同意管理で「消えた30%」のデータを取り戻す。Cookieレス時代の次世代計測基盤「JENTIS」が、マーケターの武器になる理由
Cookie同意バナー(CMP)を導入後、『コンバージョン数が明らかに減少した』『Google アナリティクスと管理画面の数値の乖離が拡大し、どのデータが正確なのか判断できない』といった課題が生じています。
もしあなたがWebマーケティングの最前線にいるなら、この「見えないデータ」への不安を抱えているのではないでしょうか。個人情報保護法や電気通信事業法への対応は、もちろん企業の義務です。しかし、その結果として、これまで見えていた顧客の行動データが欠損し、広告の学習精度が下がり、ROAS(広告費用対効果)が悪化しているのであれば、それはマーケターにとって死活問題です。
「守り(コンプライアンス)」を固めるほど、「攻め(マーケティング)」が弱くなる。このトレードオフは解消できないのでしょうか?
その答えとなるのが、欧州発の次世代データキャプチャプラットフォーム「JENTIS(ジェンティス)」です。本記事では、すでにCMPを導入している企業こそが、なぜ今JENTISを導入すべきなのか。その理由をマーケティングの視点から紐解きます。
目次
なぜ、あなたのサイトのデータは「欠損」し続けるのか
ブラウザと法律の挟み撃ち
まず、私たちが直面している現実を整理しましょう。マーケターを苦しめているのは、大きく分けて2つの要因です。
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- ブラウザ規制(ITP等):
SafariやFirefox、そしてChromeも追随する3rd Party Cookieの廃止や、Cookie有効期限の短縮(最長7日間など)。これにより、リターゲティングリストは枯渇し、アトリビューション(成果貢献)計測が分断されています。 - 同意管理(CMP)による遮断:
ユーザーが「同意しない」を選択した瞬間、従来のクライアントサイド計測(タグマネージャー等)は発火を止めます。つまり、そのユーザーは最初から「存在しなかった」ことになってしまいます。
- ブラウザ規制(ITP等):
欧州のGDPR(一般データ保護規則)の影響を強く受けるグローバル企業での調査によると、CMP導入によって 30%〜50%ものデータが計測不能になった という事例も珍しくありません。これは単に「レポートの数字が減る」だけの問題ではありません。広告プラットフォームのAI(自動入札)に渡す「教師データ」が半分になることを意味します。教師データが不足すれば、AIは学習できず、CPA(顧客獲得単価)は高騰し続けます。
「クライアントサイド」の限界
これまでの計測は、ユーザーのブラウザ(クライアントサイド)に依存していました。ブラウザから直接、GoogleやFacebookへデータを飛ばす仕組みです。 しかし、ブラウザ自体がプライバシー保護のためにガードを固めている現在、この方式は限界を迎えています。AdBlockerにブロックされ、ITPにデータを消され、CMPで同意が得られなければ何も送れない。
これでは、マーケティング予算の最適化など不可能です。そこで登場するのが、計測の司令塔をブラウザから「自社サーバー」に移す、サーバーサイドトラッキングという考え方です。そして、そのサーバーサイド計測を最も高度に、かつマーケターに使いやすい形で実装したのが「JENTIS」です。
JENTISが実現する「データの奪還」とは
JENTISを一言で表すなら、「自社でコントロール可能な、データの関所(ゲートキーパー)」です。ブラウザからのデータを垂れ流すのではなく、一度自社の管理下(JENTISサーバー)で受け取り、適切に処理してから各ツールへ配送する仕組みです。

JENTISがもたらす3つのマーケティング・インパクト
1. 高品質な1st Partyデータの生成
JENTISは、あなたのドメイン配下(Aレコード)で動作します。これにより、3rd Party Cookieではなく、真正な「1st Party Cookie」を発行・管理できます。
これはブラウザのITP規制の影響を受けにくく、Cookieの有効期限を長期間維持できることを意味します。これまでSafariユーザーなどは7日でトラッキングが切れていましたが、JENTISを介することで長期的な計測が可能になり、LTV(顧客生涯価値)分析や正しいアトリビューション評価ができるようになります。
2. なぜ「同意しないユーザー」のデータが完全に消えないのか
CMPでユーザーが同意しない場合、従来の多くのサイトでは計測自体が停止してしまいます。これは、同意のない通信が全面的に禁止されているためではなく、ブラウザ上での計測では同意状況に応じた細かな制御が難しいため、安全策として計測を停止する実装が一般的だからです。
JENTISによる解決策
JENTISでは、この処理をブラウザ外のサーバー側で実行します。ユーザーのアクセスを一度サーバーで受け取り、CMPの同意状況を参照します。その結果に基づき、保存する情報や外部ツールへ渡すデータの内容を切り替えます。
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- 同意がある場合:通常通り計測を行います。
- 同意がない場合:個人を特定できる情報を扱わず、必要最小限に加工したデータのみを使用します。
このように「同意に応じてデータの形を変える」処理をサーバー側で行うことで、クライアント側でタグが完全に停止する従来の方式と比べ、計測がゼロになる状況を減らすことができます。
重要な点
JENTISは、同意のないユーザーを無理に追跡しているわけではありません。あらかじめ定義されたルールに基づきデータを最小化し、外部に送る前に整形することで、ユーザーの同意状態を尊重した形で計測を継続しています。
