LPOとは?SEOとの違いや実施の流れを徹底解説!
Webサイトのコンバージョン率が上がらずに悩んでいませんか?
ユーザーに商品の購入や、申し込みなどの行動を起こしてもらうためにはLPが非常に重要です。
LPとはユーザーに購入や申し込みなどのアクションを起こさせるためのページで、LPOとはLP最適化のことです。
この記事ではLPOについて詳しく解説します。
WebサイトのLPOをしっかりとおこない、コンバージョン率の高いサイトに改良しましょう。
目次
LPO(ランディングページ最適化)とは?
LPOとは「Landing Page Optimization」の略で「ランディングページの最適化」の意味です。
例えば、LPのデザインやテキスト、申し込みボタンなどをユーザーに刺さるように変更・修正したり、申し込みまでの導線を分かりやすく整えたりすることです。
そのため、LPのコンバージョン率を高めるためにLPOは重要な施策の1つといえるでしょう。
LPOを行っているサイトは、ユーザーのニーズや顧客満足度を満たせているため必然的に購入や申し込みの確立が高い傾向にあります。
一方でLPOがしっかり行われていなければ、コンバージョン率をアップさせることはできません。
そのため、LPOはWebサイト運営においてもっとも重要視させるべき施策といえます。
LPとは
LPとは「Landing Page」の略で、リンクやWeb広告、検索エンジンから流入したユーザーが最初に辿り着くページのことです。
また、Web広告視点では、購入や申し込みなどユーザーのアクションを誘導することに特化したページのことを指します。
LPは1ページで構成されており、ターゲットの興味を惹きつけるような画像や大きく目立つフォントを使用している点が特徴です。
また、ユーザーの購買意欲を掻き立てるような、ストーリーや実績、口コミなどさまざまなコンテンツを魅力的に載せる工夫がされています。
LPとSEOの違い
LPとSEOの違いは明確で、LPは1つのWebページに対しSEOはマーケティング施策の方法を指します。
SEO(Search Engine Optimization)とは「検索エンジン最適化」という意味で、Googleなどの検索エンジンでWebサイトの上位表示を狙ったり、露出を増やすなどしてサイトへの集客を促す施策のことです。
一方LPは、ユーザーに申し込みや購入などのアクションを起こさせるのが目的のWebページです。
SEOを行いWebサイトを上位表示させることで、より多くのユーザーをLPへと誘導しコンバージョン率のアップを狙います。
SEOとLPはどちらも力を入れることで、ユーザー満足度もコンバージョン率も高いWebサイトにできます。
LPOとEFOの違い
LPOはLP自体を最適化させること、一方のEFOはLPのコンバージョンにつながる入力フォームのみを最適化する施策のことです。
EFO(Entry Form Optimization)は「入力フォーム最適化」という意味で、Webサイト上に設置してある会員登録フォームや問い合わせフォーム、申し込みフォームなどさまざまなフォームの最適化をおこないます。
最適化が必要な理由は、フォームが複雑でわかりにくかったり入力項目が多すぎたりすると、ユーザーは面倒になり申し込みや登録自体をあきらめてしまうためです。
そのためEFOを行い、ユーザーがフォーム入力の途中で離脱することなく完了できることを目的として改善を行います。
LPOの効果を生かすためにも、EFOは重要な施策の1つです。
LPOの特徴
LPOの最大の特徴は、LPのコンバージョン率の向上が期待できる点です。
訪れたユーザーの途中離脱や直帰を防ぎ、滞在時間を延ばすことでユーザーの満足度を高め、コンバージョンにつながる施策であるためです。
しかし、LPOを行うと必然的にSEOは弱まります。
その理由は、LPOで整えた文言とSEOで重要な検索ワードは必ずしも一緒ではないためです。
そのため、特定のキーワードをLPに戦略的に配置することや、キーワードを含むコンテンツを作成することでLPOとSEOの両方に焦点を当てることが可能でしょう。
LPOの重要性
LPの最終目的は、提供しているサービスの購入や申し込みです。
そのため、たくさんのアクセスを集められたとしても、コンバージョンまで至らないのでは意味がありません。
LP作成時に、いくら魅力的なコンテンツであるか、分かりやすい導線であるかなど模索したものの、それが必ずしもユーザーの心にヒットするかというとそうではありません。
そのため、LPOをしっかり繰り返し行い改善し続けることで、よりコンバージョン率の高いLPにできるでしょう。
