2回に1回は勝つ。ギャプライズ流ABテストの考え方

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2019/06/12

ABテストはユーザーインサイトを導き出すのに欠かせない手段となっています。

簡単に行えるマーケティング施策で、AパターンとBパターンでどちらが良いのかを検証するというシンプルな内容にも関わらず、成果を上げる為のABテストができていないもしくはテストを回すことが目的となってしまい成果に繋がらないという悩みもよく聞きます。

これらの原因のほとんどはABテストを仮説を持たず、ただテストとして行っているからです。この部分だけ切り取るとまだピンとこないと思いますが、本記事を読み終わった後ではABテストの考え方は全くの別物になっている事でしょう。

ABテストツールoptimizelyが出している平均勝率25%と言われておりますが、
弊社ではこれまで、累計テスト実施数1500回以上・勝率51%の結果を出しています。

確かな実績から得た知見と経験より、ギャプライズ流のABテストの考え方を紹介致します。

1.ABテストで大事な事

まずは、冒頭で記載した
ABテストを仮説を持たず、ただテストとして行っているから成果が出ない。
この意味についてお伝えします。

弊社では、テスト行う際にその内容が必ず実験になっているかを議論します。
どういう事かは「テスト」と「実験」の意味を理解すれば一目瞭然です。

じっけん
【実験】
《名・ス他》
1.理論や仮説が正しいかどうかを、人為的な操作により実地に確かめてみること。
2.実際の体験。 「自己の―に徴して」

すなわち実験とは仮説の検証です。
必ず仮説をもって実施するので、決して結果だけを評価している訳ではありません。
対してテストは

テスト
《名・ス他》検査。試験。

試すという行為であり、ここに必ずしも仮説が伴うわけではありません。
どちらかというと結果を評価する意味合いが強いです。

まとめますと

  • 実験=結果を見て、設定した仮説が正しいかを確かめる事
  • テスト=結果を見て評価する事

テストという言葉に惑わされ、結果だけを評価しないようにしましょう。

先ほど実験になっているか徹底的に議論すると伝えましたが、
それは、実施テストに明確な仮説があるのか、その仮説はどういう考え・根拠で生まれたのかを徹底的に話し合うと言う事です。そしてその議論の主語は全て「ユーザー」です。

  • そのテスト内容でユーザーはどう感じるのか
  • その仮説は本当にユーザー目線なのか

ユーザーの気持ちが反映されてない仮説は全て結果を評価するだけのテストであり、
それでは次に繋がりにくく成果もあげられません。
我々の考えるABテストとはユーザーニーズとプロダクト・サービスのバリューを結びつけるための実験です。

ABテストでユーザー目線がどれほど大事であるかは以下の記事で理解が深まると思います。

[参照]logmiTech:2019/2/26
メルカリが検索結果に「売れた商品」も表示するのはなぜ?商品検索におけるUI/UXの考え方

ABテストはユーザーの気持ちから仮説を生み出し、実験という考え方で検証していく

上記は常に意識してABテストを行いましょう。

2.仮説の検証方法

ABテストの本質は仮説の検証であり、仮説はユーザー視点で考えると言う事をお伝えしました。
仮説を立てたら次に行うのは検証です。

検証の際に気を付けて頂きたい点は、結果を数字だけで判断してしまう事です。

そうなってしまうと、次に何をすればよいかわからず仮説なきテストを行ってしまう危険があります。

その為、仮説検証をする際には数字だけではなくユーザーの気持ちにどのような変化があったかをセットで考えなくてはなりません。どういう事かは弊社の過去の事例で具体的にお伝えします。

1年間1185回のABテストから見えたスマホUI最適化の落とし穴より

上の画像は、ECサイトで選んだ商品を購入するページに、支払方法を追加するテストです。
支払方法を追加すれば、迷わず購入ボタンを押してくれるという仮説の基実施しましたが、結果は負けてしまいました。

結果だけをみてしまうと、仮説は間違っており決済方法は表示しない方がいい。という結論で終わってしまいます。
しかし、ここで重要なことはユーザーの気持ちです。どう感じた結果利用率が減少したのかを考えます。

・どちらから購入手続きを行えばいいか迷ってしまった?

