AB Tastyをわかりやすく解説|料金やログイン方法・メリットも
「AB Tastyを利用したいけど、どのようなツールかわからない」
「AB Tastyを使うには具体的にどうすればいいの」
上記の疑問を抱えている方もいるでしょう。
本記事では、AB Tastyの使い方や仕組みを解説。また、料金やメリット・デメリットも解説します。
AB Tastyの導入を検討している方は、自社に合っているかをチェックしましょう。
目次
AB Tastyとは
AB Tastyとは、エンジニアリソースに頼らずにABテスト、スプリットテスト、複数ページテストが可能なABテストツールです。AIによる実験やパーソナライゼーション、機能管理、製品最適化などの機能も備わっています。
AB Tastyは、世界中で広く利用されているABテストに特化したツールであり、1,100以上のブランドが導入。
デスクトップからモバイルまで、すべてのデバイスで最適化することが可能です。
また、AB Tastyの強みは使いやすいインターフェイスや導入のしやすさがポイント。
エンジニアやプログラマーなどの専門知識が不要で、思いのままに操作可能です。
そして、ユーザーを分類できるセグメンテーションや、データ分析機能も搭載されており、より専門的な戦略を導き出せます。
日本では、ギャプライズがAB Tastyの日本語サービスを提供しており、主な導入企業としては、ディズニー、パナソニックなどもグローバルで導入しています。
AB Tastyの主な機能3つ
AB Tastyの機能は以下の3つです。
- テスト機能
- セグメント機能
- テンプレート
- 複数ページテスト
3つの機能を使いこなすことで、より効果的にABテストを実施できるでしょう。
テスト機能
AB Tastyのテスト機能は、非常に多岐にわたります。
主な機能は以下のとおりです。
ABテスト | ABテストとは、Webページやアプリケーション、ランディングページなどのページ要素でバリエーション比較し、どちらが優れているかを確認するマーケティング手法です。 AおよびBのバリエーションはユーザーにランダムに表示され、結果の統計分析によりコンバージョン率などの特定の指標に従って、どちらのバージョンのパフォーマンスが優れているかを判断します。 |
スプリットテスト |
スプリットテストは、複数の案から最適なものを選ぶために、実際に試行してその効果を調べるテスト方法です。 トラフィックを1つまたは複数の異なるURLにリダイレクトします。 サーバー上で新しいページをホスティングしている場合に効果的なアプローチ方法です。 スプリットURLテスト、リダイレクトテストとも呼ばれます。 |
多変量テスト | 多変量テストは、同じWebページに対する複数の変更の影響を測定します。 たとえば、バナー、テキストの色、コンテンツ要素などを変更できます。 |
エンジニアリソースなしで目的に合わせた実験を実装・開始でき、リアルタイムで更新される分析結果をもとに迅速に戦略を修正できます。
セグメント機能
AB Tastyのセグメント機能は、ユーザーの行動や感情に基づいてセグメントを提案する機能です。
これによりユーザーの行動を深く理解し、ターゲティングやパーソナライゼーションを効果的に実施できます。
具体的には、下記のような機能があります。
EmotionsAI | AIを活用してサイトにアクセスしたユーザーの行動や感情に合わせたセグメント提案を行うものです。 ユーザーの行動や感情に基づいた細かなセグメント分析が可能となり、ターゲットユーザーに合った体験を提供できます。 |
ユーザーセグメント | 顧客情報を一元管理するCDP(カスタマーデータプラットフォーム)やソース情報を管理するデータレイクとの統合によるユーザーセグメントの細かな設定が可能です。 |
広範なデータ活用 | 新規・既存の他に訪問回数や天候、購入情報、GA4のターゲティングやデータレイヤーも活用できます。 |
AIの他機能 | ユーザーのエンゲージメントレベルや、よくみるページをもとにターゲティングが可能です。 |
これらの機能により、AB Tastyはユーザーの行動や感情、特性に基づいた詳細なセグメント作成と、それに基づくパーソナライゼーションを実現しユーザー体験の最適化を支援します。
テンプレート