LPO実施前の注意点
LPO実施には、以下の2点に注意しておく必要があります。
- 定期的な敢然と効果測定
- 有効な改善策のみ実施する
それぞれ詳しく解説していきます。
定期的な改善と効果測定
LPOは定期的な改善と効果測定が重要です。
1度LPOをおこなって終わりではなく、定期的に実施することでLPOの効果は発揮されます。
1度の実施で結果が出ないことがほとんどで、結果が出たとしても市場の変化や競合の動向などによって常に変動していきます。
その都度見直しが必要なため、定期的にLPOを行いましょう。
以下に各業界のコンバージョン率の目安を記載します、目標を設定する際に参考にしてみてください。
業界 | 中央値コンバージョン率 | 平均値コンバージョン率 |
SaaS | 3.0% | 9.5% |
eコマース | 5.2% | 12.9% |
代理店 | 2.4% | 8.8% |
ビジネスサービス | 3.5% | 8.7% |
ケータリング&レストラン | 9.8% | 18.2% |
教育 | 5.8% | 14.2% |
イベント&レジャー | 5.2% | 13.4% |
家族サポート | 3.4% | 9.0% |
ファイナンス&保険 | 6.2% | 15.6% |
フィットネス&栄養 | 5.6% | 13.2% |
家の修繕 | 3.8% | 7.2% |
法律 | 5.4% | 14.5% |
医療サービス | 3.6% | 7.4% |
不動産 | 2.6% | 7.4% |
旅行 | 4.8% | 11.9% |
メディア&エンターテイメント | 7.9% | 18.1% |
参考:The Unbounce Conversion Benchmark Report|unbounce
有効な改善策のみ実施する
定期的な改善と効果測定はLPOにとって重要ですが、ただ数をこなせばよいというわけではありません。
改善策を高速で回すことでやった気になってしまい、本質的な改善につながらないとったケースもあります。
実施してみないと結果の変化がわからないということもありますが、やみくもに実施するだけでは費用と時間の無駄になってしまいます。
そのため、きちんと検証して実施するべきと確信の持てる対策を実施していくことが重要です。
LPO実施の流れ9ステップ
実際にLPOを実施する際の流れをを確認しましょう。
9つのステップに分けて、解説します。
1.顧客・商品の確認
まずは提供する商品や実際の顧客層について分析します。
また、商品のセールスポイントやコンセプトを確認し深く理解しておきましょう。
商材の情報や魅力をユーザーに的確に伝えることで、最適なLPOを行えます。
また、実際にアクションを起こしたユーザーの心理状況や属性を把握することで、Webサイトへ訪問したユーザーに寄り添ったLPOの実施が可能です。
2.KPIの設定
2つめはKPIの設定です。
主なKPIの指標は下記のとおりです。
- CVR(サイト訪問者が購入や申し込みなどの最終成果に至った件数の割合)
- CTR(ユーザーの広告がクリックされた割合)
- 直帰率(1ページを見ただけで離脱した割合)
これらを活用してKPI目標を設定しましょう。
また、LPOは実施する前に、明確な目標設定をすることが大事です。
CV数や売り上げなどの最終的な目標(KGI)を達成するために、中間の目標となるCV数やCVRなどのKPIを設定します。
目標として設定する数値は、非現実的なものではなく達成可能な数値であることがポイントです。
それでもKGIが達成できない場合は、別のKPIを探すか、KGIの設定自体を見直しましょう。
3.ペルソナの設定
ペルソナとは、提供するサービスや商品のユーザーになるであろう大多数のユーザーです。
架空の顧客を想定し、年齢や性別、職業やライフスタイルなど詳細なプロファイルを設定します。
ペルソナを設定するときに重要なのは、実在しているかのような人物像を作ることです。
抽象的なイメージではなく具体的にペルソナを設定することで、ユーザーの意図の理解に繋がりニーズや行動心理の把握に役立つでしょう。
万人受けするように幅広い層に向けてアプローチしてしまいがちですが、あえてターゲットを絞ることでより効果的なLPに仕上げることも可能です。
4.アプローチ法の決定
4つめのステップでは、アプローチ方法を決めましょう。
取り扱う商品の詳細やペルソナの行動心理を把握したうえで考慮します。
- 悩みに寄り添う(共感)・・・「〇〇についてお困りではなくですか?」という問いかけや「今年の夏こそ痩せて水着を着たいですよね!」というようなユーザの気持ちの代弁で悩みに訴えかけます。ユーザーから共感を得ることで、興味をひいて記事の内容を読んでもらえます。