ユーザーの気持ちになった時、上記はあまりピンときません。
買いたい気持ちを削ぐほどの迷いになるとは考えにくいです。

その為サイト内に別の原因があるのではないかと疑い、以下の事が分かりました。

実際にサイトを利用して見みると、決済方法を追加した事でamazonの決済ボタンが視野から外れてしまっていたのです。
上からスクロールしていくと、ちょうど上記の画像の位置で止まるユーザーが多いと考えられます。
これは、結果を見た上でユーザーの気持ちにならないと分からなかった事です。

結果の検証の際は数字だけを見るのではなく、数字とユーザーの気持ちをセットで考える事が重要です。

また、今回の実験で「購入意欲が高まっている状態ではしっかりとページを見ない」という仮説も得る事が出来たので手間なく購入ボタンを押させることができれば購入率が上がるという実験の展望も開けました。

思い付きだけのテストでは得られるものが少なく、数の勝負になってしまいます。
もちろん、数をこなすことは重要な事ですが、そこに「ユーザーの気持ちに則った仮説」があるのとないのとでは成果スピードが圧倒的に違います。

テスト結果は、数字+ユーザーの気持ちにどのような変化があったのかをセットで考える

そこから新たな仮説を抽出し、実験・検証を正しく行う事ができれば、成果は必ずついてきます。

3.ABテストの勝率をあげる仮説の出し方

テスト結果を数字だけで判断してしまうと、次に繋がりにくいと言う事は理解して頂けたかと思います。
検証時にユーザーの気持ちをどれほど理解できるかで、成果は大きく変わってきます。

成果を上げるには、よりユーザーの気持ちに寄り添うため、予めプロダクト・サービスを享受するユーザー属性を把握する必要があります。

ユーザーはサイトに来るまで、さまざまな事を経験し思考しています。
テストの結果は変更箇所だけが影響しているのではなく、サイトに至るまでの様々な要因も影響しているのです。

ユーザーがなぜサイトに訪れ、サイト内で何を求め、プロダクト・サービスを通してどうなりたいか、ここまでを時系列で考える事で、よりユーザーの気持ちに沿った仮説を立てられるようになります。

時系列で考えるコツは【誰が】【いつ】【なぜ】【なに】を求めてサイトに来るのかをそれぞれストーリーにして考える事です。

【誰が】[ターゲット]

【いつ】[事象(悩みの発生)]

【なぜ】[悩み(解決したい)]

【なに】[サイト訪問(解決策を求める)]

例えば、旅行のサイトに来るユーザー属性で仮説を立ててみます。

〇サービス:20~30代向けの一人旅専門サイト

[誰が(ターゲット)]
・ビジネスマン

[事象(悩みの発生)]
・連日仕事が遅くまで続き疲労困憊、作業パフォーマンスが低下している
【いつ】仕事中に発生
仮説:仕事終わりの夜間帯に検索行動をとる?

[悩み(解決したい)]
・作業パフォーマンスを改善したいため、仕事を完全に忘れられるような場所に旅をしたい
【なぜ】作業パフォーマンスの改善
仮説:非日常を与えて、一旦頭をリセットすることで改善される?

[サイト訪問(解決策を求める)]
・「一人旅 リラックス」といった複合キーワードで検索し、いくつか旅行サイトを比較している
【なに】
仮説:疲れていて何も考えたくないためノープランかもしれない、旅先から内容まで全て決めてほしい?

上記のように時系列ごとに仮説を立てます。
こうする事でサイトに訪れるユーザー属性(誰が)が明確になっていき、よりニーズに沿った施策を立てやすくなります。

更にユーザー属性を精緻にしていくために、サービス・プロダクトを享受した後も考えていきます。

[ユーザー満足(何でニーズを満たせた?)]
・都会の喧騒を感じさせない、自然を味わえるプランを夜間帯に訴求したらコンバージョンが上がった
【誰が】:仕事で疲れており、何も考えずにリラックスはしたいビジネスマン

 

この【誰が】を考えることで、時系列のストーリーも立てやすくなるので仮説→検証までの時間を大幅に短縮する事が出来ます。
仮説検証の中でユーザー属性を明確にしていく事が改善活動をスピーディにしていく事に繋がるのです。

もちろんサイトに訪れるユーザー属性は1通りとは限らず、複数通りの属性を想定しそれぞれに最適化を行わなければなりません。

仮説を出す際はユーザーの行動を時系列で考える

これをしっかり行うことができれば、当てずっぽうで仮説を出して進めるよりも、スムーズに大きな成果を出すことができます。

 

4.まとめ

如何でしたでしょうか。
今回の記事ではABテストを実験という考え方で行う事の重要性について紹介しました。

一回一回のテストからユーザーの気持ちを紐解き反映させる。
これだけで大きな成果が望めますので、是非次回から「実験」をして頂ければと思います。
その際は、今回お伝えした

・ABテストはユーザーの気持ちから仮説を生み出し、実験という考え方で検証していく
・テスト結果は、数字+ユーザーの気持ちにどのような変化があったのかをセットで考える
・仮説を出す際はユーザーの行動を時系列で考える

この3つを必ず意識しましょう。

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竹内 湧太

竹内 湧太

2018年にギャプライズ入社。 CXコンサルタントとして業界業種問わず、多くの企業のチームビルディングに携わる。

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