有効であることが分かります。
「3倍のいいね数」を獲得するマイクロインフルエンサー
では、「いいね数」における違いはどうでしょうか?
右図はインフルエンサーの種類別に、広告投稿とオーガニック投稿の「いいね数」を比較したものです。
(オレンジのグラフは広告投稿のフォロワー1000人あたりのいいね数、青のグラフはオーガニック投稿の同数値を表しています)
セレブリティと比較して、マイクロインフルエンサーは投稿に対して、3倍の「いいね数」を獲得しており、「いいね数」の指数においても高いパフォーマンスを発揮していることが分かります。
高いコメント率を誇るマイクロインフルエンサー
セレブリティは広告投稿に対する平均コメント率が
劇的に下がる一方で、
マイクロインフルエンサーはコメント率が上昇しており、マイクロインフルエンサーはより効果的にフォロワーの興味・関心を高めることができるといえます。
2.マイクロインフルエンサーが効果的な3つの理由
より多くの人数にリーチするセレブリティに対して、マイクロインフルエンサーはより個人個人にリーチします。上記の表のマイクロインフルエンサーへのいいね数・コメント率の高さから分かるように、マイクロインフルエンサーの場合、より多くのフォロワーがその投稿をいいね、シェア、コメントするなど、積極的に話題にしています。
この話題にする「行動」こそが重要な鍵となります。
もちろん、フォロワー数が膨大なセレブリティは「認知」をもたらします。しかし、マイクロインフルエンサーは更にその先にある「行動」につなげることができるのです。だからこそ、マイクロインフルエンサーが重要な存在となっているのです。
フォロワーを人の集団ではなくコミュニティと捉える
初期段階のインフルエンサーの投稿に何もコメントがない状況をみたことはありませんか?インフルエンサーはフォロワーとのコミュニケーションにやりがいや喜びを感じます。しかしフォロワー数が増え、影響力が高まるにつれて、それは難しくなります。実際、一章で述べたようにフォロワー数の多いセレブリティと比較し、マイクロインフルエンサーの方が、投稿へのコメント率が高いのです。
だからこそ、初期のインフルエンサーはフォロワーとのコミュニケーションが必要不可欠なのです。
フォロワーとインフルエンサーの関連性の高さ
何百万人のフォロワーを抱えるセレブリティタイプのインフルエンサーについて考えてみましょう。彼らのフォロワー層は幅広く、フォロワーの興味も様々です。
では一方、フォロワー数が5万人のインフルエンサーの場合はどうでしょうか? フォロワー数が数万人レベルのマイクロインフルエンサーは、ある特定の分野に絞って投稿します。例えば、毎日ジムに通い、トレーニング内容を投稿するフィットネス系インフルエンサーは、自然とフィットネス情報に興味のある人々にフォローされる可能性が高くなります。
セレブリティが何の共通点もない幅広いフォロワーにリーチする一方で、
マイクロインフルエンサーはよりニッチなフォロワーを獲得しているのです。
フォロワーの個人的な関係性が生む信頼性
マイクロインフルエンサーのフォロワーには友達、家族や、オフラインでの知り合いなどが多くいます。一方、何十万人ものフォロワーを抱えるインフルエンサーのように、フォロワー数が増えれば、個人的な関係性があるフォロワーの割合が減るのは当然といえます。
だからこそ、マイクロインフルエンサーはフォロワーとの関係性の深さが重要になるのです。
3.起用すべき正しいインフルエンサーを選びましょう
マーケターは常に素晴らしいコンテンツで、ターゲットの興味を引く最適な方法を探しています。上記の調査結果は、ブランドパートナーとしてセレブリティーよりマイクロインフルエンサーを起用することが、価値ある選択であると示しています。
また、セレブリティーの起用にはそれ相応の予算が必要とされますが、マイクロインフルエンサーは予算内で効果的な価値を提供することでしょう。今後、インフルエンサー施策を考えていきたいという方は、「【最新】インフルエンサーマーケティングレポート2019」というレポートを無料で配布しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。
種橋由夏
2018年5月ギャプライズ入社。インターン生。インフルエンサーマーケティングツール「Klear」担当。