業界別 マイクロインフルエンサー・ナノインフルエンサー発掘! 第3弾:不動産
インフルエンサーマーケティングツールKlearを利用し、様々な角度からインフルエンサーを見つけるこの企画。今回は「不動産」のPRに適しているインフルエンサーを探して行きます。
ナノインフルエンサー・マイクロインフルエンサーについて詳しくは、こちらをご参照ください。
不動産業界でもSNSの活用が目立っており、Instagramを見ていても、不動産の様々な企業からの広告が毎日のように表示されています。
UR都市機構が2019年03月に発表した調査「平成世代と昭和世代の暮らし意識調査」
では、昨今の若者は「まちのブランド」にこだわったり、SNS映えする“おしゃれさ”を重視して物件を選ぶというトピックに注目し、若年層のニーズをキャッチしてSNS運用をしているアカウントと、PRに向いてそうなアカウント=引越を考えている人が参考にフォローしているであろうインフルエンサーを調べてみました。
1.SNSを活用している企業アカウント
女性のためのお部屋探しサイト
woman.chintai
都内の街を女子の雰囲気に例えてイラストで紹介し、注目を集めています。
ファッションでよく使われる#今日のコーデや#ootd(outfit of the day)などの#ハッシュタグを利用することで、物件情報を探していないターゲット層にもリーチしています。
2019年7月時点で191件の投稿があるこのアカウントでEngagementが多い投稿順にソートしたところ、いいねを集めているTop3の投稿は新宿、吉祥寺、新大久保の順で、5000いいねを超える反響があります。
どれも、女子の共感を得られる内容で、1投稿あたりの平均エンゲージメントが1900にもなります。Woman CHINTAIさんがSNSコンテンツに非常に力を入れていることが分かります。
おしゃれなお部屋探しサイト
goodroom_jp
Webサイトや、アプリと連動させ、お部屋の写真×記事のコンテンツを作成されています。
空き部屋の写真だけでなく、お洒落なインテリアが置いてあるUGCコンテンツが多いのも特徴です。
Instagramアカウントにて【#goodroom取材】でユーザーの生成コンテンツ=UGCコンテンツを集めており、皆が憧れるようなお部屋情報を配信されています。
UGCコンテンツについては、こちらをご確認ください。UGC×インフルエンサーマーケティングのススメ
空き部屋の投稿では、専門のライターが部屋の雰囲気やこうゆう風に住めそうなお部屋という情報を発信しており、そのうち引越をしたいと考えている、潜在層に次の引越をイメージさせるコンテンツとなっているのではないでしょうか。
goodroomさんは、こだわりのお部屋を毎日更新されています。
2.情報共有系マイクロインフルエンサー
暮らしのキロクさん @_____dailyy
#goodroom取材の投稿からマイクロインフルエンサーとナノインフルエンサーを見つけてきました。
私生活の投稿の中でも、お部屋やインテリアの写真が多く、ストーリズのハイライトには過去に企業アカウントに掲載された投稿や、よくある質問など保存されています。
保存されているよくある質問の中には、引越に関する質問に非常に丁寧に回答されています。
同じ内容の情報だとしても、企業から提供するよりも、フォローしている人から伝わってくる情報の方がより身近で信頼しやすいため、検討している層に響きやすいというのが、インフルエンサーマーケティングの強味の一つです。
暮らしのキロクさん✍︎ さんはインフルエンサーとして、ファンからの信頼が非常に強く、暮らしのキロクさんのお部屋に憧れていたり、自身の部屋にコダワリが強いようなファンの方々と良い関係性を築いているマイクロインフルエンサーであると言えます。
3.ニッチに拡散力が高いナノインフルエンサー
Tomoya Shimada @kanaloa.tomo.1002
Instagram上で調べた#goodroom取材 投稿の中でも、ユニークな植物が目に留まるいくつかの投稿をされていたので詳しくみてみました。
ご自身で栽培している植物の成長の様子や、育てた植物をどの様にインテリアとして自宅に飾っているかを#グリーンインテリア#植物のある生活とともに投稿をされています。
驚くべきは、Tomoya Shimadaさんのリーチ力です。
Klear独自で算出しているTrue Reach(拡散などの結果、見られている推定リーチ数)が、ご自身のフォロワーである472人の約3倍である1,311人にもなるのです。
Klearの示す影響力については、こちらの記事をご参照ください。5億のアカウント情報を持つ「Klear」が示すインフルエンサーの影響力
これは、Tomoya Shimadaさんが、Instagramを見ている人の興味をそそる情報を提供されているため、情報が拡散されフォロワーよりも多くの人に投稿が見られているという事です。
マイクロインフルエンサーの方々はこの様に、「自分の好きな事」にフォーカスしてエンゲージメントが高いことが特徴です。
現在はまだ投稿数が80程で、フォロワーの数もマイクロインフルエンサーの規模ですが、あまり見聞きしたことのない植物をユニークなインテリアにすることでニッチなファンを作っていらっしゃいます。SNSはどのタイミングでバズる(爆発的に取り上げられる)か分かりませんしね。
Tomoya Shimadaさんには「どんな家が植物を育てやすいか」などのPR/説明を投稿をしてもらえば引越しの参考にする潜在層も多いことでしょう。
4.まとめ
今回は、ぞくぞくとSNSに進出してきている不動産の業界にて「インフルエンサーがいるのか」探してみました。
店舗への来店や、物件の空き情報問い合わせにはなかなか直結しないものの、引越先探しにはスマホでのネット検索やアプリ検索をしている若者が多いので、同じスマホ上であるSNSでの接点はサイトやアプリへの遷移を促すために重要です。
今回の分析をしていて、引越を考えている潜在層とSNS上で接触するためにはコンテンツが重要だという事が見えてきました。
様々な部屋の情報があふれているので、各物件の良さを上手く伝えるためにはインフルエンサーが活躍できるのかもしれないです。
次回は、イラストや漫画の作品で、様々な業界において影響力を発揮しているマイクロインフルエンサー、ナノインフルエンサーをピックアップしてご紹介していきます。
これらの情報は、全て2019年7月10日時点での情報です。
MarTechLab編集部
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