AB Tastyのテンプレートは、ユーザーが簡単にウェブページやアプリケーションのテストやカスタマイズを行うための機能です。主にHTML、CSS、JavaScriptなどのコードを使用できます。
テンプレートは、1つまたは複数のキャンペーンで使用するための基盤として機能します。
AB Tastyでは、カスタマイズ可能なテンプレート設定が用意されているため、初期設定のハードルが低いのが特徴。初めてAB Tastyを使用するユーザーでも、テンプレート設定を利用すれば、効率的に運営に活かせるでしょう。
具体的なテンプレートには、特定の製品やページに対する訪問者の行動を表示するためのバナーを提供するテンプレートや、会社概要やクライアントポートフォリオを紹介するためのテンプレートなど、さまざまな特徴的なテンプレートが用意されています。(全てのプラットフォームでレスポンシブ対応)
これらのテンプレートを使用することで、技術的な知識がなくてもウェブサイトやアプリケーションページを簡単に変更し、ABテストを実行できます。
複数ページテスト
ABテストはテストするページのバリエーション比較になりますが、1つのページだけでなく複数のページに渡り並行してテストしたいときに便利なのが複数ページテストと呼ばれる機能です。
複数ページテストでは、一つのページだけでなく、ユーザーが複数のページを遷移しながら最終的に購買などの行動をとった際に、どのページや画面遷移が最も効果が高いかを判断する方法です。
AB Tastyを導入するメリット4つ
AB Tastyを導入するメリットは以下のとおりです。
- 低コストで作成できる
- 顧客体験を向上できる
- 高度なプログラミングスキルが必要ない
- 継続的な改善ができる
また、抽象的な意見ではありますが「使いやすい」という感想をいただくことも多くあります。
直感的でわかりやすいインターフェースは、作業者の習熟や作業効率を高める効果があります。併せて誤操作やミスを犯す可能性が低くなることやトレーニングコストの削減といったメリットもあるでしょう。
上記のメリットを把握してAB Tastyをより有効活用しましょう。
それぞれ解説します。
低コストで作成できる
AB Tastyのコストについては、具体的な金額が明記されていないため正確な評価は難しいです。
しかし、AB Tastyは操作性に優れており技術的な知識がなくても運用が可能なノーコードテストツール。
企業規模によっては人件費や時間などのコストをカットすることもできるでしょう。
Webサイトの改善にあたって、ABテストを実施するメリットは低コストでユーザーのニーズに沿ったものが制作できること。AB Tastyを使用してABテストを行うことで、効率的にWebサイトやアプリの改善を進めることが可能です。
顧客体験を向上できる
AB Tastyは、顧客体験を向上させるための機能や特徴を数多く備えています。
具体的な機能は以下のとおりです。
ウィジェット機能 | AB Tastyには、コード不要のウィジェットライブラリがあり、カスタマージャーニーや顧客体験を最適化することができます。 たとえば、ポップアップでアラート&通知を表示することで、Webサイト訪問者が離脱を減らせます。 |
パーソナライゼーション機能 | AB Tastyには、強力なAIとデータ駆動型セグメンテーションがあり、きめ細かくパーソナライズされた顧客体験を簡単に作成することができます。 これにより、訪問者の興味関心に合わせた関連性の高いコンテンツを提供し、コンバージョン率を向上させられます。 |
これらの機能や特徴を活用することで、AB Tastyを使用して顧客体験を向上できます。
高度なプログラミングスキルが必要ない
AB Tastyは、高度なプログラミングスキルの必要がないため、エンジニアリソースが限られている企業に最適です。
コード不要のウィジェットライブラリを備えており、カスタマージャーニーや顧客体験を最適化できます。
また、AB Tastyには強力なAIとデータ駆動型セグメンテーションがあり、きめ細かくパーソナライズされた顧客体験を簡単に作成可能です。
これらの機能を活用することで、エンジニアリソースが限られている企業でも、ABテストやパーソナライゼーションを実施できるでしょう。
継続的な改善ができる