- 解決法を提示する(理解)・・・自社製品がユーザーの悩みの解決に効果的であることを、具体的な数値や裏付けをもとに記載します。商品に対するユーザーからの理解を得ることで購買意欲を刺激します。
- 商品の信憑性を高める(信頼)・・・専門家のコメント記載や権威者による監修などを行い、商品に対する信憑性を高めます。商品が信頼に値するとユーザーに認知することで、購入される確率がアップします。
- 行動を促す(行動)・・・「今だけ限定!」や「限定何名様まで◯%オフ!」「夏までに痩せるために今やりましょう!」などといったワードでユーザーの行動を促します。
アプローチの仕方はペルソナによって異なります。
設定したペルソナに適した方法で、LPの構成を考えることが重要です。
5.問題点の分析
サイト訪問者のニーズ、KPI、決定したアプローチ方法とすり合わせながらLPの問題点を洗い出します。
この際に活用できるのが、定量調査と、定性調査です。
定量調査は、商品やブランドの認知度や、購入・リピート率、顧客満足度など明確に数値や量で表せるデータを集計・調査する方法。
一方の定性調査は、ユーザーの声や行動など数値化できないデータを調査することです。
定量調査はヒートマップツールやアクセス解析ツールを活用するとよいでしょう。
定性調査では、ユーザーに対するアンケートや、第三者から得られる意見などを活用します。
決定したアプローチ方法を踏まえて、これらの分析結果を参考にし現在のLPの問題点を把握しましょう。
6.仮説・施策の考案
LPの問題点を把握したら、その原因は何なのか仮説を立てて施作を考案します。
例えば、広告のCTRは高いがCVRが低い場合(広告がクリックされているが成約に結びついていない)は以下のような仮説が立てられます。
仮説 | 施作 |
ユーザーの求める情報を伝えられていないのではないか | ユーザーのニーズを把握し、情報やデザインを変更する |
LPと広告の関連性が低いのではないか | 広告の内容をLPの内容を一致させる |
申し込みフォームが難解でユーザーが離脱しているのではないか | 入力項目を減らし、フォームを簡単にする |
コンバージョン動線が弱いのではないか | デザインや色などで目立たせる |
上記のように、問題点への仮説をた立てて対応する施策を考案します。
7.LPOの優先順位の決定
施策を考案したら、LPに反映させる優先順位を決定します。
LPOでは施策は一度に実施せず、ひとつずつ行うことが大事です。
一度に複数の施策を実施してしまうと、どの施策がどのくらいの効果を上げたのかを判断できないためです。
また、行う施策の優先順位は、成果が大きいと考えられるものから行います。
LPの改善効果の高い施策として、CTAの最適化、ファーストビューの改善などがあげられます。
どの施策がどのくらい効果がありそうかを予想して優先順位をつけてひとつずつ行いましょう。
8.効果の検証
施策をおこなったら実際の効果を検証します。
効果の検証には「ABテスト」が有効です。
ABテストでは、2つの異なるパターンを用意して比較することで、どちらがより良い成果を出せるのかを検証できます。
「ABテスト」については以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。
ABテストのやり方とは?ABテストの基本的な手順とポイントを徹底解説
9.PDCAサイクルの循環
PDCAサイクルを回すことがLPOで成果を出すためには重要です。
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の意味です。
仮説をもとに計画を立て実行、その後効果を測定してその結果をもとに新たな対策を練り、計画・実行とサイクルを継続します。
PDCAのサイクルを回して、LPの最適化を図りましょう。
LPOの主な手法
LPOを実施するにあたって、活用できるツールや手法を2つ紹介します。
ABテストで仮説を検証する
LPOで仮説を立ててそれを実行したとき、本当にその仮説があっていてLPOは効果を発揮したのかを確認する必要があります。
また、複数のアイデアのどちらがコンバージョン率アップにつながるのかを確かめることも大切です。
このようなケースには、ABテストの活用がおすすめです。
ABテストでは、異なる2パターン以上のLPの効果を比較・検討できます。
ABテストは無料のツールもあるので、コストパフォーマンス良く効率的にコンバージョンを増やせるといった利点もメリットです。
