進化し続けるD2C!2020年注目の海外ブランド7選

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2019/12/25

近年EC業界を席巻する新勢力として登場したD2Cですが、最近さらなる進化を遂げています。

最新トレンドはもちろん、創業ストーリーやサービスの特徴も交え、2020年注目の海外D2Cブランド7社をご紹介致します。

1.D2C(direct to consumer)とは?

2010年頃にECで先行するアメリカで登場した新たなビジネスモデル、D2C(direct to consumer)。
日本でも大きな注目を集めています。

最近では、D2Cの形も多様化し、新たな動きが出てきています。
ニュースで取り上げられた企業を中心に、2020年注目すべき海外D2Cブランドをまとめました。

※D2Cについて詳しくはこちらの記事「海外企業の実態から学ぶ、今注目すべきD2Cマーケティングとは?」をご覧ください。

2.注目の海外D2Cブランド7選

今回は、D2C企業を大きく5つのテーマに切り分けてご紹介します。

1.単独勝負からの脱却
2.パーソナライズ
3.実店舗活用
4.マーケテイングチャネル拡大
5.追加資金調達

1.単独勝負からの脱却

当初は限られた製品を中心に販売していたブランドも、顧客ニーズに寄り添った結果、他社製品も一緒に顧客に届けるといった企業も登場。単独勝負からの脱却し商品ラインナップを拡大しています。

アイウェアブランド、Warby Parker(ワービー・パーカー)


[引用]Scout by Warby Parker Contacts|Warby Parker(ワービーパーカー)

ブランドの出発点:
「メガネは高すぎる。」というシンプルな問題意識

最新トレンド:
メガネだけでなく、コンタクトレンズも販売開始

<ブランド概要>
業種:アイウェアブランド
サイト:https://www.warbyparker.com/
設立:2010年
拠点:ニューヨーク
出発点:
・名門ペンシルベニア大学ウォートン校に在籍していた学生4人が創業
・「メガネは高すぎる。」というシンプルな問題意識から、高品質で多様なメガネを一律95ドルという革命的な価格で販売
※アメリカでは、CostcoやWalmartで買える安いメガネでも150~200ドル、オシャレなものを選ぶと200~400ドル
サービス特徴:
・一貫して自社でデザイン/製造を行い、オンライン販売によりコスト削減
・「Home Try-On」のサービスにより、配送及び返送無料で最大5点のメガネ/サングラスを自宅で5日間試着体験可能
・「全ての人に見る権利がある」という信念の下、「Buy a Pair, Give a Pair」という活動で、アイウェア1つの売上に対して、メガネ1つを発展途上国へ寄付

<最新トレンド>
従来まではメガネ/サングランスを中心に販売していましたが、コンタクトレンズも販売して欲しいという顧客の要望も多く、2019年11月に新コンタクトレンズブランド「Scout(スカウト)」を立ち上げました。

D2C企業の成長が頭打ちになるケースも少なくない中、顧客の要望に寄り添い商品ラインナップを増やすことで、さらなる成長を目指すブランドが出てきています。

寝具ブランド、Brooklinen(ブルックリネン)


[引用]The Floyd Platform Bed with Headboard

ブランドの出発点:
旅先のホテルの上質なベッドシーツを自宅にも

最新トレンド:
自社サイトで他社製品も販売

<ブランド概要>
業種:寝具ブランド
サイト:https://www.brooklinen.com/
設立:2014年
拠点:ニューヨーク
出発点:
・二人の夫婦が、旅先のあるホテルの上質なベッドシーツに触発され、自宅用の贅沢なシーツを買おうするも800ドルの値段がつけられており、愕然とした経験がきっかけで創業
・業界知識ゼロから工場の訪問や生地の試作を繰り返し、Kickstarterというクラウドファンディングにより資金調達を行うサイトで立ち上げ
サービス特徴:
・高品質な製品を自社で製造し、シーツ2枚と枕カバー2枚で99ドル~という価格で販売

<最新トレンド>
Brooklinen(ブルックリネン)の商品とマッチする他ブランドの商品を紹介し、購入できるオンラインマーケットプレイス「Spaces(スペーシーズ)」が2019年10月にローンチされました。

ここでは、Brooklinen(ブルックリネン)の商品に加え、FloydのベッドフレームやInside Weatherのアームチェア、Bombabird Ceramicsの花瓶など、様々なD2C企業の製品も併せて購入可能で、そこで上がった収益はブランド間で分配されます。