AB Tastyは、継続的な改善アプローチに適しています。
理由は、AB Tastyの充実した機能によって、どの要素が影響しているのかを明確に判断が可能なためです。
AB Tastyを使用することで、具体的に以下の継続的な改善が可能です。
- ABテストを継続的に実施し、最適なバージョンを常に提供
- パーソナライゼーション機能を活用し、訪問者の興味関心に合わせた関連性の高いコンテンツを提供
- セグメント機能を活用し、ユーザーごとに行動を深く理解しターゲティングやパーソナライゼーションを効果的に実施
- ウィジェット機能を活用し、カスタマージャーニーや顧客体験を最適化
以上のように、AB Tastyを使用することで継続的に改善を行い、最適化できます。
AB Tastyへの登録・ログイン方法
AB Tastyへの登録はこちらから登録可能です。
ログインについては、以下の手順を参考にしてください。
- AB Tastyのウェブサイトにアクセスします
- メールアドレスとパスワードを入力し「ログイン」ボタンをクリックします
- ログイン完了です
パスワードを忘れた場合は、ログインページにある「パスワードを忘れましたか?」リンクをクリックしてパスワードをリセットできます。
また、二要素認証を有効にしている場合は、メールアドレスとパスワードの他にテキストメッセージで送信された確認コードも必要です。
AB Tastyをはじめる5つのステップ
AB Tastyを始めるための5つのステップは以下のとおりです。
- AB Tastyタグの設定
- バリエーションの作成
- テストオプションの設定
- 測定指標の定義
- テストの実行と結果の読み取り
上記のステップを把握していると、スムーズにAB Tastyを利用できるでしょう。
AB Tastyタグの設定
AB Tastyタグの設定では、サイトの全ページにAB Tastyタグを設定します。
タグ設定は一度のみで、同じタグを使って今後はすべてのテストを実行可能です。
タグを見つけるには、メニュー内の「実装」から「汎用タグ」へと進みましょう。
バリエーションの作成
AB Tastyのビジュアルエディターを使用して、ページの異なるバージョン(バリエーション)を作成します。
バリエーションの作成では、新しいブロックやボタン、ポップアップなどを作成可能です。
ほかにも、表示条件や表示期間、トラフィックの割合なども設定できます。
また、表示期間やトラフィックの割合を設定することで、テストの期間やトラフィックの配分を調整可能です。
テストオプションの設定
次にテストオプションを設定します。
特に、テスト対象と各バリエーションの影響を受けるトラフィックの設定が重要です。
AB Tastyのテストオプションにはノーコードで操作できるビジュアルエディターや、複数の要素を取り入れてテストできる多変量テストがあります。
測定指標の定義
4つめは、どのような指標を測定すべきかを定義しましょう。
測定指標の定義には、ページビュー、登録、購入などの目的に対して最良の結果をもたらすバージョンを決定するための指標が含まれます。
テストの実行と結果の読み取り
最後に、テストを実行し結果を読み取ります。
これにより、どのバージョンが最も効果的であったかを判断可能です。
テストの結果には期間中のコンバージョン率やページビュー数など、重要な情報が多くあります。
レポートを分析することで、Webページやアプリケーションの改善につながります。
AB Tastyを導入するデメリット3つ
AB Tastyを導入するデメリットは以下のとおりです。
- 有効な母数を得る必要がある
- 結果が意図しないものになるケースがある
- テストしたあとの改善に時間がかかるケースがある
上記のデメリットを把握していないと、AB Tastyをうまく使いこなせない可能性があります。
有効な母数を得る必要がある
AB Tastyはある程度の母数データが必要です。
母数が小さいページでテストを行うと、有意な結果を得ることができません。
そのため、信頼できる結果を得るために、適正な母数を確保しましょう。
目安としては、各パターンで1,000PV以上ある状態で行うことが望ましいです。
また、有意水準を5%に設定すれば、母数は400PV以上あれば問題ありません。