ただし、検証項目以外にむやみにページ変更をし過ぎると、正しい検証結果が得られないので注意しておきましょう。
多変量テストで最適なバリエーションを見つける
ABテストでは異なる2〜3パターンのアイデアを比較できますが、多変量テストではさらに多くの要素から詳細な情報を得ることが可能です。
そのため、多変量テストはABテストで有効と判断された要素を詳細に最適化したい場合に活用しましょう。
しかし、多変量テストはトラフィック(ユーザー数やセッション数など)が少ないケースでは適切な効果が得られにくくなります。
トラフィックの少ないWebサイトの場合は、ABテストの実施がおすすめです。
具体的なLPO対策の方法
LPOは具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか。
以下に具体的なLPO対策の方法をご紹介します。
リンクの削減
LP内に外部サイトや別ページへのリンクが多数あると、ユーザーがほかのページへ遷移し離脱してしまう可能性が高まります。
例えば、内容を補足するために外部サイトへリンクを飛ばしているのなら、なるべくLP内で完結させるようにしましょう。
理由はリンク先に一度飛んだユーザーは戻ってこないことが多いためです。
離脱したユーザーはよっぽど商品やサービスに魅力を感じていない限り再びLPには戻ってこず、コンバージョンになりません。
そのため、LP内のリンクを減らしコンテンツに集中してもらうことで、コンバージョン率の促進を促すことが可能です。
広告との合致
LPは広告から来たユーザーが最初に見るページです。
広告の内容に魅力を感じてLPへとユーザーは来ているのにもかかわらず、広告内容とLP内容にズレがあるとコンバージョンにつながりません。
それどころか、求めているものと違うと感じたユーザーはサイトから離脱してしまうでしょう。
そのため、広告とファーストビューの内容を合わせておくことが大事です。
広告とLPの内容が一致していれば、ユーザーは迷わずスムーズにコンテンツを読み進めることができるでしょう。
離脱せずに読み進めることで、必然的にコンバージョン率アップにもつながります。
ストーリー性をもたせる
ストーリー性のあるLPはユーザーをひきつけコンテンツの熟読度を高められます。
引き込まれる物語であれば続きも気になるため、ユーザーの離脱も防げることはもちろん、コンバージョンもアップできるでしょう。
LPにストーリー性を持たせる場合は、ページのテーマに沿った内容にすることがポイントです。
例えば「夏までに5キロやせる方法」というテーマをページ最上部に記載して、その方法をいくつか簡潔に記載します。
次にその方法によってどうやって瘦せたのか、グラフやデータ、図や写真などで分かりやすく解説、最後に具体的な対策内容をポイントでまとめて解説するといった流れです。
このような内容にすればテーマを軸にして流れのあるコンテンツに仕上がるでしょう。
信用情報の配置
信用情報は、運営情報のことです。
会社名や設立日、資本金などの会社情報をLPの最下部に記載することが信用情報の配置です。
どういった会社が販売している商品なのか、会社は怪しくないかなどをユーザーが確認が確認できるようにします。
また、提供しているサービスや商品の実績、事例なども信用情報として記載しておきましょう。
ユーザーは商品に疑いを持って見ているので、実際の事例や実績を記載することで信用を得ることができます。
安心材料を提示することで、コンバージョン率の促進につながるでしょう。
デザインの最適化
LPデザインは、ユーザーにダイレクトに伝わる重要な要素です。
商品やサービスのペルソナにあったデザインを心掛け、ユーザーの興味をひきましょう。
女性向けの商品ならピンクや明るい色を使用する、高額商品には重厚なデザインや色味を採用するなどが例としてあげられます。
また、商品やサービスの特徴がきちんと伝わるようなレイアウトにする、コンバージョンにつながるボタンを目立たせるなどのデザインも有効です。
競合との差別化を図るためにも、訴求ポイントが強調されるようなデザインにしましょう。
スマートフォンやタブレットから見やすくする
ユーザーはパソコンからだけではなく、スマートフォンやタブレットからもサイトへアクセスしてきます。
最近では圧倒的にスマートフォンからのアクセスが多いのではないでしょうか。
そのため、LPもスマートフォンで閲覧しやすく、利便性が高いことが重要です。
パソコンからは読みやすいデザインになっていても、スマートフォンから見ると改行の位置が不自然だったり、文章が途切れていたりすることがあるので注意しておきましょう。
LPを作成した際はスマートフォンでの表示確認も忘れずにおこなってください。
