Amazon広告の種類~スポンサープロダクト・スポンサーブランド広告編~
Amazonを使ったことのない人はいないでしょう。
それほどまでに大きなECモールとなったAmazonで広告を出稿することができます。
広告の出稿により、自社商品の売り上げを拡大させることも可能です。
そんなAmazon広告の中から今回は、商品の購買に直接かかわる、スポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告を紹介します。
1.Amazon広告を出稿する理由
公式動画によれば、Amazonでは、ユーザーの約3割が検索結果の2ページ目以降を見てないとされています。
つまり、商品を出品しても検索結果の1ページ目に入らなければ、意味がないです。
Amazonでは「A9」(エーナイン)と呼ばれる検索エンジンを使用しています。
「A9」で上位に検索されるためには、商品詳細ページに質の高いアクセスを数多く集めることが必要です。
しかし、質の高いアクセスを集めるためには、検索結果の上位に表示される必要があります。
そこで、Amazon広告の出番です。
Amazon広告で上位に表示され、質の高いアクセスを集めることができれば、自然検索でも上位に表示される可能性が高まります。
これが、Amazon内で商品を売りたい方がAmazon広告をすべき最大の理由です。
今回は、検索結果の画面に広告を出稿できるスポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告にフォーカスします。
Amazon広告の種類についてはこちらの記事をごらんください。
AIを用いてAmazon広告を自動最適化できるKenshoo(ケンシュー)をはじめとする、AI広告自動最適化ツールに関してはこちらをごらんください
2.スポンサープロダクト広告とは
スポンサープロダクト広告とは、旧Amazon Marketing Serviceのことで、下図のようにユーザーがAmazonで検索したキーワードと連動して検索結果に商品を広告として表示できます。
広告は、検索結果にスポンサープロダクトと明記されます。
出品している商品名や画像がそのままクリエイティブとして使用されるので、わざわざクリエイティブを用意する必要がないのも特徴の1つです。
また、スポンサープロダクト広告はクリック単価(CPC)なので広告がクリックされるたびに広告費が必要になります。
3.スポンサーブランド広告とは
スポンサーブランド広告とは、旧Amazon Marketing Serviceのヘッドライン広告のことで、スポンサープロダクト広告と同じく、検索広告です。
ユーザーが検索したキーワードと連動し、下図のようにユーザーの検索結果の上部にアイコンと3種類の商品を表示できます。
スポンサーブランド広告はアイコンなどのクリエイティブが必要になります。
アイコンの遷移先は、Amazonストア広告や自社商品の検索ページなどに飛ばせます。
スポンサーブランド広告もクリック単価(CPC)なので、広告がクリックされるたびに広告費が必要になります。
また、Amazon広告は他のECモールに比べてCPCが安くなりやすい特徴を持っています。
4.運用の手順
4-1.スポンサープロダクト・スポンサーブランド広告共通
A.アカウントの準備と管理
Amazon広告のアカウントの作成法はいくつかパターンがあります。
アカウント作成までの流れは主に、Amazonのアカウントでログインをした後に、個人情報などを入れてメールを待ちます。
Amazon広告のアカウント管理は、他媒体の広告と同じく3階層での管理が可能です。
3階層とは、キャンペーン>広告グループ>広告です。
しかし、現在のAmazon広告では、広告グループを使用できるのは企業がAmazonからユーザーに直接販売する「セラーセントラル」と呼ばれる形式のうちスポンサープロダクト広告のみ可能です。
また、キャンペーンごとに設定できる機能はキーワード、掲載期間、1日の予算などに絞られ、他媒体の広告のように東京や千葉などの具体的な地域を設定することはできません。
セラーセントラル形式のスポンサープロダクト広告以外は、広告グループを使用できないので、複数のターゲット施策を作成すると、キャンペーンが乱立します。
キャンペーンが乱立すると管理が複雑になり工数が増えることがあります。
キャンペーンの乱立を防ぐには2つの管理法があります。
1つ目は、1キャンペーンに対して1つのブランドを入れる方法です。
企業の商品をいくつかのブランドに分け、ブランドごとにキャンペーンを制作します。
2つ目は、1つのキャンペーンに対しすべての商品を入れる方法です。
先程の方法に比べて大幅に工数を削減できます。しかし、細かな設定などをするのが難しいので、Amazon広告を専任で担当してくれるスタッフがいる場合にはおすすめしません
B.キーワードのマッチタイプ
Amazon広告では、ターゲティングをする際にキーワードが必要になります。
キーワードのマッチタイプとして、「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」の3パターンがあります。
基本的には他媒体の広告マッチ対応と同様です。
1点異なるのは、類語や同義語、タイプミスなどは対応していないことです。
さらに、フレーズ一致の場合はフレーズ間のスペースの有無で別キーワードとして考えられます。
C.在庫を切らさない
Amazon広告にとって在庫切れは死活問題です。
特にスポンサーブランド広告では在庫が切れても自動で広告が止まることはないので、無駄な広告費を使うことになります。
さらに、在庫切れを起こすことで、「カート負け」が起きます。
カート負けとは、自社と同じ商品を他社が販売している場合に、他社が発送する形になることです。
カート負けを起こすとせっかく広告を使用したにもかかわらず、無駄に終わります。
カート負けを起こす原因は公表されていませんが、一般的にカートを獲得するのは、配送料含め最も安い価格で商品を販売している企業や、Amazonプライムに対応している企業などと言われています。
4-2.スポンサープロダクト広告
スポンサープロダクト広告では、「オートターゲティング」から始めるべきです。
マニュアルターゲティングは、広告を出稿するキーワードなどをすべて運用者が行います。
オートターゲティングは、Amazonが自動で広告に適したキーワードを設定してくれます。
また、オートターゲティングを始めると、スポンサープロダクト広告内で取得したデータがスポンサーブランド広告の参考になります。
Amazon広告の管理画面からレポートを確認すると様々な事がわかります。
その中でも、カスタマーの検索キーワードやインプレッションを確認することがスポンサーブランド広告を出稿する際の有益な情報になります。
4-3.スポンサーブランド広告
スポンサーブランド広告を成功させるためには3つの要素が欠かせません。
1つ目は見出しです。
広告を出稿しても見出しがイマイチでユーザーのクリックを誘うことができなければ売上は伸びません。
そのため、見出しは重要です。
2つ目は、どのキーワードで広告を出稿するかです。
スポンサープロダクト広告のレポートで成績の良かったキーワードを選択すべきです。
3つ目はアイコンの遷移先です。
遷移先はAmazonストア広告、自分でカスタムした商品一覧ページなどに飛びます。
5.まとめ
Amazon広告はオートターゲティングから始めても、勝算はあります。
しかし、費用対効果や担当者の工数などを考えるとマニュアルで行うのがベストです。
マニュアルであれば、様々なABテストを行うことができ、さらなる効果が見込めます。
そのためには、専門的な知識が必要です。
弊社では、AIを用いた広告自動最適化ツールKenshoo(ケンシュ-)を用いてAmazon広告を運用できます。
Kenshooであれば、Amazon内で商品が売れやすい平日の夜や休日も自動で最適化できます。
現在、Amazon広告を最適化できるのはKenshooのみです。
もし、人での運用に限界を感じたらお気軽にお問い合わせください。
MarTechLab編集部
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