最新テクノロジーの営業・マーケを両立して学んだ「顧客目線」
こんにちは。ギャプライズでインターンとして新サービス「インフルエンサーマーケティングツールKlear」を担当した種橋です。
約1年間半のインターン期間で
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・LP3本
・ホワイトペーパー7本
・記事17本
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を作り、その結果「顧客の声を知る重要性とその難しさ」を実感しました。
今回は、これから新サービスに取り組む方のためのポイントをお伝えします。
1.Klearの営業で顧客を知り、仮説を立てる
世界5億アカウントから探せるKlearを売る
イスラエル発のインフルエンサーマーケティングツール「Klear」は、世界中の5億以上の公開SNSアカウントデータを保持し、インフルエンサーの検索、SNS分析、施策の効果検証等、SNSマーケティングをサポートできるツールです。
営業を始めた当初、「Klear」の強みは、世界中の公開SNSアカウントをすべて検索可能な豊富なデータ量と感じていました。それをプッシュすれば、お客様に刺さると。
しかし、お客様の反応はイマイチ。もちろんデータの豊富さに対し「すごい!」と反応はありましたが、予算を動かすほどの驚きや喜びではなく、どこか他人事のような驚き方。
この違和感の正体は、様々なお客様にお会いする中で、明らかになっていきました。
お客様が抱える本当のニーズ
違和感の正体が明らかになったきっかけの一つが、お客様に大きく2つのタイプがあると気づいたこと。
1)インフルエンサーマーケティングを始めていない、興味本位のお客様。
2)実際にインフルエンサーマーケティングに取り組み、悩みを抱えているお客様。
前者の場合、インフルエンサーに関する知識が全くなく、社内の体制も整っていないゼロべ―スの状態でした。そういった状態のお客様に、扱えるデータ量の豊富さを説明しても他人事に感じられるのは、仕方のないことですね。
では、なぜ既にインフルエンサーマーケに取り組む後者のお客様が、データの豊富に惹かれなかったのか?
訪問を重ねる中で、インフルエンサー担当者の多くが、
データの活用以前に、業務の属人化と効率の悪さに課題を抱えていることが分かりました。
インフルエンサーの担当者は社内に1~2名の場合が多く、実はインフルエンサーマーケティングの方法を体系化し、他の人にも引継ぎたいが、それができない状況が発生。
また、流行とともに人気のインフルエンサーが入れ替わるため、その知識も担当者に依存した状態でした。
さらに、担当者の多くは、スマートフォン上で手作業で調べており、業務を効率化に悩みを抱えていました。
そこで、Klearの営業として、現場担当者の方にお勧めしたことは、インフルエンサーの「リスト化機能」。今までデータの豊富さからKlearの「検索機能」をお勧めしていましたが、予想以上にリスト機能による管理の効率性が、担当者の方のお役に立つことが分かりました。
業界的な課題に気づく
そして、さらに様々なお客様に会う中で、日本のインフルエンサーマーケティングの業界的な課題が明らかになっていきました。
実は、インフルエンサーマーケが着目され始めたのは、2017年頃から。
▼Googleトレンド「インフルエンサーマーケティング」
日本ではインフルエンサーマーケティングの手法が確立されておらず、特に事業会社が自社内で実行する方法、社内体制が体系的にまとまっておらず、ほとんどのお客様が何から始めたら良いか分からない状況でした。
つまり、テクノロジーツールで解決するフェーズにも至っていなかったのです。
それだけではありません。
営業中によく頂く質問「そもそもインフルエンサーって何ですか?」が意味するように、施策の実行段階前の根本的な基礎情報、概念の認識が広まっていないことに気づきました。
結果として、既にインフルエンサーマーケに取り組むお客様でさえも、「効果検証の方法が分からない」「KPIにすべき指標が曖昧」等の悩みを抱えていました。
つまり、冒頭の違和感の正体、それは業界・お客様のフェーズの理解不足から生まれたものだったのです。
これらの営業経験から、日本ではこのインフルエンサーマーケティングはまだ確立されておらず、お客様によって取り組みのフェーズが違い、リード獲得やカスタマーサクセスには、その目線に合わせたコンテンツが必要だと考えました。
2.営業で立てた仮説を、コンテンツで検証
ターゲット分解①4タイプ
上記の経験をもとに、お客様のフェーズと業種から4タイプに分類。
事業会社内と代理店の担当者は、扱う領域、求めるデータ量、運用期間と頻度が全く違います。そして後者の方がより、幅広いクライアントの要望に応えるため、データ量の豊富さと工数削減を必要としていました。
見えていなかったターゲット
これらの気づきから生まれた仮説を基に、コンテンツを作成。どのような情報が必要とされるのか、検証していきました。
しかし、うまくいきません。
担当者の方と意気投合し、導入まであと1歩の段階で毎回繋がらない。
実は、上記の分類にはある重要な人物が欠けていたのです。
それが決裁者。
第一段階として、担当者の方への訴求ポイントは明確になりましたが、次に控える決裁者の意向こそが重要だったのです。後者は現場視点ではなく、テクノロジーツールに支払う金額への費用対効果を注視。そこで重要な判断材料が「他社の導入事例」や「効果検証」でした。
ターゲット分解②12タイプ
これらの失敗から、顧客のフェーズをさらに細かく定義。顧客目線に合わせたコンテンツ作りを心がけました。
▼ターゲット別の記事例
【初心者】
記事|インフルエンサーを見つける方法
【中級者】
記事|数字で分かるマイクロインフルエンサーの重要性
【上級者】
記事|インフルエンサーマーケティングを成功させる3つのガイドライン
次の結果をご覧ください。
初心者向けの記事はやはりセッション数が多いですが、必ずしもホワイトペーパーDLにつながりません。
むしろ、セッション数は少なくても中級・上級者向けに作成した記事の方がダウンロード数が多い結果となりました。
顧客目線を取り入れることを心がけていましたが、深く顧客を知る程、顧客のフェーズ・種類が複雑であること気づきました。
3.顧客目線を知るために
顧客目線を知らないと、何も売れない
ここまで読んで下さった皆さんは、顧客目線を知ることの重要性が伝わったでしょうか?
左が、当初考えていた顧客像、右が営業経験や失敗を経て気づいた顧客像です。
■当初
■失敗後
これほどまでに、顧客の理解がずれていたのです。
新サービスを担当する際に、優れた機能や、データの豊富さ、サービスの理想像など、プッシュしたい情報はたくさんありますが、まずお客さんが何を欲しているのか知ることが大切だと思います。
そしてベネフィットを「決めつけず」、顧客の声に合わせ、ベネフィットを「尖らせること」が重要です。
顧客を知るには?
では、どのようにして、お客さんの欲している情報、課題を知るのか?
現場との連動が重要だと思います。
私の場合、偶然営業とコンテンツ制作の両方を担当しましたが、これは稀なケースかと思います。
ぜひ社内の営業担当者の方に声をかけてみて下さい。営業の方こそが、一番近くで顧客の声を聞いています。
MarTechLab編集部
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