Kiehl’s(キールズ)が実現!バスケットページ最適化で売上31%増の衝撃|ABTasty事例
※本記事はABTasty社の公式事例を、同社の許可を得て翻訳・編集し公開しています
デジタル化が進む現代において、化粧品業界もオンライン販売の重要性が急速に高まっています。特に、プレミアムブランドにとって、自社ECサイトの性能は事業成果に直結する重要な要素となっています。
本記事では、L’Oréal(ロレアル)グループのラグジュアリーブランド部門に属するKiehl’s(キールズ)が、AB Tastyのソリューションを活用してバスケットページを最適化し、驚異的な売上増を達成した事例をご紹介します。
Kiehl’sのデジタルチームは、同じL’Oréalグループ傘下のLancôme(ランコム)、Biotherm(ビオテルム)、Urban Decay(アーバンディケイ)、YSL Beauty(イヴ・サンローラン・ボーテ)などのブランドの成功に触発され、2018年1月からAB Tastyとの協業を開始しました。AB Tastyの専任カスタマーサクセスマネージャー、レア・ベンケ氏のサポートのもと、チームは当初の目標を大きく上回る成果を上げることに成功しました。
目次
課題:ECサイトの売上最大化
多くのEコマース事業者にとって、最も重要なKPIは自社ウェブサイトで生成される総売上高の最大化です。Kiehl’sも例外ではありません。
Kiehl’sは1997年にコレット(パリの有名セレクトショップ)での販売を開始し、その後フランス国内で15店舗近くの直営店を展開するなど、着実に成長を遂げてきました。そのため、自社ECサイトの性能向上は、ブランドにとって特に重要な課題となっていました。
この課題に正面から取り組むため、Kiehl’sのデジタルチームはバスケットページ(購入確認ページ)に焦点を当てることにしました。彼らのアイデアは、購入確定前の顧客に対して、一定金額以上の購入で無料ギフトが付くことを視覚的に訴求するというものでした。
このアプローチには、以下のような複数のメリットがありました。
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- 平均注文金額の増加(顧客がギフトを受け取るために購入金額を増やす)
- Kiehl’sブランドの独占的なギフトによる顧客ロイヤリティの強化
ABテスト:視覚的なゲージの導入
Kiehl’sは、バスケットページに視覚的なゲージを実装することを決定しました。このゲージは、無料ギフト(この場合は無料の製品)を獲得するためにあとどれだけ購入金額を増やす必要があるかを示すものです。
ABTastyの直感的なエディタを使用することで、このビジュアルバロメーターの実装は容易に行うことができました。テストの効果を測定するため、以下のようなKPIが設定されました。
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- クリック率
- 購入フローの次のステップへの進行率
- トランザクション数
- 平均バスケットサイズ(平均購入金額)への影響
AB Tastyのカスタマーサクセスマネージャー、レア・ベンケ氏は次のようにコメントしています。
Eコマースクライアントの最大の期待の一つは、訪問者あたりの平均バスケットサイズを増やすことです。Kiehl’sとの主な課題は、俊敏性、スケーラビリティ、視覚的効果を組み合わせてこのKPIを最適化する方法を見つけることでした。このキャンペーンのポジティブなパフォーマンスがL’Oréalグループの他のブランドにも影響を与えたことから、私たちはこの取り組みを成功と考えています。
結果:売上31%増の驚異的な成果
Kiehl’sのウェブサイト訪問者は、このバロメーターに特に好反応を示しました。この非常に目立つインセンティブは、以下のような驚くべき結果をもたらしました。
- 「購入を続ける」CTAのクリック率:7%増加
- 平均バスケットサイズ(平均購入金額):約5%増加
- 総売上:31%増加
- 追加購入:25%増加
- 訪問者あたりの売上:31%増加
日本のEコマース事業者への示唆
Kiehl’sの成功事例から、日本のEコマース事業者が学べる重要なポイントがいくつかあります。
- 緊急性の原則の賢明な適用
- 緊急性を感じさせる手法は増えていますが、インテリジェントに適用する必要があります。
- 顧客に不安を与えすぎず、同時に実質的なインセンティブ(送料無料、独占ギフトなど)を提供するバランスが重要です。
- 視覚的要素の重要性
- 無料ギフトまでの残り金額を単に表示するだけでは不十分です。
- バロメーターのような視覚的要素がメッセージを本当にインパクトのあるものにします。
- 画像を使用することで、メッセージの記憶定着率が高まります。
- セマンティックインセンティブと視覚的要素の組み合わせ
- 意味のあるインセンティブと適切な視覚的要素を組み合わせることが、購入フローのこの段階でユーザーの決定を促す完璧な組み合わせとなります。
- モバイルファーストデザインの重要性
- 日本の消費者のスマートフォン利用率の高さを考慮し、モバイル画面でも効果的に機能する視覚的要素のデザインが重要です。
- 文化的な配慮
- 日本の消費者心理に合わせた、控えめでありながら効果的なメッセージングの検討が必要です。
- ABテストの継続的な実施
- 市場環境や消費者心理の変化に応じて、常に新しいアイデアをテストし、最適化を続けることが重要です。
まとめ:バスケットページ最適化の可能性
Kiehl’sの事例は、バスケットページの最適化が売上に与える影響の大きさを如実に示しています。視覚的な要素を効果的に活用し、顧客心理を巧みに刺激することで、大幅な売上増を実現できる可能性があります。
日本のEコマース事業者の皆様も、この事例をインスピレーションとして、自社のバスケットページの最適化に取り組んでみてはいかがでしょうか。ABTastyのようなツールを活用することで、専門的な技術知識がなくても、高度なABテストや動的なコンテンツ表示が可能になります。
継続的な改善と最適化により、Kiehl’sのような驚異的な成果を日本市場でも実現できる可能性があります。ぜひ、自社のECサイトの潜在能力を最大限に引き出すチャレンジを始めてみてください。
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今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。