表示速度の確認
LPの内容が素晴らしいものだったとしても、ページの読み込み時間が遅いとLPが表示される前にユーザーは離脱してしまいます。
ページの表示速度は最大でも3秒以内には表示できるようにしておきましょう。
2018年のGoogleの調査によると、1~3秒の表示スピードでは直帰率が32%増加、6秒では106%増加すると報告しています。
LPOを行う際にページの表示速度は最低限クリアしなければならない課題といえます。
フォームの最適化
フォーム入力がストレスになると、ユーザーは購入や登録に至らず離脱してしまいます。
EFO(フォームの最適化)では、ユーザーのストレスをなくすことを考慮しましょう。
例えば、郵便番号を入力すれば自動的に住所が入力される仕組みや、必須項目だけ入力すれば良いようにするなどです。
フォームの最適化を行えば入力の最中の離脱を防ぎ、より確実にコンバージョンを向上できるでしょう。
LPO対策で避けるべきこと
商品やサービス、業界の違いがあるためLPOに決まった正解はありません。
しかし、LPOで避けるべき明確なポイントはあります。
以下にLPO対策を行うときに避けるべき7つのポイントを紹介します。
ペルソナ設定があいまい
ペルソナ設定で大事なポイントは、具体的に詳細に設定することです。
LPの構成やデザインなどは、ターゲットであるペルソナに沿って決定します。
内容に一貫性をもたせるためにも、ペルソナは重要な要素です。
ペルソナを「都内在住の20代独身女性」といったあいまいなものにすると、LPOの各施策にずれが生じてしまいます。
あいまいなペルソナ設定のほうが広範囲のユーザーに届くように感じてしまいますが、的確なLPOをするためにペルソナは具体的に設定するのがおすすめです。
LPに不向きな商材
商材によってはLPとの相性が悪いものがあり、成果が出にくいでしょう。
以下の3つはLPに不向きな商材です。
BtoB商材 | BtoB商材とは企業間で取引される商材です。BtoB商材の購入には合理性が重視されるため、ユーザー心理を重視した作りのLPには適しません。 |
認知度の高い商材 | 元々の認知度の高い商材は、ユーザーがすでにある程度の情報を持っています。そのためLPでは詳細情報が得られにくいため離脱してしまいます。 |
高額商材 | 高額商材は、一般的に時間をかけて吟味してから購入されます。LPでは詳細情報が得られれずに、効果が得られません。 |
LPOはユーザー心理に基づいてストーリー性を持たせ、購入までを1ページで完結させます。
そのため、BtoB商材、認知度の高い商材、高額商材には不向きです。
しかし、これらの商材においては、お問い合わせや資料請求をコンバージョンに設定することでLPの効果を発揮することは可能です。
集客方法が不適切
集客方法が間違ったままだと、LPOをどれだけ実施しても効果が出ずらいでしょう。
効果的な集客方法は、ターゲットユーザーの年齢や性別などの属性によって異なります。
例えば、高齢者がターゲット層である商材の広告をSNSで発信しても大きな成果は得られにくいでしょう。
逆に、若者がターゲット層の場合や、商品認知度を幅広く上げたい場合にはSNS広告は有効です。
ターゲット層の行動を踏まえて、適した集客を行うことがLPOにとっても大事です。
検索キーワードと内容の不一致
SEOやリスティング広告などの検索結果からの集客をおこなっている場合は、検索キーワードとLPの内容にずれが生じていないか注意しましょう。
検索ユーザーが求めていない情報がファーストビューに集中していると、すぐに離脱されてしまいます。
例えば、検索キーワードが「ダイエット」なのに、開いたページのファーストビューにダイエットに関係のないワードばかりが並んでいたら「このページは自分の求めているページと違う」と思いサイトを閉じてしまうでしょう。
ユーザーの検索意図を深く理解しターゲットユーザーの分析を丁寧におこなった上で、検索キーワードとLPの内容を一致させることがポイントです。
ページ外へのリンクが多い
LPOを成功させるためには、LP外へのリンクは極力少なくしましょう。
同一サイト内へのリンクだとしても、ユーザーをLPから途中離脱させることになるためコンバージョン率の向上が難しくなります。
LPは特性上、ユーザーに集中して読んでもらうことで購買意欲を掻き立てコンバージョンへとつなげます。
リンクを置くことでユーザーの意識が逸れてしまうので、LPの内容に集中できずコンバージョンにつながりにくくなるのが事実です。
ユーザーに伝えたい情報がある場合は、他ページにリンクさせずLP内で完結させるのがおすすめです。