Brooklinen(ブルックリネン)にとっては、新商品開発に投資せずともラインナップを増やすことができ、提携するブランドにとっては、有望な人気企業で自社商品を販売するチャンスというメリットがあります。

持続的な成長のため、他ブランドと提携し、注力製品での単独勝負からの脱却を目指すD2C企業が増えています。

2.パーソナライズ

パーソナライズとは、全ての顧客に同じ商品を提供するのではなく、一人一人の属性や特徴、行動履歴に応じて提供する商品をカスタマイズすることです。

ヘアケアブランド、Prose(プローズ)


[引用]Take Our Consultation to Create Your Custom Formula|Prose Hair

ブランドの出発点:
シャンプーは種類が多いのに、顧客ニーズをかなえられていない

最新トレンド:
顧客一人一人の髪に合ったシャンプーの提供

<ブランド概要>
業種:ヘアケアブランド
サイト:https://prose.com/products
設立:2017年
拠点:ニューヨーク
出発点:
・共同創業者兼CEOのアルノー・プラー氏は化粧品大手ロレアル出身
・「シャンプー1つで髪質や用途に応じて30種類以上あるも、それ1つで顧客のニーズを全てかかなえる商品はなく、顧客に妥協を強いている」と感じ、創業
サービス特徴:
・一人一人に合った商品をカスタマイズし、顧客にとって完璧な商品を提供
・計23問の質問に答えるとカウンセリングが終了しオリジナルヘアカルテが完成、その場で最適なヘアケア商品が購入可能
・シャンプー/コンディショナーの価格設定は8.5oz(約240g)-28〜38ドルで比較的高いが、提供可能な商品の組み合わせは500億種類越え

<最新トレンド>
大衆の中の一人ではなく個人として対応してもらうことを企業に求める現代の顧客には、従来の顧客セグメンテーションは通用しません。

eコマースの将来では、顧客ニーズに個人単位で応える“パーソナライゼーション”が重要になります。その裏には、収集したデータを解析し、適切な商品提案を可能にするアルゴリズムが必須です。

3.実店舗活用

D2Cとは店舗を一切持たずコストを削減するのが特徴ですが、こういった従来の流れとは逆行して、リアル店舗も活用するスタイルです。

シューズブランド、Allbirds(オールバーズ)


[引用]Stores

ブランドの出発点:
持続可能な素材と最高の履き心地

最新トレンド:
顧客の71%はオンラインよりリアル店舗での購買

<ブランド概要>
業種:シューズブランド
サイト:https://www.allbirds.com/
設立:2014年
拠点:サンフランシスコ
出発点:
・創業者は元プロサッカー選手のティム・ブラウンと再生可能エネルギー分野専門のバイオ技術エンジニアであったジョーイ・ズウィリンガー
サービス特徴:
・シューズのアッパー部分に羊毛最高品質のメリノウールとユーカリの樹皮が用いられており、サスティナブルな素材と「世界一の履き心地」を誇る
・設立当初はオンライン販売がメインであったものの、2018年の最初の実店舗オープン以来、アメリカを中心に開店し、イギリスやドイツ、中国、ニュージーランドなどにも出店

<最新トレンド>
2020年に新しく20店舗オープンする計画を明らかにし、既に開店している店舗と合わせると35店舗になる予定です。顧客の71%はオンラインよりリアル店舗での購買が多いというデータもあり、オンライン販売に固執する企業にはない強みを発揮します。

オーダースーツブランド、Indochino(インドシノ)


[引用]Indochino Showrooms – Made to Measure Suits Designed by You

ブランドの出発点:
自分に合ったリーズナブルなスーツは買えなかった

最新トレンド:
実店舗をショールームに

<ブランド概要>
業種:オーダースーツブランド
サイト:https://www.indochino.com/
設立:2007年
拠点:バンクーバー
出発点:
・ビクトリア大学の学生二人が起業
・既に三井物産からの出資を含む8,800万ドルの資金調達を完了し、Business Week誌などが「成功を約束されたスタートアップ」として称賛
サービス特徴:
・豊富なデザインとカスタマイズ、安価な価格帯が特徴で、自己採寸とショールーム採寸が選択可能
・サイトでのデザインを選択後、裏地や襟、ポケット、ペンポケット/肘パットの有無などをカスタマイズし、チュートリアルビデオを見ながら自己採寸
・納期は2〜3週間で、価格帯は300ドル未満~(送料無料)

<最新トレンド>
ショールーム採寸希望の顧客のため、2019年11月の段階で、全米50店舗のショールームを展開しています。採寸や生地・仕上がりの確認などリアル店舗で可能です。これにより、オンラインだけでは正しい採寸ができるか分からないという顧客の不安も払拭します。

