「Netlify」を徹底解説|CDNのメリット・デメリット、導入方法について
「Webサイト・アプリケーションの運営にかかる工数を削減したい」
「Webサイト高速化を実現したい」
このような課題をお持ちではないでしょうか。
Webサイトやアプリケーションの構築・ホスティングを簡略化したいなら、Netlifyの導入がおすすめです。
Netlifyは、静的サイトをホスティングするCDNサービスであり、短時間でページの編集・作成ができます。
また、Webサイトの表示・配信速度を高め、高速化を実現できる点も強みです。
この記事では、Netlifyの主な特徴と導入方法を詳しく解説します。
CDNサービスを利用するメリットとデメリットをあわせて解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
Netlifyとは
Netlifyとは、静的サイトをホスティングするCDNサービスです。
静的サイトであれば、Netlifyを通じて短時間でページを作成・公開できます。
Netlifyは、WebサイトやWebアプリケーションの構築・デプロイ・ホスティングなどの作業を効率化し、Web開発とデプロイのプロセスを簡素化するためのさまざまなツールを提供しています。
Netlifyが展開したWebサイト | 3,500万異常 |
Netlifyを利用した開発者 | 400万異常 |
稼働時間 SLA | 99.99% |
参考:Scale & Ship Faster with a Composable Web Architecture | Netlify
Netlifyについて理解を深めるために、次の項目を確認しておきましょう。
- 静的サイトとは
- ホスティングとは
- CDNとは
静的サイトとNetlify
静的サイトとは、HTML・CSS・JavaScriptなどで構成された一定の情報を表示するWebサイトのことです。
簡単に説明すると、「誰が」「いつ」「どこで」ホームページを見ても、同じ情報が提供されるページを静的サイトと呼びます。
対して、ページにアクセスする時間や場所など条件に応じて、表示される情報が異なるWebサイトが動的サイトです。
動的サイトと静的サイトの違いを把握するために、次の事例を確認しておきましょう。
サイトの種類 | 事例 |
動的サイト | ・会員登録ページ(マイページ)
・お問い合わせフォーム ・予約フォーム ・掲示板 ・サイト内検索 |
静的サイト | ・Webサイトのトップページ(ホームページ)
・運営情報 ・企業概要 |
動的サイトは条件に応じて表示される内容が変わるのに対して、静的サイトは運営していく上で根本的に内容が変わりません。
Netlifyは、主に静的サイトの運用に役立つCDNサービスであり、Webサイト構築や編集に活用できます。
ホスティングとNetlify
ホスティングとは、インターネットサービスプロバイダが提供するサーバーをレンタルする手法です。
具体的には、ホスティングサーバーにWebサービスやメールサービスなどを預けて、運用を委託します。
ホスティングサービスを利用すれば、管理や運用の手間を軽減し、適切にWebサイトを運用できます。
メンテナンスやセキュリティ対策もホスティングサービスへ委託できるため、自社で行うタスクを軽減することが可能です。
Netlifyは、Webサイトの運用をホスティングするCDNサービスであり、管理・運用業務にかかる工数を削減できます。
CDNとNetlify
CDNとは「Content Delivery Network」の略称で、大量のデジタルコンテンツを効率的に配信できるネットワークのことです。
情報量の多いデジタルコンテンツを最適化し、本来大量の情報を処理するオリジンサーバーにかかる負荷を軽減できます。
CDNを通してコンテンツを最適化すれば、スムーズに情報を処理できるようになり、快適なネットワーク利用を実現できます。
そのためNetlifyを利用して静的サイトをホスティングすれば、情報処理速度を向上させて表示遅延やユーザーの離脱を防止することが可能です。
Netlifyの主な機能
Netlifyには、主に次の3種類の機能が備わっています。
- DXを迅速に構築できるNetlify Core
- すべてのコンテンツを統一化するNetlify Connect
- 更新作業を自律化できるNetlify Create
参考:Scale & Ship Faster with a Composable Web Architecture | Netlify
それぞれの機能を確認して、Netlifyで実現できることを把握しておきましょう。
DXを迅速に構築できるNetlify Core
Netlify Coreは、DXに欠かせないWebサイトやアプリケーションの開発と運用を、迅速かつ効率的に行うためのプラットフォームです。
主に開発者向けに設計されています。
主な特徴の一つにデプロイの簡略化があり、コードをGitリポジトリにプッシュするだけで、自動的にビルドとデプロイが行われます。
