LCPの最適化に関するよくある誤解:Google開発者の分析から学ぶ

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ウェブサイトのパフォーマンス改善に取り組む多くの企業にとって、Largest Contentful Paint(LCP)の最適化は大きな課題となっています。LCPは、ページの主要なコンテンツが読み込まれるまでの時間を測定する重要な指標ですが、その改善方法については多くの誤解が存在します。

Googleの開発者であるBrendan Kenny氏が最近公開した分析レポートは、LCP最適化に関する従来の常識を覆し、より効果的な改善方法を示唆しています。この記事では、Kennyの分析結果を要約し、企業がLCP改善に取り組む際の新しいアプローチを提案します。

LCP最適化の常識を覆す新たな発見

従来、LCPを改善する最も効果的な方法は「LCP要素となる画像のサイズを小さくすること」だと考えられてきました。しかし、Kennyの分析によると、実際のユーザーデータからは異なる結果が示されています。

Chrome のユーザーがフィールド パフォーマンス データを調べ、LCP の時間がどこで費やされているのかを把握したところ、画像のダウンロード時間がボトルネックになることはほとんどないことがわかりました。

この発見は、多くの企業のLCP最適化戦略に再考を促すものです。

LCPの4つのサブパート

Kenny氏は、LCPを4つのサブパートに分解して分析しています。

    1. Time to First Byte(TTFB)
    2. リソース読み込みの遅延
    3. リソースの読み込み時間
    4. 要素のレンダリングの遅延

分析の結果、最も大きな改善の余地があるのは「TTFB」と「リソース読み込みの遅延」であることが明らかになりました。

最も効果的なLCP改善アプローチ

1. TTFBの最適化

LCP が低いオリジンの少なくとも半数では、p75 TTFB(2,270 ミリ秒のみ)だけでも、p75 LCP が 2.5 秒の「良好」よりも高速になることはほぼ保証されています。

TTFBの改善には、CDNの活用やサーバーサイドの最適化が効果的です。

2. リソース読み込みの遅延の削減

LCP の質が低いサイトの中央値は、LCP イメージのダウンロード開始を実際にダウンロードする場合と比較して約 4 倍の時間を費やしており、TTFB から画像リクエストまでの間隔が 1.3 秒となっています。

この遅延を減らすには、以下のような方法が効果的です。

    • HTMLの<img>タグの適切な使用
    • <link rel=”preload”>タグの活用
    • fetchpriority=”high”属性の使用

3. 画像最適化は依然として重要

画像の最適化自体は依然として重要ですが、それだけでは十分な改善が見込めない可能性があります。Kennyは次のように述べています。

画像の最適化は必要ですが、これは LCP を改善するための一環にすぎません。

まとめ:LCP最適化の新しいアプローチ

    1. TTFBの改善に注力する
    2. リソース読み込みの遅延を最小限に抑える
    3. 画像最適化は継続しつつ、他の要素も総合的に改善する

これらの新しい知見を活かすことで、より効果的なLCP最適化が可能になります。

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ウェブサイトのパフォーマンス改善は、ユーザー体験の向上とコンバージョン率の改善に直結します。最新の知見を活かした最適化戦略で、あなたのウェブサイトを次のレベルへ引き上げましょう。

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今本 たかひろ/MarTechLab編集長

料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。

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