結果が意図しないものになるケースがある
ABテストは必ずしも予想通りの結果が出るわけではありません。
不正確な結果をもたらす要因は下記のとおりです。
- サンプルサイズが小さい
- データに偏りがある
- ユーザーの行動に影響を与える外的要因
サンプルサイズが統計的に有意な結果を出すのに十分な大きさであり、テストが管理された環境で実施されていることを確認しましょう。
さらに、テスト設計を慎重に検討し、潜在的なバイアスを回避するためにも適切な実施がポイントです。
テストしたあとの改善に時間がかかるケースがある
AB Tastyを使用してテストを行った後、改善に時間がかかる場合があります。
理由は、テスト結果が意図しないものになった場合など、テスト結果を分析し改善策を見つけるために時間がかかるためです。
また、テスト結果に基づいて実際の変更を行うには、開発や設計の時間が必要になる場合もあるでしょう。
ただし、ABテストを正しく実施すれば、テスト結果をよりスピーディーに分析し、改善策を見つけられます。
加えて、AB Tastyであればトラフィック割当により、本番実装までの間キャンペーンを走らせ続け、インフラ的にご使用頂く事も可能です。
AB Tastyの料金
AB Tastyは料金を公開しておらず、具体的な額を把握するためには問い合わせが必要です。
利用する際は、問い合わせで聞いた金額と利用目的が見合っているか、コストパフォーマンスを確かめましょう。
AB Tastyの料金を聞いたうえで、ほかのABテストツールと比較することも重要です。
AB Tasty以外のおすすめツール4選
AB Tasty以外のABテストツールで、おすすめは以下の4つです。
- Optimizely
- VWO
- SiTest
- DLPO
AB Tastyが合わないと感じた場合は、上記のツールも検討しましょう。
それぞれ解説します。
Optimizely
Optimizelyは、WebサイトのCVR(コンバージョンレート)を高めるためのABテストツールの1つです。
コーディングスキルがなくてもABテストを実行できるため、初心者でも利用しやすいツールです。
また、タグ設定を一度行えば、以降のテストや最適化が容易になるため、改善サイクルを短縮できます。
世界8,000社以上で導入されており、信頼度も高いのが特徴です。
VWO
VWOは、JavaScriptタグをWebサイトに埋め込むだけで、同一URLで簡単にABテストを開始できるツールです。
ヒートマップやセグメント設定などといった高度な機能も利用できます。
デスクトップPC、タブレット、モバイルデバイスおよびさまざまなデバイスのWebブラウザ上のライブプレビューも表示可能です。
世界6,000社以上で導入されています。
SiTest
SiTestは、サイト訪問者の行動を分析できるヒートマップ機能が特徴です。
訪問者の行動を録画・再生できるため、視覚的な改善をスムーズに行えます。
また、EFO(エラー発生率)を低減するための機能があり、Webサイトの品質向上にも貢献します。
DLPO
DLPOは、Webサイトのランディングページ最適化(LPO)に特化したツール。
ABテスト、多変量テスト、AIパーソナライズなどの機能が利用できます。
DLPOのABテスト機能は、詳細な情報が公開されていませんが、多機能なLPOツールとしてABテストにも対応しているでしょう。
また、Webサイトのランディングページ最適化に特化しているため、ABテストだけでなく多様な機能が利用できることが特徴です。
まとめ:AB Tastyを使いこなそう!
AB Tastyはコストパフォーマンスが高く、スキルがない方でも利用できる多機能ABテストツールです。
ツールを使いこなして、運用サイトを最適化しましょう。
本メディアを運営している株式会社ギャプライズでは、紹介したAB Tastyツールをはじめ、Webマーケティングやデジタルビジネス支援、最先端テクノロジーを活用して顧客企業の課題解決を行い、企業成長をサポートいたします。
ぜひご興味のある方は、AB Tastyの利用やギャプライズへの支援依頼を検討してみてください。
お問い合わせはこちらからご連絡ください。

今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。