複雑な設定や手動の操作は必要ありません。
また、Netlifyは継続的デリバリー(CD)と継続的インテグレーション(CI)のプロセスを内蔵しているため、コードの変更が即座に反映され、テストとデプロイが自動で行われます。
これにより、迅速な開発サイクルが実現します。
詳しい概要は、下記のホームページより確認できるため、DXを促進したい企業はチェックしておきましょう。
参考:Netlify Core | The Frontend Cloud Solution to Deploy Faster
すべてのコンテンツを統一化するNetlify Connect
Netlify Connectは、すべてのコンテンツとCMSアプリを統一化し、一元管理できるサービスです。
異なるCMS、データベース、APIなどからコンテンツを引き出し、一つのプラットフォーム一元管理する、多様なデータソースの統合を強みとします。
直感的なインターフェースにも優れ、複雑なコードを書かずに設定や管理が行えます。
複数のコンテンツソースを効率的に管理し、ユーザーに一貫した体験を提供できれば、コンテンツ運用の手間が大幅に軽減されるはずです。
下記のページから、Netlify Connectの詳細を確認できるため、管理業務を効率化したい方はチェックしてみましょう。
参考:Netlify Connect | The Data Unification Layer to Unify All Content
更新作業を自律化できるNetlify Create
Netlify Createは、ビジュアルエディターを使用して、スムーズにコンテンツとWebサイトの更新を自律的に実行できるサービスです。
ビジュアルエディターは複雑なコードが不要で、完成イメージがわかりやすい状態でWebサイトの編集ができます。
誰でも簡単にWebサイトの作成・公開ができるようになり、マーケティング担当者と開発者の負担を軽減することが可能です。
また、マーケティングチームや製造チームが自律的にコンテンツ制作に取り組めるようになれば、各部署の専門性を活かしたより高精度なコンテンツを作成できます。
加えて、シンプルで操作性の高いCDNサービスにより、Webサイト構築や更新作業を簡略化できるため、業務タスク軽減にもつながります。
組織内の連携を強化して、サイト運用を効率化したい方は、下記のホームページからNetlify Createの詳細情報を確認しておきましょう。
Netlifyの導入方法
Netlifyを利用する際には、下記の手順に沿ってアカウント登録・運用を進める必要があります。
- アカウントの作成
- プロジェクトを追加
- 独自ドメインを設定
Netlifyの利用を検討している方は、スムーズに導入できるように、それぞれの手順を確認しておきましょう。
アカウントの作成
Netlifyを利用するためには、アカウントを作成する必要があります。
アカウント作成画面から、下記のいずれかを選択して、アカウント登録に進みましょう。
- GitHub
- GitLab
- Bitbucket
- メールアドレス
説明にしたがって登録を進めると、アカウント作成を完了できます。
プロジェクトを追加
アカウントを作成したら、画面右上にある「New site from Git」ボタンをクリックして、新規プロジェクトを追加してください。
次に「GitHub」をクリックすると、GitHubのデータ一覧が表示されるので、ブランチやビルドコマンドの選択・入力ができます。
なお、静的サイトであればビルドコマンドの入力は不要なので、必要なプロジェクトを追加しましょう。
管理画面からは、独自ドメインの設定やhttpsの設定ができます。
独自ドメインを設定
設定画面の「Setup a custom domain」をクリックすれば、独自ドメインを設定できます。
「Setup a custom domain」をクリックすると、ドメイン入力画面が表示されるので、取得したドメインを入力して設定しましょう。
Netlifyでは「www」付きのドメインを推奨しているため、「www」サブドメインつきのドメインを設定してください。
httpsの設定は、管理画面のドメイン設定画面からできます。
独自ドメインを設定すれば、Netlifyの登録が完了し自社サイトの運用を効率化できます。
Netlify・CDNサービスを利用するメリット
NetlifyのようなCDNサービスを利用すれば、さまざまなメリットが得られます。
CDNサービスを利用するメリットは、次のとおりです。
- サーバーの負荷を軽減できる
- コスト削減につながる
- パフォーマンスを向上できる
それぞれのメリットを確認して、Netlifyの導入を検討しましょう。
サーバーの負荷を軽減できる
CDNサービスを利用すれば、オリジンサーバーへの負荷を軽減できます。
なぜなら、オリジンサーバーで処理する膨大なデータ量を複数のキャッシュサーバーに分担して処理できるため、サーバーへの負荷を軽減できるからです。