広告とファーストビューの相違
広告とファーストビューに相違があると、ユーザーの直帰につながります。
例えば、広告の文言が「夏までに5キロやせるダイエット法」で、ファーストビューの文言が「ダイエットサプリの価格」だとします。
ユーザーは夏までに5キロやせる方法を知りたくて広告をクリックしたのに、リンク先のページでその答えを得ることができません。
得たい情報が得られなかったユーザーは、リンク先ページにランディング後すぐに離脱してしまいます。
ユーザーが直帰するということはLPは熟読されないので、コンバージョン率の促進にもつながりません。
多すぎるフォームの入力項目
申し込みや購入フォームの入力項目が多いと、ユーザーの離脱につながります。
ぜなら入力する項目が多いと、ユーザーが面倒に感じるためです。
名前や連絡先などの最低限必要な項目に絞るか、必須項目を設定しそれ以外の項目の入力はユーザーの任意にすると良いでしょう。
ユーザーのコンバージョン率を上げるには、ユーザーに面倒くさいと思わせないことが大事です。
せっかくLPで購入意欲がわいても、フォームの入力で離脱されてしまっては意味がありません。
ユーザーの利便性を追求することが、コンバージョン率アップにつながります。
LPOツールの活用
継続的なLPOの改善には、さまざまなツールが役立ちます。
LPOツールを使用して、手間と時間のコスト削減を図りましょう。
以下にLPOを行う際に活用できるツールを3つ紹介します。
Googleアナリティクス
LPOで使用できるツールで最もポピュラーなのがGoogleアナリティクスです。
GoogleアナリティクスはGoogle社が無料で提供しているアクセス解析ツールで、主にユーザーの行動分析に特化していることが特徴です。
そのため、LPにアクセスしたユーザーの情報や属性、流入経路などを分析できる点や、分析結果に基づいてユーザーの今後の行動を予測することも可能です。
以下の記事でGoogleアナリティクスについて詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
【随時更新】1分で効果計測できるGoogleアナリティクスの使い方とサイト改善方法
AB Tasty
LPOを行うのに欠かせないのが「ABテスト」です。
ABテストとは特定の要素を変更したAとBの2つのパターンをランダムにユーザーに表示し、それぞれの成果を比較する施策のことです。
LPOでも、各要素に変更を加え、どちらがより効果的か検証する際にABテストが使用されます。
LPOでABテストを行う際に便利なのが「AB Tasty」です。
AB Tastyについては以下で詳しく解説していますので参考にしてください。
AB Tastyをわかりやすく解説|料金やログイン方法・メリットも
また、当社はAB Tasty導入や活用の支援を行う日本で唯一の公式代理店です。
詳しくは以下からご確認ください。
ABテストツールの導入・活用からグロースハックまで一気通貫でご支援します
Microsoft Clarity
Microsoft Clarityは、無料で使用できるヒートマップツールです。
ヒートマップツールとは、ユーザーのWebページ上の行動を分析できるツールで、ユーザーがページのどこで離脱したのか、ページのどこをクリックしたのかが色の濃淡でわかるようになっています。
ヒートマップツールを使用することでLPのどこでユーザーが離脱しているのか、どのリンクを踏まれているのか、申し込みフォームへのボタンはクリックされているかといったことがわかります。
LP内で読み飛ばされている箇所、リンクがないのに何度もクリックされているところ、熟読されている箇所などの把握が簡単です。
Microsoft Clarity、LPの改善ポイントを洗い出せるため、LPOの役立つでしょう。
まとめ:LPOをしっかり行いコンバージョン率のアップをはかろう
LPOについて実施方法や注意点を解説してきました。
広告が素晴らしくて集客ができていても、ユーザーが最終的な購入や申し込みをしてくれないと意味がありません。
LPO対策をしっかりと行うことで、訪れたユーザーを高い確率で申し込み(コンバージョン)に繋げられます。
改善を実施し、しっかりLPOをおこなってサイトのコンバージョン率を増やしましょう。
Webサイトの運用で改善したい課題がある、集客効果を最大化したい企業様は、ギャプライズにご相談くださいませ!分析・施策立案からABテスト、最適化、実装までを一気通貫で支援いたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。