3. 広告プラットフォームへの「安全な」データ送信
同意状況に基づいて整理されたデータは、サーバー側で精査・加工され、定められたルールに従って各種ツールや広告プラットフォームへ送信されます。この「ブラウザを介さない送信」という点が、特に重要です。
Google広告やMeta広告などがサーバーサイド連携を推奨する背景には、単にサーバーを経由させるだけでは不十分という認識があります。計測精度とプライバシー配慮を両立させるには、「どのデータを」「どのような条件で」「どこまで」送信するかを厳密に制御する必要があります。これが欠けると、どちらかが犠牲になってしまいます。
JENTISは、ユーザーの同意の有無やデータの種類に応じて、送信内容を細かく制御・連携できます。具体的には、同意があるユーザーのデータは通常のコンバージョン計測に用いられ、同意がないユーザーのデータは、個人を特定できない形に加工された情報のみが送られます。
その結果、広告プラットフォームへは「誰が成果を出したか」ではなく、「どのような条件下で成果が発生したか」というシグナルが返されます。これにより、コンプライアンスを遵守しつつ、自動入札や最適化に必要な情報を過度に損なうことなく運用を継続できます。
サーバーサイド計測の真の価値は、最新技術という点だけでなく、ユーザーの同意に沿ったデータ処理を前提としながら、広告運用と計測の現実的な両立を可能にする点にあると言えます。
CMP導入企業こそ、JENTISが必要な理由
「うちはCMPを入れているから大丈夫」と思っていませんか? 実は、CMPを入れている企業こそ、JENTISとの併用で真価を発揮します。
【CMP(同意管理プラットフォーム)とは】
Webサイト訪問者からのデータ利用に関する同意(Cookie利用など)を取得・管理するためのツールです。
【JENTISとCMPの違い】
CMPは「同意の取得と管理」を行いますが、JENTISは「同意に基づいた安全かつ正確なデータ計測」を実現します。CMPで取得した同意情報を、JENTISが正しく計測に反映させることで、同意率に関わらず、より多くのデータを合法的に収集・活用できるようになります。
CMPは「玄関」、JENTISは「家の管理者」
CMPはあくまで「ユーザーに許可を求める玄関」です。しかし、許可されたデータ、あるいは拒否されたデータを、「その後どう扱うか」までは管理してくれません。
ユーザーが「マーケティングCookieは拒否するが、サイトの機能に必要なCookieは許可する」といった複雑な選択をした場合、クライアントサイド(ブラウザ)のタグ制御だけで完璧に対応するのは困難で、設定ミスのリスク(情報漏洩リスク)が常につきまといます。欧州では、同意を得ていないデータが誤ってGoogleへ送信されてしまい、制裁金を科されるリスクに怯える企業も少なくありません。
JENTISを使えば、以下のような運用が可能になります。
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- 同意ありユーザー:
フルデータをGoogle/Metaへ送信し、精緻なリターゲティングに活用。 - 同意なしユーザー:
JENTISサーバー内でIPアドレス等を削除・匿名化し、「トラフィックデータ」としてGoogleアナリティクスへ送信。
- 同意ありユーザー:
このように、「法務的なリスク」をサーバー側でフィルタリングして排除してから外部ツールにデータを渡すことができるため、コンプライアンス担当者を安心させつつ、マーケターは必要な数字を確保できるのです。
マーケターが手にする「データ主権」という武器
これからの時代、マーケティングの勝敗を分けるのは「データの質」です。
GoogleやMetaなどのプラットフォーマーにデータを「預ける」だけの時代は終わりました。彼らの仕様変更に振り回されるのではなく、自社の管理下(サーバー)でデータを保有・加工し、必要な分だけを外部に渡す。「データ主権」を取り戻すことが、最強の防御策であり、最大の差別化要因になります。
JENTISを導入することで、あなたは以下の問いに自信を持って答えられるようになります。
Q:「御社のデータ計測は正確ですか?」
A: Yes. ITPの影響を最小限に抑え、サーバーサイドで欠損を補完しています。
Q:「顧客のプライバシーは守られていますか?」
A: Yes. 外部に送る前に、自社サーバー内で匿名化処理を行っています。
Q:「広告予算は無駄になっていませんか?」
A: Yes. 正しいコンバージョンデータを媒体に返しているため、自動入札が適正に機能しています。
JENTISは、単なる計測ツールではなく、コンプライアンスとマーケティング成果を両立させるための「インフラ」です。失われたデータの中に、あなたの次の優良顧客が隠れているかもしれません。
まずは「現状の欠損率」を知ることから
ここまでお読みいただき、自社のサイトでは一体どれくらいのデータが失われているのか、気になった方も多いのではないでしょうか。
「CMP導入後、なんとなく数字が合わない」 「サーバーサイド計測に興味はあるが、自社サイトへの導入イメージが湧かない」
そうお感じであれば、まずは現状の診断をおすすめします。 JENTISを提供する株式会社ギャプライズでは、貴社の現在のデータ計測環境やCMPの導入状況をヒアリングし、「どれだけのデータを取り戻せる可能性があるか」を診断いたします。
マーケティングの成果を最大化するために、まずは「今の本当の数字」を知ることから始めましょう。
今本 たかひろ/MarTechLab編集長
料理人→旅人→店舗ビジネスオーナー→BPO企業にてBtoBマーケティング支援チームのPLを4年半経験し、2023年2月よりギャプライズへジョイン。フグを捌くのもBtoBマーケティングを整えるのも根本は同じだという思考回路のため、根っこは料理人のままです。家では猫2匹の下僕。虎党でビール党。