NPSだけではわからない!顧客満足度を測る3つの指標「GCR・CES・CSAT」

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CX(カスタマーエクスペリエンス:顧客体験)を改善するには、「実際に顧客の声を聞く」ことが重要です。

よく顧客ロイヤルティを測定するNPS(Net Promoter Score:ネットプロモータースコア)が活用されていますが、実はそれだけでは不十分で、顧客体験全体をカバーできていません。

本記事では、NPSではわからない、CX改善につなげるために活用すべき顧客満足度3つの指標とその測定方法についてご紹介します。

1.顧客満足度を測る3つの指標

Forrester Customer Experience Pyramidによると、顧客満足度を測定する方法は3つあり、それぞれが全体的な顧客体験に独自の影響力を持っています。

第一段階:GCR(Goal Completion Rate:目標達成率)
“顧客の目的、ニーズを満たしているか?”

第二段階:CES(Customer Effort Score:顧客努力指標)
“顧客は目的を達成しやすかったか?使いやすかったか?”

第三段階:CSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度)
“顧客に喜ばれているか?”

その先にあるのが「NPS(Net Promoter Score:ネットプロモータースコア)」という顧客推奨度を測る指標で、“他の人にお勧めしたいか?”など企業やブランドに対しての愛着や信頼感を把握することができます。

顧客ロイヤルティを測定するCXピラミッドは、基本的な要素から、より高度な成熟したビジネス指標まで、論理的な順序で構成されています。

2.NPSは顧客体験全体をカバーしていない

多くの企業はいまだに、顧客体験を測定するためにNPS(ネット・プロモーター・スコア)とWeb解析データの組み合わせのみを使用しています。

しかし、進化するCX測定基準において、NPSの重要性と柔軟性の度合いについては、多くの議論があります。

NPSはもともとブランドロイヤルティの指標で、顧客の訪問(購入orアプリの体験or旅行)に基づいて、「どのくらいの確率で会社やサービスを推薦しますか?」といった調査をします。

これは顧客体験全体をカバーしていません。

顧客がNPSスコアを低くつけたとき、高くつけたとき、その理由を理解できていますか?

単一のKPI(NPSなど)では、全体的な体験を把握することは困難です。私たちは、企業が何の脈絡もなくフィードバックを収集しているために、商品やサービスの決定を誤って行うこともあります。

例えば、顧客がオンラインやEメールのアンケートで低いNPSスコアを残した場合、それはその週の初めに店舗での体験が悪かったからかもしれません。
この場合NPSスコアが低いのは、オンラインCXとは何の関係もなく、特定の販売員に関係しています。

このように、実は私たちの解釈に委ねられていることが多いのが現状です。


NPSだけは問題を特定したり、改善に活用することができません。

複数の指標を取得することで、NPSの質問をより具体的にすることができます。

CXピラミッドの3つの顧客満足度「目的、ニーズを満たす」「使いやすさ」「楽しさ」を測定することは、NPSスコアと全体的な顧客ロイヤルティの増加につながります。

3.顧客が目的を達成できたか測定する「GCR(目標達成率)」

マズローのニーズ階層と同じように、CXピラミッドの第一段階は基本的な項目です。

この段階は、CXの指標であるGCR(Goal Completion Rate:目標達成率)です。

「ユーザーがこの訪問で目的を達成できたかどうか?」

GCRは、購入完了や問い合わせ完了といった一般的なコンバージョン率をGoogle Analyticsで測定することもできますし、短いアンケートで質問することもできます。

目的を達成できたかどうかを顧客に尋ねる場合、特定の操作の直後に「今日は目的を達成しましたか?」という質問をターゲットにしてください。

この質問を最大限に活用するには、顧客が目的を達成できなかった場合または部分的に達成できた場合に顧客が何を求めていたのかを収集し理解することが重要です。

また、Google Analyticsでは測定できない目的もあります。

例えば、ユーザーが特定のページから離脱した場合、それはしばしばネガティブなWebサイト訪問とみなされますが、実際には異なる場合もあります。

「探していた情報を見つけたが、まだ購入する準備ができていなかった」といったケースです。

このような理由から、サイトやデジタルチャネルを訪れたユーザーの幅広い理由を理解するために、ユーザーからの定性的なフィードバックを求めることが非常に重要です。

そうすれば、様々なユーザーが達成しようとしている様々な目的を手助けすることができます。

測定は、管理につながり、最終的には改善につながる第一歩です。何かを測定できなければ、それを理解することはできません。理解できなければ、コントロールできない。コントロールできなければ、改善することはできない。

[引用]Measure CX Performance: Looking Beyond Net Promoter Score:H. James Harrington

4.使いやすかったか?を測定する「CES(顧客努力指標)」

あなたの顧客が目的に到達し、Webサイト上の特定のタスクを完了するのはどれくらい簡単だったでしょうか?