4.マーケテイングチャネル拡大

D2CはTwitterやInstagramなどのSNSを主なマーケテイングツールとしますが、どの企業も同じツールを使うため、費用対効果が高くなります。そこでこれからのD2C企業には、新たなマーケテイングチャネルを模索することが求められます。

ブライズメイドドレス、Birdy Grey(バーディーグレイ)


[引用]The Birdy Edit|A wedding blog from the editors at Birdy Grey

ブランドの出発点:
一度しか着ないドレスに100ドル以上払うのは、馬鹿げている

最新トレンド:
インフルエンサーとPinterestの新たなマーケテイングチャネルに挑戦

<ブランド概要>
業種:ブライズメイドドレスブランド
サイト:https://www.birdygrey.com/
設立:2017年
拠点:ロサンゼルス
出発点
・二人の女性が創業し、従業員も全員女性
サービス特徴:
・花嫁の付添人として、2~5人でお揃いの衣装を着て、結婚式に華を添える存在であるブライズメイドのドレスを販売
・「ブライドメイドになるのは光栄なことだが、一度しか着ないドレスに100ドル以上払うのは、馬鹿げている」との考えから、一律99ドルで販売
・設立当初はInstagramに投資し、2018年に200万ドルの収益を上げる

<最新トレンド>
2020年に向けて、インフルエンサーマーケティングに力を注いでいます。現在20人ものインフルエンサーと契約していますが、翌年70人に増やす計画です。

さらに、ビジュアルブックマークツールであるPinterestにも投資し、チャネルを増やしています。このように、マーケティングミックスの多角化はD2Cの新たなトレンドです。

5.追加資金調達

競争の激しい市場においても、サービスや商品に優位性があり、上手く行っている企業は出資を受けています。

ベビーフード、Yumi(ユミ)


[引用]Yumi – Fresh, Organic Baby Food Delivered

ブランドの出発点:
本当に新鮮で栄養価の高いベビーフードは市場に出回っていなかった

最新トレンド:
シリコンバレーの名だたるD2Cブランドから資金調達

<ブランド概要>
業種:ベビーフードデリバリーサービス
サイト:https://helloyumi.com/
設立:2017年
拠点:ロサンゼルス
出発点:
・元ゴールドマン・サックス社員と元Wall Street Journal記者が創業
・当時、市場に出回るベビーフードはオーガニックを謳いながらも化学合成された成分を含む常温保存食が多いことを嘆き、新鮮で栄養価の高いベビーフードを提供するサービスを考案
サービス特徴:
・ベビーフードは栄養士などによる監修のもと、Yumiのシェフが調理
・一日一食プランで35ドル~/週という価格で提供(注文量に応じて一食あたりの値段が安くなるサブスクリプション形式)

<最新トレンド>
2019年12月、新たに800万ドルを資金調達したことを発表しました。AllbirdsやWarby Parkerなどのシリコンバレーの名だたるD2Cブランドが出資し、総調達額は1,210万ドルに達しました。出資企業のCEO達も親としてYumiの掲げるミッションに共感し、新たな世代が求めるライフスタイルやライフバリューを提供しようとするD2C企業が評価されています。

3.まとめ

今回は様々なD2C企業の最新トレンドをご紹介致しました。いずれも「顧客の声を聞き」ブランドに合った方法で、更なる成長を遂げています。

2020年もD2Cの動向から目が離せません。

▼こちらのレポートもオススメ▼
【最新レポート2019】D2C(Direct to Customer)マーケティングの実態

▼D2C企業のUGCマーケティング事例▼
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<参考記事>
Why Warby Parker Launched Scout, a D2C Contact Lens Brand
D2C の新トレンドは、他ブランドとの「提携」サービス: 典型的なのはマーケットプレイス構築
「ハイパー・パーソナライゼーション」へ向かうD2C美容業界
Allbirds Expects to Open 20 Stores in 2020
ビスポークD2Cが切り開くアパレルのデジタルトランスフォーメーション 後編
How Birdy Grey drove $2m in revenue by spending $10 a day on Instagram
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長谷川竣一

長谷川竣一

マーケティングチームで海外経験を活かしてインターンしています。東京外国語大学ドイツ語科4年。アメリカ・アトランタ生まれ、東京育ち。大学時代体育会サッカー部所属、ドイツ交換留学。TOEIC980、Goethe Certificate C1(ドイツ語ビジネスレベル)取得。

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