これにより、サーバーダウンが防止され、ユーザーの離脱や機会損失を防げます。
コスト削減につながる
CDNサービスを利用するメリットは、運用コストやシステム管理コストを削減できることです。
大量のデータを処理するオリジンサーバーを運用するには高額なコストがかかるため、CDNサービスを利用すればコストカットにつながります。
さらにNetlifyは、複数の管理システムを統一化し一元管理できるため、システム管理コストを削減できます。
コストカットとシステム管理の一元化を実現したい方は、Netlifyの導入がおすすめです。
パフォーマンスを向上させられる
CDNサービスを利用すると、自社サイトの高速化などパフォーマンス向上につながります。
CDNサービスによってサーバーの遅延を解消すれば、ネットワーク精度のパフォーマンスを向上させられるからです。
Webサイトの高速化は、自社サイトを運営する企業にとって重要な課題です。
ページがすぐに表示されると、ユーザーは待たされるストレスがなく満足度が高まる一方で、読み込みが遅いとユーザーはすぐにサイトを離れてしまう可能性があります。
また、検索エンジンも高速なサイトを評価しやすく、アクセス数や売上を増やす施策として欠かせません。
このような環境を整えることで、Webサイトのアクセス数とコンバージョン率の増加や、売上の向上が期待できます。
Netlify・CDNサービスを利用するデメリット
NetlifyやCDNサービスを利用するメリットだけでなく、デメリットも確認しておくことが大切です。
CDNサービスを利用するデメリットとして、次のようなものが挙げられます。
- セキュリティ関連のトラブル懸念がある
- 反映までにタイムラグがある
- アクセスログを取得できない可能性がある
それぞれのデメリットを確認して、Netlifyの導入を検討しましょう。
セキュリティ関連のトラブル懸念がある
CDNサービスを利用する上で、セキュリティ対策を軽視すると思わぬトラブルにつながります。
CDNのキャッシュには、個人情報など重要情報が含まれているため、セキュリティ対策を徹底しなければなりません。
不正アクセスによって情報が漏洩すると、顧客の個人情報が流出してトラブルへと発展してしまうリスクがあります。
NetlifyのようなCDNサービスを利用する際には、キャッシュ削除とセキュリティ強化を徹底しましょう。
反映までにタイムラグがある
CDNサービスを利用するデメリットは、反映までにタイムラグがあることです。
オリジンサーバーでコンテンツを更新しても、キャッシュサーバーで更新されるまでにタイムラグが発生します。
ユーザーがサイトへアクセスした際に最新情報へ更新されていない可能性があるので、注意しなければなりません。
特に、ニュースサイトや頻繁に更新されるブログなどを運営する際には、更新のタイミングを検討する必要があります。
アクセスログを取得できない可能性がある
CDNサービスを利用するデメリットは、アクセスログを取得できない可能性があることです。
CDNを利用することで、オリジンサーバーからユーザーのアクセスログを取得できないケースがあります。
アクセスログによって、キャッシュを取得し行動分析やトラフィックのモニタリングを行いたい場合は、CDNの利用がデメリットに感じてしまうはずです。
対策として、ログ分析ツールの活用やカスタム処理を実装すれば、CDNを利用してもアクセスログを取得できます。
Netlifyを利用する際には、ログ分析ツールやカスタム処理を実装して、アクセスログを取得できるよう対処しましょう。
まとめ:Netlifyの特徴を確認して導入を検討しよう

Netlifyは、静的サイトをホスティングして運用・管理業務を効率化するCDNサービスです。
また、Webサイトの高速化を実現する手段の一つでもあります。
Webサイトの高速化はユーザーの利便性を向上させ、アクセス数や売上を増やすために欠かせない要素です。
他にも、DX促進やコンテンツの一括管理、更新作業の自律化など、Webサイトを運用する際に役立つ機能が満載です。
Netlifyのアカウントを作成すれば、簡単にサイト運用を効率化しコストカットにつなげられるため、Webサイト構築・運用に課題がある企業は
導入を検討してみましょう。
自社サイトをどのように改善していくべきかお悩みであれば、弊社のサービスをご活用ください。
ギャプライズでは、自社サイトの改善ポテンシャルを知るためのウェブサイトパフォーマンスの無料診断を提供しています。
まずは現状からどこまで「伸びしろ」があるか、調査から始めてみましょう。

MarTechLab編集部
このブログでは、ABテスト、サイト改善、UI/UXデザイン、広告最適化、インフルエンサーマーケティングなど、多岐にわたるトピックを取り扱っています。また、業界の専門家にインタビューを行い、実際の事例や成功事例を紹介することで、読者に有益なインサイトとアイデアを提供しています。