CES(Customer Effort Score:顧客努力指標) を使用することで、目的を達成するためにどれだけ労力をかける必要(努力)があったか、を測定できます。

CESの背後にある考え方は、顧客が探しているものを見つけたり、問題を迅速かつ簡単に解決したりすることができれば、組織は忠実な顧客を作るというものです。

CESは常に特定のタスクや行動に関連している指標なので、顧客が何か操作したり完了した後に次のように質問します。

「その作業はどれくらい簡単でしたか?」

使いやすさを測定するために、企業はほとんどの場合、5点満点のスケールで尋ねるか、または、「X によって、X、Y、Z の作業が簡単にできた。」という文に対し、「強く同意しない/同意しない/やや同意しない/中立/やや同意する/同意する/強く同意する」と7段階で評価してもらいます。

CES(顧客努力指標)はGCR(目標達成率)を完璧に補完します。

「顧客が目標達成した」という事実だけでは、その裏にある使いづらさや不満を知ることはできません。

あなたにも「ECサイトで購入はしたが完了するまでのステップが複雑で大変だった」といった経験はありませんか?

次のように、2つの質問をすることで顧客の状況を把握することができます。

・今日、目的を達成しましたか?(GCR)
・目的達成しやすかったですか?(CES)

ユーザーが自分の体験を「難しい」または「大変だった」と表現した場合、CXを改善する必要があるとわかります。

変更を加えれば、時間の経過とともにスコアがどのように変化するかを追跡することで、改善に効果があるかどうかを測定することも可能です。

CESでは、顧客が喜んでくれたかどうかは測定していません。

その部分の測定に関しては、次の章でご紹介する「楽しい」を基準にしたCSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度)が基準になります。

5.楽しんでもらえたか?を測定する「CSAT(顧客満足度)」

第三段階は「顧客満足度」です。

ユーザーの気持ちに焦点を当てた顧客満足度または感情評価の質問ができます。

「購入してどれだけ満足されましたか(楽しかったですか)?」

Hubspotの調査によると、80%以上の企業が顧客維持が新規獲得よりも安価であると信じており、顧客を満足させることで事業成長させています。

顧客満足度指数(CSAT)は、感情的スコアとも呼ばれています。

カスタマージャーニーの特定のトピック・機能・ステップ周りの全体像を、顧客の感情を通して見ることができます。

CSATは、非常に満足していないから非常に満足しているまでの5段階の尺度に基づいており、「やや満足している」または「非常に満足している」と答えた回答者の合計をスコアとしています。

6.ABテストで顧客満足度も調査する

これまで紹介した3つの指標はすべて、企業やブランドへのロイヤルティやエンゲージメント向上につながります。

ABテストと組み合わせると、KPIに影響する質問や問題に対する明確な回答を得ることができます。

平均して、20〜30%のABテストが肯定的な結果を持っているとします。別の20〜30%が否定的な結果を持っているとします。つまり、ABテストの50%が最も重要なKPIに影響を与えません。

[引用]Measure CX Performance: Looking Beyond Net Promoter Score:Tom van den Berg, Online Dialogue

実行するすべてのABテストを最大限に活用するために、両方のパターン環境でフィードバックを取り、何が機能していて何が機能していないかを確認します。

例えばCESを調査することで、テストがコンバージョンの増加に加えて「より使いやすくなったか」どうかを判断することができます。

もしそうではなく、両者が矛盾している場合は、定性的なフィードバックを用いて、何を改善すべきかを判断します。

サイトの変更により、一時的にコンバージョンが発生する可能性がありますが、長い目で見ると、使いやすさ/目標完了率にマイナスの影響がある可能性があります。

CXピラミッド指標と定性的フィードバックを使用してABテストを強化しましょう。

顧客の声をABテストに活用した事例は「VOC分析×ABテストで、サイト改善の効果を上げる方法」をご覧ください。

今日の人々は、NPSがビジネスの世界に初めて導入された14年前の人々とは異なります。
顧客の会社に対する態度や行動の背後にある理由を理解することは、顧客がどれだけ忠実で満足しているかを理解することよりもはるかに重要です。

[引用]Measure CX Performance: Looking Beyond Net Promoter Score:Hoolio, Wyzerr

これらの手法をCX戦略に組み合わせることで、自社の業績の概要を把握することができます。

アメリカのコンサルティング会社Bain&Companyによると、一般的にリピーター顧客は新規顧客より67%多く時間を費やすという結果が出ました。

顧客ロイヤルティへの投資は、事業成長への投資につながります。

7.まとめ

充実したCX戦略は、定性フィードバックだけでなく、NPSや複数の顧客満足度を組み合わせたものです。

さまざまなタイプのフィードバックデータを収集することで、デジタルチャネルを介して顧客が何を考えているのかを正確に把握することができます。

そのためには、CSAT、CES、およびGCRの質問の後に、ユーザーが定性フィードバックを残すことができる質問を追加することが重要です。

顧客の声(Voice of Customer)を収集・活用するVOC分析ツールは、オンライン上のあらゆるプラットフォームで、定性的なフィードバックとともにこれらの指標を収集して分析することができます。

VOC分析ツール「Usabilla」についての詳しい情報はこちらの概要資料をご覧ください。

※本記事は、「Measure CX Performance: Looking Beyond Net Promoter Score」を翻訳・加筆修正したものです。

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勝見 理恵 MarTechLab編集長

勝見 理恵 MarTechLab編集長

2012年ギャプライズ入社。 5年間Web集客コンサルタントとしてクライアントワークに携わり、リスティング広告からFacebook・Instagram・TwitterなどのSNS広告まで幅広く活用。 ClicktaleやOptimizelyを活用したサイト改善コンサルタントを経て、現在は自社のマーケティング担当。

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